転生した結構やべぇやつ   作:ただのコマチ

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遅くなりました。
本当に遅くなりました。
申し訳ありません。

リアルが忙しかったのもあるのですが…あずいろが!!
あずいろがあずいろであずいろしてて、すっごくあずいろであずいろだったので…
尊かったので…
あずいろ過激派の方々が見ているとは思えませんが、あくまで本小説は私が勝手に作ってしまった別世界のお話ですので…私もそう思って割り切ることにします…はぁ…
あずいろが尊すぎるやらなんやらかんやらVtuberには色々ありますが、本小説はまだまだ続く予定です。
どうぞよろしくお願いします。


という訳で、今回の更新は過去編となります。
おそらくあと3、4話ほどで過去編を終わらせられるかと思います。
長かった、本当に。

そしてこんな更新速度ではあるのですが、リクエスト・ご意見等々お待ちしております。
その際はこちら↓からどうぞ。
リクエスト募集・ご意見投函箱



時が経って

 

 

 

 ◎月X日

 

 

さて。とりあえず整理せんとね。

 

そうそう、名探偵に一番必要なのは『会話を「さて」で始めること』らしい。どっかの名探偵が言っとった。

…うん、すーっごいどうでもええわ。考えるんはこれやのうてな。

 

あずきちゃ、AZKiさんから永久就職を提案されたわけなんやけど…そんで、私はそれをめちゃくちゃすがすがしく受け入れたわけなんやけど…

 

…ダメじゃね? これ。いやあかんやろ。

原作改変バリバリ入れてもうとりますやん。AZKiさんの矢印完全に、とはいかんまでもけっこうな割合でコッチ向いてもうとりますやん。

AZKiさんは…多分、多分よ? まだすいちゃんにもござるにも出会ってはおらんのよな。

そんななかで、AZKiさんのなかに私がけっこうな割合占めてもうたとか……ふへへ…////

違う。今照れるとことちゃう。

 

「…とりあえず、関係性を少しずつ、やね」

 

あずいろすきーの(オタク)として、あずいろを完遂させていかなあかん。

やから、今後私がすべきことは…

 

①AZKiさんのタレント活動のサポート

②あずいろの関係性の構築、補強

③AZKiさんの友人ポジに収まる

 

これやね。

 

①は言うまでもない。

実際前世やと…AZKiさんにも活動を考えなあかん時期があったらしい。その後ちゃーんと続けとるし成功もしとるけど、今世が不安や。

私が関わってしまった以上、今後どうなるかの予測がつきづらい。

AZKiさんがそこまで弱い人やないんは分かっとるし、ホロライブに入ってからの人間関係もあるし…最悪・・なんぞ、万が一どころか億が一。

まあ、その億が一を埋めるために動くべきよな。

 

次は②。

前世で散々見たAZKiさんの女たr、コミュ強っぷりなら問題はないやろし。

ござるには私の影響もないやろうし、ここに関しても保険中の保険。なんやったらせんでもええ。

 

んで、問題は③よな。

別に“AZKiさん→私”ってのは問題ない。ござるが来たらそっちの方に矢印向くやろし、そこは問題にはならん。

問題は私の意識。

私がちゃんとAZKiさん離れできるかどうかが問題になってくる。

……嫌、なんよな。

あずいろは見たい。

あずいろが存在してしかるべきや。

…そうは思うんやけど、ね。

 

「…つくづく強欲、やわ

 

早いとここの気持ち・・・も消してまわなあかんのに…ままならんもんやねぇ…

 

「…エル」

「ん、どしたん父?」

「目の前でそうも百面相をされてはな」

「あ」

 

そうやった。現在食事中やったんや。

ぼーっとしてしもたけど、ご飯が冷めるほどでもないし、伸びるような麺料理やなかったからまあええんやけどね。

 

「悩み事か、お前にしては珍しいじゃないか」

「父、それはどういう意味や」

「言葉どおりの意味だとも。昔から、お前は悩みという悩みもなかったようだからな」

「…」

「図星か」

 

…絶妙に否定できん。

まあこれでも一応人生2周目やし…前世は享年18歳ではあるんやけど、思春期特有の悩みやらなんやらは既にない。というかほぼすっ飛ばしたみたいなもんやし…うん。

たしかに側から見たら、妙に悩みのない子ども、やんな。父のこの見方も残当やわ。

父、すまんやで。

 

「…せやな」

「はっはっはっ…まあ、そうだな。エル」

「なんよ」

「そういう悩みは早めに片を付けてしまいなさい」

「…父…」

「どういう決断をして、どういった結果になろうが…私や外野がとやかく言えることではない。お前がその結果を受け入れられるならそれで良いだろうな」

「…」

「自ら辛い思いをするというのならそれでもいいだろう…だが、道を間違えることだけはしてはいけない」

「…」

「周りを不幸にしてはいけない。わかったか」

 

 

「…めっちゃ説得力あるわぁ…ありがと父」

「一言余計だな。私としても道を間違えた自覚はあるが」

「あとなんでサラッと悩み事当てとるんや。いつの間にエスパーになったんよ」

「勘だな」

「えぇ…」

「獣人の勘だ、馬鹿にはできないぞ?」

「なーんか…解釈違いやわぁ…」

「おい」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 △月○日

 

 

「あ、エルちゃん」

「おはよ、あずきさん・・

「……? …うん、おはよう」

 

バレてないな、ヨシ!(安全ネコ)

 

父、私はがんばることにしたよ。

とりあえずあずきちゃ、AZKiさんにバレないくらいで距離を離していくことにします。

あと言葉遣いも直す。

関西弁…いやこれ関西弁か? 播州弁*1、いやもっと別のやつも混じってたり…前世訛り。うん、前世訛りもいい感じに抜いていくことにしますわ。

 

「そーいやさ、今日小テストやろ。ちゃんとやっとる?」

「…もちろん。エルちゃんみたいに授業も寝てないし」

「あは、ははは…」

「エルちゃんこそ大丈夫なの?」

「んー?」

 

…でも、今はまだ。もう少しだけ近くにいたい。

口調だって、あずきちゃんに対しては社会に出てからでも遅くはないんやし。

もうちょっと。うん、もうちょっと。

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

 side.あずき

 

 

「ま、なんとかなりますやろ」

 

エルちゃんがいつもみたいにけらけらと笑う。

初めてこうやって笑うのを見た時はちょっと頭痛がした。だって、あのとき・・・・の笑顔と全然違ったんだもん…しょうがないじゃん。

どっちもエルちゃんの素、ではあるんだろうけど、あまりにも違いすぎる。

こうやって笑ってると女の子っぽくない、かも。それでもすっごくかわいいけど。

 

「うん。エルちゃんだし」

「…一応、かるーい冗談で言うたつもりなんやけど」

「あれ、そうなの?」

「…前々から思っとったんやけどさぁ」

「?」

「あずきさん、私のこと買い被りすぎとちゃう? 私そんなすごい人とちゃうよ」

「えー…」

 

…絶対違う。

近くでずっと見てきた私じゃなくてもわかる。エルちゃんは、とってもすごい人。

体を悪くする前はよく運動もしてて、小学校の時からクラスでトップクラス…やる気はあんまりなさそうだったけど。

勉強もできるし、頭もいい。多分お父さん譲りなんだろうな。授業も寝てることが多いのに、テストで赤点どころか上位から落ちたことがない。

そして、それが当然みたいに平然としてる。

誰かと競ったりとかそういうのもない。エルちゃんは気づいてるのかな…毎回テストとか体育とかで悔しがってる人、けっこういるんだよ?

 

「…エルちゃん」

「ん、どしました」

「…なにか、あったの?」

「えぇ…なんもあらへんよ…強いて言うなら眠い」

「それはいつものことじゃない?」

「それはそやけど…急にどしたん」

「…ううん、大丈夫。なんでもない」

 

…やっぱりそうだ。

今日はエルちゃんとの間に距離を感じる。

エルちゃんは、私から離れようとしてるの?

 

…私が、芸能活動をする、なんて言ったから?

 

「…エルちゃん」

「?」

「私、がんばるから」

「ぇ、あっうん。がんばって…?」

 

たとえそうでも私の気持ちは変わらない。

エルちゃんが離れちゃうなら、私から近づいていけばいい。それでもっともっと魅力的になって、エルちゃんを逃がさないようにすればいい。

 

絶対、エルちゃんにはそばにいてほしいから。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

少女奮闘中…

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 ○月○日

 

 

「…くぁ」

 

やべやべ、ちゃんと意識起こさないと…よし。

 

カバーに勤め始めて1年半。

ついこの間、AZKiさんのホロライブでの活動が始まった。

 

え、時間が飛びすぎ?

あーあー気にしたら負け負け。なんか巻きでって言われたような気がしたんだよ(暴論)

 

私の方も色々とあった。

ホロライブのスタッフとしての日々を送って、現在加速度的に忙しくなってる。まあホロライブの成長曲線考えたら仕方ないところもあるんやけど…忙しいよね。

 

そいで、悪魔の力の扱いにも慣れてきた。

いつのまにかスーパー回復術身につけとったんやから、そりゃあもう驚いた。

まあ『回復』というには若干違う気もするけど。治すっていうか、直す? どちらかというとそっち寄りの力、『元あった状態に戻してる』って言われた方がしっくりくる感覚なんよね。

とりあえず生物無生物問わず直せるらしいから『修正』とでも銘打っておくことにする。

今は仕事に疲れた時によくお世話になってる。これからもよろしく。

 

身体の不調に関しては…うん。

軽くもなってないし、かといって重くもなっていない。私が慣れたって意味では軽くなってはいるのかもしれんが…まあ変わってない。

実家の父から定期的に送られてくるお薬と『修正』の力でなんとかなってる節が強い。

 

「…っ、ふー…ハァ…ッ」

 

…やっぱ悪化してるかも。

 

なんか最近はいつものクラっとくるだけのやつから変わってきた。

一瞬意識が塗りつぶされるっていうか、意識がなくなるっていうか…いやそう言うと変わってないかもしんないけどさぁ…なんか違うと言うかなんちゅうか…ね。

 

最近AZKiさんに会えてないストレス、とかだったら笑えない。

それだけ私がAZKiさんに依存してるってことになるやんけ。別にそんなつもりはないんやけどね。

 

「っ…また、かぁ…」

 

やっぱり。

AZKiさんのことを考えると若干悪化する。

私がなにしたってんだ…いや、大罪犯してるわ。これは残当、さもありなん。*2

 

…とりあえず、現状仕事に支障が出るほどじゃない訳やし。

経過観察ってところかね。

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 side.深山悟

 

 

なんやかんやあってカバー(ここ)に勤めはじめて、だいたい1年半が経った。

 

タレントの方々の存在もあってか人種差別*3もほとんどないし、なによりいい人・・・しかいない。これだけ人がいれば少しくらいはまあ、悪い人がいてもおかしくないとは思うんだが…不思議なくらいにいない。

おそらく社長やら採用担当の人やらがそういった縁に恵まれているんだろう、そういうことにしておこう。

 

まあ、緊張もあってか馬鹿正直に種族やら血筋やらを伝えてしまったせいでいまだに『関わりづらい』と思われてしまっているのは数少ない悲しいところだ。これは完全に私が悪いからどうと言う訳でもないのだが…はぁ…

 

とにかく、この職場に出会わせてくれたふたりには感謝してもしたりない。

今までにもたくさん恩がある訳だし、これからはスタッフとして、しっかり支えていかなければ。

 

 

「深山さん」

「ああ、はい。どうしました?」

「この件に関してなんですが…」

 

話に耳を傾けつつ、話しかけてきた同僚の姿をちらりと見やる。

 

艶のある飴色の髪と獅子耳。

それよりも少し明るい色の目はいつも通り眠たげに細められていて、奥にはどこか投げやりで、それでいて理性的な光を宿している。

平均よりもすこし小柄で、女性として理想的な体型。社内での人気も高く、そういった目を向ける男性社員も少なくはない…が、本人はまったく意に介していない。むしろ気づいていない。

社員としての能力も高く気配りもできる。

なにやら不思議な力もあるらしく、タレントの皆さんが好き勝手に壊していく弊社ビルの修繕費が大幅にカットされただとかなんとか。

 

そんな頼れる同僚、獅乃部エルさんである。

 

あ、そういえば今日は卵が特売だったような。

帰る時に忘れずに買いに行かねば。

 

「(うんうん…)」

「(これ話聞いてんのかな…まあ深山さんなら後からでも察してくれるか。続けよ)」

 

話がそれた。

そんな獅乃部さんだが、AZKiさんとはかなり親密な関係らしい。

以前にAZKiさんとお話しする機会があったのだが、獅乃部さんの話題となると表情が一気にはなやいだ。それまでに華がなかったという訳でもないのだが、変化は劇的だった。

考えていることを覗くまでもない。

完全にラブである。とびっきりのラブである。

 

ちなみにだが、AZKiさんのマシンガンエルちゃんトーク(仮称)は聞いていてかなりおもしろかった。

そしてかなり話し込んでいたのだが、その間にエピソードが一切かぶらなかったことには驚いた。

それだけ獅乃部さんのことをよく見ていて、獅乃部さんと大切な時間を過ごしてきたのだろう。

ちょっと危なげな独占欲もあるにはあるらしいが…まあ、許容範囲だろう。うん。

 

それで、『AZKiさん→獅乃部さん』の構図は明確な訳だが…逆はどうなんだろうか。

獅乃部さんもAZKiさんのことを悪くは思っていない。AZKiさんが合間を縫って獅乃部さんの元を訪れるため、社内で話しているところを見ることは少なくない。その時もまんざらではなさそうではあるようだし…うん、気になるな。

話がひと段落したら聞いてみよう。

 

「…という訳なのですが」

「それは…こちらの方がよいのでは? もしくはこういった形で…」

 

 

……

 

 

「…わかりました。ありがとうございます」

「いえいえ、いいんですよ」

 

「獅乃部さん。そういえばなんですけど」

「?」

「AZKiさんとはどういったご関係なんですか?」

「…えっ、と、なんでそれを?」

「いえ、単純に気になってしまいまして。先日AZKiさんとお話しする機会があってからなんですが」

 

「……別に。ただの幼馴染、です」

「ッ…そう、ですか。ありがとうございます」

 

 

 

「…」

 

やっぱり聞くべきじゃなかったか…?

いつも通りの雰囲気を漂わせて去っていく背中を見てそう思う。

AZKiさんとの関係を答えようとした、その一瞬。

 

獅乃部さんに、言いようのない恐怖を感じた。

 

他の人は多分わからない。

他人の心が読めてしまう私だから、分かってしまった確かな違和感。

獅乃部さんは普通じゃない。

 

「悟く〜ん」

「っ、あぁ、フブキ…どこから聞いてたんだ?」

「仕事の話の途中からだね」

「そうか…」

「やっぱり悟くんも気になっちゃうか〜、あずエルのこと」

「あずエル? ああ、あずエル(AZKiさん×獅乃部さん)ね…まあ、ね…」

 

フブキと言葉を交わしつつ、ちらりと獅乃部さんを視る。

 

…気のせい、だったのか…?

 

 

*1
兵庫県播磨地方(播磨国)で話される方言。「〜やんけ」などが該当するらしい。『日本一ガラの悪い方言』だとかなんとか

*2
罪状:あずいろに挟まる

*3
ここでいう『人種』とは人族、獣人族、天使族などの区分を指す。




AZKi
獅乃部エルの態度の変化には気づいている。
この頃はまだ「ちょっと重い、かな?」くらいの恋心。
いつからあんなにジトジトズッシリし始めるんだろうね()

深山悟
好奇心つよつよリーマン。
作者としては動かしやすいし読心が便利だしで助かってる。
心が読めるクセしてデリカシーがいいところで仕事をしない。
そんなんだから嫌われ(ry
便利なのでエルさんのヒミツに気づいてもらった。本当に便利すぎる。

白上フブキ
エルの変化とかにはまだ気づいてはいない。
明らかに分かる変化じゃないから仕方ない。


獅乃部エル
なんとかしてAZKi離れしようと決意。
せんでええねん。
本人は上手いこと取り繕っているつもりだがAZKiにはバレッバレである。
少しづつ近づくその時に向けて、動き出した。
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