転生した結構やべぇやつ   作:ただのコマチ

38 / 39

どうも。申し訳ありませんでした(爆速謝罪)


前回の投稿が5月20日。
そして本日が…はい、ごめんなさい。

あまりにも個人的な事情なのですが、最近あずいろが尊くて尊くて…こっちの方が書けなくなっていたんですよね。
もうさー、あれ行くとこまで行ってるんじゃねえかなぁ…というか行っててくれ(願望)
そんぐらい尊い。もう無理。まぢむり。

まあそんなこと言ってますが本作はまだまだ続きますので、これからもよろしくお願いします。
あ、今回ちょっと長めです。


—追伸—

先日リクエストボックスになにか来たと思ったら何も無いんですが???
『確認が遅いから消しちゃった☆』って人がいたらもっかいお願いしたいんですがよろしいでしょうか…そうじゃない人もあったの知らなかったって人も是非どうぞ…!!

リクエスト募集・ご意見投函箱



7月1日

 

 

「……」

「…エルさん」

「……」

「エルさーん?」

「…あ、春先さん」

「どうしたんですか? ぼーっとしてますけど」

「あーいや、なんでもねぇですよ…」

 

そっかぁ…ぼーっとしちゃってたかぁ……そっかぁ…まあ仕事終わった後やからよかったけども。仕事中はちゃーんと集中できとるし、ほんまに大事とはちゃうんやけどね…いや大事やわ。

 

「…もしかして、AZKiさんの誕生日のことですか?」

「え゙」

「あ、当たりですね!」

「…なんでわかんねん」

「もうすぐ7月1日(AZKiさんの誕生日)じゃないですか」

 

うんまあそりゃ把握しとるわな。残当…いや当然やな。

推しの誕生日ってだけで前世はそりゃあもうお祭り気分になれたもんだし、まあ今世もそうなんやけど。特に6月18日と7月1日、あとなんといっても8月20日。そりゃあ全ホロメンの誕生日がお祭りなワケやけど…そりゃまあ、ね?

 

「やんなぁ…」

「ですねぇ……あと、もうひとつ」

「?」

「エルさんが、恋する乙女の顔でチョーカーを触ってたからですね!」

「ッ!?////」

「やっぱり無自覚なんですねぇ(てぇてぇ〜)」

 

コイツ…『てぇてぇ〜』って顔しやがってよぉ…!

…マジで、ほんとに意識になかった。ほんまに気をつけんとまたイジられてまう…うん、気をつけよう。

というか、深山さんがおらんでよかった。隠し事できひんから色々バラされて言われる…まあ、別に見られること自体はあんま気にせんけどさ。不快感もあらへんし、深山さん良識あるし。

 

「…ええ、そうですよ。AZKiさんの誕生日のことです」

「どこまで決まってるんですか?」

「(うーん察しが良すぎる)…とりあえずこの前聞いたらキラッキラした目で『エルちゃんのご飯!!』って言われました」

「なるほど」

「……でも、その…それ以外にも、なにかしたくて」

「…しっかり恋する乙女ですねぇ…^ ^」

「うっさい」

「ふふ…で、プレゼントをあげようとしてるんですね?」

「…まあ、そんなとこですわ」

「ほほーう…」

 

そう、問題はここや。

“AZKiさんにあげるプレゼントは何がいいか”

マジでこのひとつなんよ…ほんまに何がええんや…

 

ホロメンの皆さんもあげるやろし、できるだけ被りもんは避けたい…やけどそもそもホロメンがなにあげるんかが分からない。催し事は当然できんし、そもそも私ごときの考えで喜んでもらえるんか…分からんし……

 

「…ちょっと前まで、こういうの・・・・・にはまったく縁もあらんかったし…なにがええんか、分からんのです……」

「…(エルさんからならほんとに何でも喜ばれると思うんですけど…)」

「…」

「……じゃあ、エルさん」

「はい」

「あれはどうですか…ほら、“あなたのモノ”宣言」

「……はい???

 

何言ってんだこいつ。

 

「よくあるじゃないですか!!」

「ないやろ」

「AZKiさんの目をまっすぐに見て、ちょっと恥ずかしがりながらっ!! どろっどろに蕩けた声で『あなたのモノです』って!!」

「要求が細かい」

「言わないんですか!?」

「言わんわぁ!!」

「え〜…」

「え〜やない……まあ、その…」

「?」

「…もうやったんよ

「あっ(察し)」

 

ほんまに…ほんまに、ほんまに屈辱的ではあるんやがな。AZKiさんに言わされたんよ…その、私の誕生日の日に。

……断じてや。断じて私が本心から言った訳とちゃう。AZKiさんが言ってくれって言うからしかたなく…いや別にAZKiさんのモノになるんが嫌っていうことじゃなくてどちらかと言えば嬉しい方では、あるはあるんやが! 断じて本心100%で言うた訳ではない。違う。

 

 

 

嘘である。

 

4月1日、AZKi以外のホロメンにあれだけの態度を取るエルの姿はAZKiの嫉妬心を大いに煽った。

AZKiはエルの家まで()()()()()()()一緒に帰った。周囲に人がいる中での恋人繋ぎに頬を染めるエルを鑑賞すると同時に周囲への牽制を怠らない徹底ぶりである。

そして、エルの家につき手を離せば…エルは羞恥からの解放に安堵しつつも寂しげに手を彷徨わせたのだ。もちろんAZKiにはクリーンヒット。

エル自身はまったく気づいていないものの、AZKiへの好意は既に他のホロメンに向けられるそれとは一線を画していた。つまるところ、エルは何も考えない天然の行動でAZKiの独占欲を煽りに煽っているのだ。

これではAZKiの行動に文句はつけられまい。

 

その夜、AZKiはエルを押し倒して行為に及ぶ。

多少強引ではあった、が、無意識下でスイッチを入れられたエルにとっては喜ばしいことで。

小さく身をよじり抵抗するポーズを見せるものの、抵抗にしてはあまりにも弱々しいもので…眼前の捕食者、その内に滾る火に油を注ぐだけであった。

 

行為において、跡をつけることもあるだろう。

『自分の所有物である』ということを周囲だけでなく相手にも理解らせるためのそれは、付けられる場所によって異なった意味をもつ。

その意味を忠実になぞる訳ではないが、AZKiはゆっくりと、その様をエルに見せつけるかのようにゆっくりと跡を付けていく。

喉、首筋、胸、腹、内腿

行為の前に、行為の最中に、行為の余韻に浸る中で…汚れのない色白の肌にひとつ、またひとつと赤が刻まれていく。

 

 

そして、最後にAZKiはエルに問いかけた。

 

『エルちゃん…エルちゃんは、誰の所有物モノ?』

 

息も絶え絶えで声も掠れ、満身創痍ではあった。

が、口に出すことで味わうであろう羞恥と支配されることへの幸福感を滲ませ、エルは心からの声で宣言しいってしまった。

 

“AZKiに要求されたから”

“本心100%ではない”

 

これらの言葉は、まったくの嘘である。

 

 

「…エルさん、顔赤いですよ?」

「ッ…ナンデモナイデス…」

 

 

 

 

 

   ◆◇◆◇◆

 

 

 

「…深山さん、ちょっといいですか?」

「はい…あぁ、分かりました。ちょっと行ってきますね」

 

 

 

   ◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 side.AZKi

 

 

「うーん…」

 

エルちゃんの家に向かう途中、雨が降り出した。朝確認した時は「降らない」って言ってたのに…はぁ…

 

幸いにもそんなに強くはない、けど…こういう雨は長く降り続くように思えてしまう。

すぐ近くに屋根があったからあんまり濡れてないけど…うーん……エルちゃんの家まで近いとは言えない距離だし、今エルちゃんは仕事帰りだろうけどどこにいるのかまでは分からないし…どうしよう…

 

 

「…AZKiさん」

「……エルちゃん!」

 

頭を悩ませていたら、エルちゃんが来てくれた。

…ちょっと顔赤い? 息も荒いような…あ、今直した・・・のかな。しかも、なにか変な気が…気のせいかな…

 

「…その、AZKiさんの姿が見えたんで。どうせ家来るんやし…AZKiさん傘持ってないみたいやから」

「エルちゃん…!」

「たまたま通りかかったんよ、たまたま」

 

そう言って、エルちゃんはそっけない態度で顔を背ける。またほんのり顔が赤くなって…絶ッ対恥ずかしがってるよね。

じゃあ、さっき赤くなってたのは走ってきたからかも…? エルちゃんみんなの居場所が分かるみたいだし、それで私が雨の中で止まってるのをみつけて……ちょっと考えすぎかな。

…言っちゃえ。

 

「ありがと。わざわざ来てくれたんだ」

「ッ…やから、たまたま通りかかっただけやって」

「ふふっ…やっぱりかわいい」

「…AZKiさん…?////」

「ごめんごめん」

 

やっぱり分かりやすいね。

私、知ってるよ? この道って、エルちゃんがいつも通ってる道からはちょっとだけ離れてるんだよね。だから、私のために来てくれたんだって、分かっちゃうな〜。

 

…でも、こんなに分かりやすいのに、みんなからは『クールでミステリアス』って思われてたんだ……それだけ拒んでた、ってことなのかな。

…じゃあ、みんなには隠してエルちゃんとの距離を戻せてたら、私にだけ・・こうやって接してくれるように………ううん。それもいいけど、今みたいにみんなと仲良くしてる方がいいよね。

そうやって私に依存させて、私だけのエルちゃんにしても…今みたいに笑うエルちゃんじゃなくなっちゃってたかもしれないんだ。だからとっても、とーってももったいないような気もするけど、こうなってくれてよかった。

 

「…AZKiさん」

「ん…どうしたの?」

「あ、いえ…その……」

「?」

「…傘、今使っとるこれしかありませんわ」

「…そうなの?」

「はい……影ん中探したんやけどなくて…」

 

エルちゃんが…珍しい。

エルちゃんに準備不足は滅多にないのに、こういうこともあるんだ…あ、でも流石にそういう・・・・ことの準備はしてなかったけど、こういうところで見るのははじめてかも。

 

「じゃあ、AZKiさんがこれ使(つこ)て。私は先走って帰りますわ」

「…えっ」

「私やったら濡れても大丈夫やし、あんま気にならんし「それはダメ!!」…なんでよ」

「こっちのセリフだよ!? やっぱりそうなんだね…」

「そう…?」

「エルちゃんは自分のことを軽く見過ぎなの。もうちょっと自分も大切にして!」

「えぇ…別にええやろ…」

「ダメなものはダメ…もう……そうだ、一緒に使おうよ!」

「……え゙」

「嫌?」

「えっあっいや、嫌っちゅう訳や…」

「…もしかして、恥ずかしい?」

「はッ!?////」

 

一気に赤くなる。本当にわかりやすくて愛らしい。

 

はぁ…しゃあないか…」

「〜♪」

「…なんかご機嫌やね」

「相合い傘だもん」

「…さいですか…(なに、相合い傘ってそんな嬉しいもんなの…?)」

 

エルちゃんと私の身長はほとんどおんなじ。エルちゃんの方が少し低い、かな。

身長差とか、もう少しあってもいいかなって思ったことはある…けど、こうやって並んだときに横顔がしっかり見えるのがいいよね。

エルちゃんに見上げてもらったりこっちを上目遣いで見てくるエルちゃんも悪くないけど…イジメたときに悔しそうだけどちょっとうれしそうな顔でこっちを睨めつけてくるのも、いい、けど…

…こうやって、おんなじ目線なのが嬉しい。

 

…また前みたいにちっちゃくなってくれないかな…

 

 

 

 

 

「…AZKiさん、なーんかすっごい見られとりますね」ヒソヒソ

ほんとだ…」

 

そういえば、今日はいつもより周りの人からの視線を感じる。

雨で傘をさしてるだけで…特に変なところはない、よね?

 

「…」ススス

「…どうしたの?」

「いえ、AZKiさん隠したほうがええんかと」

「わあ…!」

「…なんよその反応」

「いや〜…ねえ、エルちゃん」

「なに?」

「独占欲?」

「……違わい

「ふーん…」ニヤニヤ

「…別に、なんもそういう意図がある訳とちゃうんよ、一応AZKiさんはアイドルな訳やし? 顔も売れとる訳やからこうやって見られるんも仕方ないんやろけど? あんまりジロジロ見られるんも嫌やろとは思たんで…別に、AZKiさんが思とるような理由とはちゃいますから」

「…」

「…」

「やっぱりエルちゃんってツンデレだよね」

「なんでそうなんねん」

 

傘を傾けてくれた理由を聞けば、思っていたよりも可愛い反応がかえってきた。

うーん、頑なだなぁ…そうやって気づかないところとか、照れ隠しが見え見えなところもかわいいんだけどね。

 

…もしかして、ほんとに自覚ないのかな…

この前ツンデレヒロインの漫画とかツンデレ切り抜きとか、そういうのを見てたから『ツンデレ』自体は知ってるはずなんだけど……無自覚にツンデレになってるの?

もともとそう、なのかな…

 

「うーん…」

「…AZKiさん?」

「あ、ごめんね。なんでもない」

 

いけないいけない…って、あれ?

周りの人の視線が、エルちゃんに向いてるよう、な…!?

 

 

 

エルちゃんの服が透けていた。

さっき傘を傾けたから…だけじゃない。多分、最初から私が濡れないように、私のスペースを多めに取ってくれてたんだ。

その証拠にエルちゃんの右肩はビショビショになっている。肩だけじゃなくて、右半身が全体的に濡れてしまっていて……見えないはずの黒色(したぎ)が、見えてしまっていた。

 

「ッ、エルちゃん…」

「…今度はなんですか?」

「いや、み、右肩が…」

「え? …あぁ、別にええって。どうとでもできるし、後でどうせ着替えるんやし」

 

ほんっとに……無防備すぎる…!!

 

…待って、エルちゃんの下着…下着!?

なんで見えて…だって、いつも影魔法で体型ごと誤魔化してるから…ッ!?

 

「…エルちゃん」

「へいへい…」

「…今日、影魔法は…」

「…いや、その…春先さんに言われて…」

 

 

   ◆◇◆◇◆

 

『前々から思ってたんですけど、なんで体型隠してるんですか?』

『え゙…いや別に…なんか邪魔な時があって。そん時にこうやってへこましたら思ったより楽やったから…』

『…(絶句)』

『…そんなあかんことですか?』

『もったいないですよ!! せっかく可愛くてスタイルもいいんですから!!』

『…』

『それに…

 

   ◆◇◆◇◆

 

 

「…それに?」

「あーいやそのー…」

「隠さないで」

「…ほんまに、なんでもないんよ」

「ふーん…」

「(言えへん…『もっとその魅力を活かしましょう!! AZKiさんも、もっともーっと、今以上にエルさんのことを見てくれると思いますよ!!』とかなんとか熱弁されて揺らいだとか言えへん…!!)」

 

…でも、ナイスだよのどかちゃん。

エルちゃんの本来のスタイルの良さがワイシャツで引き立てられて…すごく、いい。

 

でもやっぱり無防備すぎる。周りの視線を気にしないにもほどがあるよ…!

 

「…」グイッ

「ッ!? AZKiさっ!?////」

「さっきも言ったよね、もっと自分のことも大事にして」

「う…分かりましたぁ…」

 

もう焼け石に水ではあるんだろうけど、少しでも濡らさないようにしようと肩を抱き寄せる。

やっぱり細い…あの時から、ほとんど変わってないみたい。普段はすっごく頼れてかっこいいところもあるけど……こういう姿を見ると、エルちゃんがか弱い女の子にしか見えなくなっちゃう。

 

 

「…」

「…そっちになんかありました…?」

「え、あー…ううん。気のせいだったかも」

「…?」

 

さっきからエルちゃんに向けられた視線にそういう・・・・ものが混じっていた。

牽制の意味を込めて、目を向けて威嚇するかのように睨む。

 

 

 エルちゃんは、私のだよ?

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 side.獅乃部エル

 

 

「ごちそうさまでした!」

「お粗末様でした」

 

AZKiさんが家に来る時は毎度毎度急襲というかなんというか…やから準備がしっかりできんことの方が多かったし、その分今回は気合い入れて準備したんやけど……どうやら喜んでもらえたようである。なによりやね。

 

「…あと、AZKiさん…これ」

「これって…」

「…指輪

「わぁ…!」

 

薄桃色のシンプルな指輪。

AZKiさんが持っとらんのは…ちょっとずるいけど、深山さん経由で確認済み。被っとらんのもこれまた深山さんに確認してもろて大丈夫やったから、これにしたん、やけど…

 

…はっっっずい。

 

今更やけどさ、誕生日に指輪…指輪。さすがにちょっと重い……いやでも他になんか送ろうにも案とか浮かばんかったし私もお揃いのやつg、じゃなくて…違うんよ。もっとAZKiさんとの繋がりの証明的なもんが欲しいとかお揃いの指輪付けときたい思たとかずっと一緒がいいかとかやない。単純にAZKiさんに似合う思ただけ、やから。

 

…ちょっとくらいは、そういうの・・・・・も考えたけどさ。

 

「綺麗…」

「…その、もう一個あるんで……お揃い…」

「〜ッ!!」

「別に、毎日付けてもらわんでもええから、えと……持っとくだけでもよくて…」

 

あかん…言葉がうまく出てこん…顔あっつい…やばい、やばい…!!

 

「…エルちゃんから、こんな…!!」

「えっ、泣き…泣いとりません!?」

「泣いてないよ…でもそれくらい嬉しいの…!!」

「えぇ…」

 

嬉し泣き…いやほんまにそこまでか…?

私からのプレゼントで泣くって……さいですか…////

 

「じゃあ、このサイズだと…ここ、かな(左手の薬指)?」

「えっ!? えっいやっ違っ…////」

「違うの?」

「…考えとらんかったんやけど

「へ〜…ピッタリだと思うんだけどな〜」ニヤニヤ

「ッ…////」

「どこなのかな〜」ニヤニヤ

「…っ……可変式ィ!!

「あっ……もー…」

「…左手、小指で…オネガイシマス…」

 

…うん、さすがに左手薬指はあかん。

そこはまだ・・、じゃなくてあずいろのための所やから!?

そこを私が取る訳には…訳には、いかんから!!

 

「うーん…」

「…」

「わかった。左手の小指」

「ホッ…」

 

「…今は・・、ね?」

 

そう言って笑みを浮かべるAZKiさんの顔が、艶やかできれいで、とっても魅力的に見えて。

思わず目を逸らしてしまった。

 

「…顔、赤いよ?」

「っさい!!」

「ふふっ」

「ほんまっ…ほんまっ…!!」

 

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 

「…スー…フー…AZKiさん、まだなんか他にあります?」

「他…?」

「なんか、私にしてほしいこととか。私にできることやったらなんでもええですよ」

「……えっ!?!?」

「なんよその反応…まあ、誕生日な訳やし。ちょっとくらいやったらええかと思たんで」

「…………じ、じゃあ…」

 

 

 

 

 

「〜♪」

「…どう、ですか?」

「柔らかい…幸せぇ…」

「…さいですか」

 

AZKiさんから要求されたんは、まさかの膝枕。

なんか意外や…AZKiさんやったらもっとこう、ぇ、エッチナヤツトカ…なんというかその、そういう方向性やとばっかり思っとったんやけど…

 

…あと、なんか柔らかいって言われると微妙な気持ちになる。喜んでええんかな。

太ももの感触にそれを言われると…なんか、ね?

太ましいとか肉付きとかそういう言葉がよぎってまうんよ。多分私が考えすぎなだけなんやろけどさ。

 

「…」ナデナデ

「ん…えへへ」

「っ、なるほど…」

「?」

「あーいや、AZKiさんが私を撫でたい言う気持ちがちょーっとだけ分かってもた気がして」

 

AZKiさんの髪、サラッサラやわ。

あと、こうやって寝てるのを見るのも新鮮…新せ……

 

「胸じゃま」ギュムッ

「あぁっ!?」

 

胸が邪魔でAZKiさんが見えづらいんよ。AZKiさんもちらちらーっと視線くれはしたし、なんかちょっとだけ嬉しくもあったっちゃあったけど…すみません春先さん。やっぱ邪魔ですわ。

…よし、これでよく見え…

 

「…」ムムム

「なんよその顔は」

「なんでしまっちゃったの…?」

「いや、よう見えんかったんで…」

「(いい景色だったのに…)」

「…あった方がええんですか?」

「うーん…」スッ

「ちょっ!?」

「…ううん。こうやって、エルちゃんの顔が見える方がいいかも」

「…さいですか」

「うん」スリスリ

「んぇ」

 

急にほっぺ撫でんなや。やめんかい…おい、こら…(スリスリ)

っ、今私なにして…頬ずり!?

んなことしようとしとらん……ん゙ぅ、そこ

じゃない!! 違う!! 撫でられて気持ちようなったらそれこそ猫やんけ…なんか最近ネコ科の側面強なってない!? AZKiさんに撫でられまくっとんが悪いんか…?

あっちょっ、やからっ…いぅ゙、もっとぉ

 

「〜♪」スリスリ

「んぅ…やめい…っ!!」

「素直じゃないな〜…(じゃあ…顎の下♡)」

「やから、ゴロゴロ……やめんかぃ…」

「…やめていいの?」

「やから、やめ…んっ♡

「…ほんとに?」

「ッ…ぅ…」

「気持ちいいんでしょ?」

「…やっ、めい!!」

 ゴチンッ!!

「いだっ!?」

 

あっっっぶっない…マジで、堕ちかけた…やからつい、AZKiさん膝から落としてもた。

ごめんなさい。

痛みは直して…あっ、うん。ほんまごめん…

 

「…エルちゃん」

「ごめんなさい…」

「…」

「…」

「…もうひとつ、お願いがあるんだけど」

「なん、でしょうか…」

「…途中で、日付変わっちゃうと思うけど…いいよね?」

「AZKiさん…?」

「なんでもいいって言ったのは、エルちゃんだもんね…!」

「えっ…あっ」

 

 

「いいよね?」

「……ハイ…////」

 

 

 






この後ナニしたんだろうなー(棒)


獅乃部エル
「(『恋人 撫でられる 誘い方』…)…////」
しっかり顎の下を撫でられるのがクセになってしまった。
そして指輪のところでちゃんとチキった。
周りから向けられる好意やら視線やらには(AZKiからのものを除いて)とことん無頓着であり、濡れ透けとかは一切気にしていない。
でもホロメンとかが透けてたら全力で防御する。
自らの被害をいっさい放っておいて動こうとするため、AZKiに理解らせられるのが結局のオチ。


AZKi
「(『猫 撫で方 コツ』…)ふーん…♡」
今日も本作のAZKiさんはエンジン全開、絶好調です。
膝枕を要求したのは単にやってみたかっただけ。
ちなみにこんな時じゃなくても頼めばやってくれる。(AZKi限定)
指輪はいつもつけるようにした。
エルも常に身につけており、しっかり周りから指摘される。
エルとは違い、余裕たっぷりに幸せそうな表情を浮かべるのであった。


tips
もしAZKiが、膝枕をされているときに胸を小さくしたことに反応しなかったら…
出来心でAZKiを甘やかしてみるエルが見れていた。
隠れていた母性が溢れてくるルートもあった。勿体無いことをしたね。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。