霧の立ちこめる湖の近くに降り立った飛影は
「クソ あの女覚えてやがれこの俺をこんな
訳の分からない場所に連れて来やがって」
と悪態をつきながら湖沿いの道を歩いていると
霧の向こうに薄っすらと建物が見えてきた。
徐々にその建物に近づくと霧がなくなり始め
建物の全貌が目の前に見えてきた。
飛影は目の前に立つ豪華な作りの館を見ながら
「ほぅ こんな場所に偉くでかい建物があるな
しかしよく見るとこの館全てが真っ紅だな
気味悪いことこのうえない」
と考えなから建物に近づいていくと館の立派な
門の横にチャイナドレスを着た女性が立っていた
がよく見るとその女性は居眠りをしていた。
「おい起きろ貴様 此処に立っているという事は
門番なんだろう 居眠りしてどうする」
と飛影が声をかけると声をかけられた女性は
「す、す、すみません咲夜さんってあれ?
咲夜さんじゃないていうか貴方誰ですか?」
と聞いてくる女性に
「はぁ なんでこんな奴に俺の事を話せば
ならんのだ まぁいい俺の名は飛影だ」
と返事をすると
「飛影さんですか分かりました 私の名は
紅 美鈴(ほん めいりん)と申します」
と頭を下げた。
それを見た飛影は美鈴の横を通り抜け館の
扉に手をかけようした瞬間突然手を握られ
こう声をかけられた。
「ちょっとちょっと何勝手に館の中に入ろうと
してるんですか? 誰も中に入っていいなんて
言ってませんよ」
と言って美鈴が館に入ろうとした飛影を
引き止めた。
すると飛影が美鈴に
「何をする こんなでかい館にお前一人という
事はないだろう? 恐らく中にはこの館の主
つまりお前の上司が居るのだろう
そいつと話しをつけるだからそこをどけ」
と言ってきた飛影に
「退きません 主であるお嬢様の許可無くこの
紅魔館には誰一人入れません それが分かったら
お帰り下さい」
と飛影の前に立ちふさがった。
そう言われた飛影は
「いい加減にしろ!! 俺はな紫なんてインチキ
妖怪に無理やりこの世界に連れて来られて
イライラしてるんだ そこを退かないというなら
お前を倒してでも中に入るぞ」
と怒りを込めて話してくる飛影に
「それはお気の毒です ですがさっきも言った
通り主の許可無く中には入れないんです
もしどうしても入りたいなら門番である私を
倒して下さい」
と言った美鈴は自分が放ったその言葉を後悔
する事になるとは今はまだ知らなかった。
その言葉を聞いた飛影は
「ほぅ この俺にそんな口を聞くとはいい
度胸だ いい相手になってやる」
と話し飛影と美鈴の決闘が始まった。
その頃紅魔館の中にあるテラスでは
主であるレミリア・スカーレット
とその従者十六夜咲夜
そしてレミリアの妹であるフランドール・
スカーレットが飛影と美鈴の決闘を
見守っていた。
すると咲夜がレミリアに
「お嬢様 美鈴とあの男の勝負どう見ます?」
と聞かれたレミリアは
「まぁ美鈴が勝つでしょ 相手は紫が外から
連れてきた奴らしいけど所詮美鈴の相手じゃないわ」
と美鈴の勝利を言いきった。
だがレミリアの予想は簡単に打ち砕かれた。
門から少し離れた平原で飛影と美鈴は向かい合い
戦闘を始めた。
「では飛影さん 参ります」
と美鈴が飛影に拳を打ったが当たったと思った瞬間
目の前の飛影の姿は消えていた。
「き、き、消えた一体何処に」
と驚く美鈴に
「全く何処を見ている やっぱりお前じゃ話し
にならんな寝てろ」
という声が聞こえたとか思うと飛影の手刀が美鈴
の首に打ち込まれ一瞬にして意識を刈り取られた。
その後倒れた美鈴を館の塀に寝かせ門に近づくと
空の上から二人の少女が飛んできた。
その少女達を見た飛影は
「ほぅ その羽根貴様吸血鬼か もしかして
この館の主というのはお前か? そしてその
宝石の様な羽根を持つお前も吸血鬼だろ」
と聞かれた少女達は
「えぇ 私はこの紅魔館の主にて高潔な吸血鬼
レミリア・スカーレットそして隣にいるのは
私の妹フランドール・スカーレット以後宜しく」
とスカートの端を掴み丁寧に挨拶すると
「ふん 流石館の主であるだけあって常識が
あるな それに比べて妹は」
とレミリアに話しかけた瞬間フランが
う
「よくも美鈴をー」
を叫びなから飛影に襲いかかった。
それを見ていたレミリアは
「全くあの子ったら でも今はとりあえず
美鈴を避難させるのが最優先ね 咲夜」
と呼ぶと咲夜がレミリアの隣に現れ
「お嬢様御用でしょうか?」
と聞かれたレミリアは
「咲夜 悪いけど美鈴を連れて館の中に
避難しててくれないかしら」
と話し咲夜が未だに気を失っている美鈴に
肩をかし館に戻りながら歩いていると
「あと館の中に入って美鈴をベッドに
寝かせたらパチェの所に行って紅魔館全体
に強力な防御魔法をかけるように言って
おいて」
と咲夜に伝えるとレミリアも飛影とフラン
が戦闘している紅魔館前の平原に向かった。
レミリアが二人の闘っている現場に着くと
フランは自分の愛用の武器である
レーヴァテインを出し飛影の方は愛用の
鉄剣に妖気を纏わせフランの攻撃を捌いていた。
それを見ていたレミリアは
「彼 中々やるわねあのフランにレーヴァテイン
を使わせるなんて さてあの鉄剣がいつまで
もつかしら」
と様子を見ていると「パキン」という音がし
飛影の鉄剣が真っ二つになった。
折れた剣を見た飛影は
「チッ 力だけは化け物じみてるな 上手く
捌いていたつもりだったが剣が折れちまった」
と愚痴ると折れた剣を見たフランが
「どうした 自慢の剣が折れてなす術なしか
じゃぁ美鈴の仇を取らせてもらう」
と飛影に向かって話すと
「ちょっと待ちなさいフラン」
と言う言葉と共に自分の武器である
スピア・ザ・グンニグルを手にした
レミリアの登場に少しだけ不機嫌になった
フランはレミリアに向かって
「何? お姉様なんか話しでもあるの」
と話しかけると
「えぇ 仇を取るにはまだ早いわよ 彼は
まだ本当の力を出していないそうでしょ」
と飛影に語りかけると「フッ」と鼻で笑い
「流石こんなでかい館の主を務めるだけあって
中々の観察眼だ なら見せてやる俺の本当の
力をな 後悔するなよ」
と話し飛影は腕に巻いている包帯を徐々に
外し始め全ての包帯がなくなった腕には
黒き龍が巻き付きその腕からは途轍もない炎の
妖気が溢れ出すと同時に額に奇妙な目が開いた。
それを見たレミリアとフランは息を飲み
言葉が出なくなってしまった。
「さてどうする このまま戦闘を続けるか
それとも降参か」
と聞かれたレミリアとフランは
「何を言うと思ったら降参冗談言わないで(よ)
今からが本番でしょ(う) 面白くなってきたわ」
と不敵な笑みを浮かべると二人共力を開放した。
「じゃぁ始めるか さて姉妹揃って武器持ち
というのは少々厄介だななら」
と話した後折れた剣を握ると炎の妖気を剣に
纏わせ炎の魔剣を完成させた。
「邪王炎殺剣 これが俺の武器の一つだ」
そして飛影対レミリア・フランの姉妹対決が
始まった。
炎の魔剣を見たフランは
「へぇ まさか貴方も炎の魔剣を使う
なんて面白くなってきたじゃない 行くわよ」
と言ってレーヴァテインで斬りかかった。
しかしフランが両腕にしっかり力を込め
斬りかかったが飛影は左手に握った炎殺剣
で受け止めると
次に右手で拳を作るとその拳に妖気を込め
「貴様も暫く寝てろ」
と言うとフランのみぞおちに強力な一撃を
打ち込み吹っ飛ばした。
強力な一撃をもらったフランは壁に向かって
飛ばされ紅魔館の壁に叩きつけられ気を失った。
その光景を見たレミリアは
「紫からは強い妖怪と聞いていたけどまさか
これまでとははっきりいって予想外だったわ」
と考えていると
「次は貴様だ どうする今ならまだ間に合うぞ」
と聞いてくる飛影に
「冗談 久々に本気で闘える相手に出会った
のよ 此処で辞めるなんて勿体な過ぎるわ」
と話すとレミリアがグンニグルを構え一直線に
飛影に向かって飛んできた。
そんなレミリアに
「フン 姉妹揃って突っ込んでくるしかのう
がないのか 良かろうお前も妹と同じ様に
ぶっ飛ばしてやる」
と話すと突っ込んできたレミリアのグンニグル
を刃先と柄の所から切り落とすとレミリアの
懐に入りフランに打ち込んだ一撃を叩き込んだ
かに思った飛影はその感触に疑問を覚えた。
「なんだこの感触は 奴を殴った感触がない」
と一瞬思った瞬間飛影の背中にグンニグルの
刃先が突き刺さっていた。
「くっ どういう事だ確かに俺は奴に一撃を
打ち込んだはずだが」
と考えているとレミリアが
「いい太刀筋ね グンニグルを切られたなんて
初めてだわ でも残念私のグンニグルは
刃が前後に付いてるのだから前を落とされても
反転させて後ろの刃でつけばいいわけ」
と言われた飛影は
「チッ 俺とした事が油断したぜ クソ」
と言うとその場に膝をつきレミリアに
ある質問をした。
「さっき俺が貴様の槍を切り落とした後
俺は貴様の懐に飛び込んで拳を打ち込んだ
だが殴った感触がなかった 一体どんな手を
使いやがった」
という飛影の質問に
「いいわ教えてあげる 私達吸血鬼は蝙蝠達
をまるで使い魔の様に自由自在に扱える
あの時私は蝙蝠達にある指示を与えておいたの」
と答えるレミリアに
「なんだその指示とは まさか蝙蝠達に自分
の分身を作る様に指示したのか!!」
との飛影の答えに
「流石ね あの時私の真後ろには蝙蝠達で作った
私の分身がいたの グンニグルを切り落とされた
瞬間私は分身と入れ替わって貴方が私の分身を
殴った時本体である私はすでに貴方の背後にいて
反対の刃で背中をついたって訳」
と話すレミリアに
「チッ 俺の負けだな だいぶと俺も平和ボケ
しちまったもんだ はぁ~」
とため息をつく飛影にレミリアが
「平和というものも中々いいわよ 折角この
幻想郷に来たんだからゆっくりしていったら
歓迎するわよ」
と言われた飛影は
「そうだな そんな生活を過ごすのもたまには
良かろう じゃあ暫く世話になる」
とレミリアと会話をしていると先程飛影に
やられ気を失っていたフランも目を覚ました。
そしてレミリアは
「じゃあ改めてこれから宜しくね 飛影」
と挨拶をし目を覚ましたフランと共に三人で
紅魔館に向かうのだった。
第5話書かせていただきました。
もし良ければ読んで見てください
宜しくお願いします。