息抜きで書き始めたギャグパロ二次創作なのに沢山の方の目に留まってしまい戦々恐々としております!!
【小鳥遊ホシノは最強である】
それがキヴォトスの常識であり、異論も反論も無いと各学園は判断しました。
事実、彼女はこれまでただの一度も敗れたことがありません。私?あれはノーカンでしょ。
では、何が彼女を最強たらしめているのか。
素で最強なホシノさんも他の最強格に対して劣っている部分は存在します。というか実は純粋なステータスで見た場合、ホシノさんがキヴォトス最強である分野は身体強度と戦闘技術くらいしかないんですよね。それで十分なんですけど。
筋力と瞬間火力ではミカさんに、戦闘継続能力ではツルギさんに、敏捷性ではネルさんに、総合火力ではヒナさんに勝てません。
......ですが、それら全てが彼女たちに次ぐものを持っています。というか他の最強格の本気でないと全くダメージが入らない防御力を持った全ステータスがカンスト一歩手前の性能......キヴォトス全体で見ても上澄みである私ですら"一応勝負が成立する"時点でもうお察しです。
実際に戦うと理不尽性能を体感できます。これに関しては一年以上、ほぼ毎日実戦訓練に明け暮れていた私が一番よく知っていると言っても過言ではないでしょう。
まず前提として、キヴォトスは交戦距離が異常に近いです。撃たれても致命傷にならない上に治安が
なのでホシノさんが最も苦手とする超遠距離~遠距離での戦闘はまず発生しません......まあその距離でホシノさんにダメージを与えられる生徒はそもそも存在しないんですけど。最強格ってよく考えたら近~中距離で固まってるんですよね、ヒナさんですら距離による威力減衰と圧倒的な敏捷性の前に有効打が入らなかったと聞きます。
で、中距離以下であればもう言うまでもないです。そこから先はホシノさんの間合いなので。
キヴォトス最強のフィジカルと私が魔改造したユメ先輩の盾、そして一発で準最強格の意識を刈り取るとも言われる
結果的に間合いを詰めたホシノさんは最も得意とする距離で相手を無力化します。近距離───ではなくゼロ距離戦闘、彼女が最も得意とするのは
絶対に壊れず、溢れ出る神秘を完璧に受け止め敵を無力化できる最強の武器は己の拳である───そう嬉々として語る彼女を前に苦笑以外の表情を向けることはできませんでした。
だって事実だし......各学園の最強格と拳を交えて友人関係を広げていった日々が懐かしいです。報復でアビドスとかいう弱小校がぶっ潰されないか心配だったんですけど、マジで仲良くなったらしく休日に集まって遊びに行ったりとかしてました本当に怖いので私を誘わないでください。
......ここまでの話からホシノさんがいかにフィジカルモンスターであり、一瞬で距離を詰めてボコボコにしてくる悪魔であるかよく理解できたと思います。
ではゼロ距離での戦闘に限った場合、キヴォトスで二番目に強い生徒は誰だと思いますか?
───それ、実は私だったりします。
◇
───それは戦闘と形容するにはあまりにも異質すぎた。
原始的で、野蛮で、そしてこの上なく合理的であった。
その場に居る誰しもが見惚れる、
「ッッッ!!」
「ハハッ!!」
この笑いながら私に拳を振り上げている人がホシノさんです。後輩ちゃん達ちょっと引いてんじゃん少しは加減しようよ......
「よそ見......?おじさん以外に目を向ける余裕なんてあるの?」
「......返事するっ!!余裕もないですけどっ!!」
「まだ余裕そうじゃんっ!!」
私から吸収した格闘技の流れを汲む、
......この人筋力と身体強度がバグってるからしっかり拳を握らなくても骨折どころか突き指もしないんだよなぁ。そのくせ喰らった場合私は「前が見えねえ」状態になるの不公平すぎない?
つっても泣き言は言ってられない。やることはただ一つ───
「
消費した体力と神秘を回復。何故か恐怖に関しては底なしというか使っても減る感じがしないんだけど神秘は別。ホシノさん相手だと神秘と恐怖の両方を使いこなしてようやくスタートラインって感じだからここでまた一つ手札を切るしかない。
「......初めて見た、そんなことできたんだね」
「見せる必要も無かったもので、ねっ!!」
ノーモーションからの早撃ちはものの見事に躱される───これ結構練習して0.03秒くらいまで縮めたんですけど......
あれ?ホシノさんどこ行きました───?
「───ぅおっ!!」
「......はずれ」
咄嗟にバックステップで距離を取る。あっぶねえ......ちっさいから身を屈めて本気で間合い詰められると一瞬で視界から外れるの頭で分かってても体が忘れてた。やっぱり多少なりともブランクがありますねこれ。
思い切り掴みにかかってきた腕と後ろ回し蹴りを上体を逸らすことで躱し、左手に握った銃の
これが
("とりあえず距離を詰める"、脳筋とかいうレベルの話じゃないけど双方これしかないんだよなぁ......)
ちなみに他の教訓には"掴んだら必ず壊す"とかいうのもあります。パンクラチオンやってる?
ホシノさんはちょろちょろ逃げ回る私を銃で捉えるのは困難というか面倒、私としては溜めも作れないし喰らえば即ドボンの銃から中距離でずっと逃げ回り続けるのは無理ゲー。必然的にゼロ距離での肉弾戦になります。
私としては超ハイリスクローリターンですが、勝率が0%じゃなくなるのでこれしかないっていう......
だけど私はまだ見せていない奥の手がいくつもある、この意味が分かりますか?まあ口に出してないし見せたこともないから知るはずもないんですけどw
(チャンスは一度きり、油断してなきゃもっと楽だったんだけどな......)
たとえばアビドス勢から追い掛け回されていた瞬間。あの時点で使っていれば───まあそんなこと言い始めたらキリないんですけどね、人生ってそういうもの。
次の駆け引き、一瞬の差し合いとブラフの是非で勝負が決まるでしょう。緊張?めっちゃしてますが何か?
でもそれ以上に───
「───興奮しちゃうじゃないか...♥」
「うへ......本当に変わらないね」
研究成果なんて、日の目を見ることなくデータとして存在するだけだと思っていたのに。
───ここでホシノさんを出し抜けたら、研究者としてこれ以上の喜びがあるでしょうか。
御覧の通りの密着状態なので他の面々は援護ではなく包囲網の構築に徹しています。手持ちの武器は
......そして今使える手札のうち、有効かつ初公開のものは
こちらの勝利条件は包囲網からの脱出、あちらは......普通に半殺しとかですかね。マジで微塵も容赦がない。
───よし!!(覚悟完了)
「行きますよぉ!!」
「......"神秘開放"」
まず牽制の一発、貫通&神秘&恐怖の三重特効+神秘によるブーストを加えて"直撃すれば"仰けぞらせることのできる弾丸。それを重心近くに撃ちこみます。
いかにホシノさんが素早く動こうともこの弾丸を躱すことは不可能です。一般生徒であれば至近距離であっても認識しトリガーを引き着弾するというプロセスに幾ばくかの時間を要しますが、最強格であればほぼ脊髄反射で撃つのでね。というかこの距離、普通は防御すら不可能のはずなんですけど......
(ここで使ってきますか、"神秘開放"を......っ!!)
これがホシノさんの奥の手。
私の実験により"小鳥遊ホシノ"という神性に後付けした器を開放し、各種ステータスを一時的に底上げする無法の技。誰だよこんなアホみてえな実験した奴はよぉ!!!
何が怖いかって、ホシノさんが何を強化したのか分からないっていう点───
───ん?防御じゃなく拳を構えた?
「フッ!!」
「(絶句)」
まさかの攻撃による相殺、強化されたのは筋力と敏捷だったようです。
なんか音速に近い速度で振りかぶられた拳が私の渾身の一発を容赦なく粉微塵に......それは本当です?一日一万回感謝の正拳突きでもやっておられた?
ん?防御されないなら間合い詰められるんじゃね?
あっ(死)
「......シュッ!!」
「
即お陀仏のワンツーを無理矢理右の手の平で受ける。当然のように中手骨が弾け飛ぶ音が腕を伝って耳に届きますが、まず一つ目の賭けに勝ったことに内心安堵します。
"気絶"は接触した対象の神秘総量に反比例した時間だけスタンさせる便利な能力です。そこらのモブちゃんなら一分くらいピヨピヨしてますが、一応ホシノさん相手に使うことも想定して計算してみたことがあります。
時間にして、約0.2秒。
戦闘の最中、しかも手が届く位置で発生する隙としては膨大ですが逃げられるほどではないそれを最大限活用する択は───
「───
「っ、何!?」
左手に握った銃は一度宙に放り、胸の辺りに手を当てて本気の発勁を叩きこむ。
如何せん片手なので完全には力が伝わり切らないものの、数メートルの距離を作ることに成功します。
キャッチ☆
「
「ッ、させないよ───」
数メートルの距離はホシノさんにとって一度の踏み込みで詰められる距離にすぎませんが、それでも私にとって二発撃ちこむくらい───待ってめっちゃタックルしてきてる!!この人防御にステータス再分配して無理矢理突破するつもりだ!!この脳筋チビめ!!
「南無三っ!!」
「───?」
弾丸はホシノさんの脇をすり抜け遥か彼方へ......
想定していた衝撃が来なかったことで一瞬困惑しましたね!?先輩、隙っス!!
「
ヨシ!!何とか予定通りに発動できた!!
あとはこう......なんとかなれ~ッ!!!
◇
何だろう、凄く嫌な予感がする。
大事な何かを見落としているような、このままだと逃げられてしまうような焦燥感が───
(あの一瞬、意識が飛んでたタイミングで何かされたのかな?)
そもそもチトセちゃんが使っている能力も実のところ分かってない。"不運"を宣言した後の弾丸が凄く重たいことくらいしか理解していないし......
まあでも、一度掴めばそれで
「......っぶなっ!!」
「......チッ」
そのはずなんだけど......
「ほわぁっ!?!?」
「(イラッ)」
ほんっとうに、逃げ足だけは超一流だね!!おじさんの知る限りではキヴォトスでチトセちゃん以上に逃げ上手な子はいないよ!!
───ああもう、手っ取り早く終わらせちゃおう!!
(足元に援護射撃、おじさんごと撃っちゃって)
おじさんとヒナちゃんの仲ならこれくらいアイコンタクトだけで伝わるんだよね。
チトセちゃんの背後からほんの少しだけ控えめな威力の掃射が───ありゃ?
「っ、ここで援護射撃か......」
「......本当に勘が良いね、変わらないや」
でも、これで終わりだよ。
「
「やべっ!!!」
おじさんとチトセちゃんの戦いを、ユメ先輩はダンスと表現した。
あらゆる攻撃や踏み込み、回避行動は一種の予定調和みたいなステップで時折読み合いが発生する。
おじさんにとってはいくつも選択肢がある状況でも、チトセちゃんは殆どの場合最善手を選び続けないといけない。
だからほんの一瞬でも
「おじさんの勝ち、だね」
「ッッッ!!!」
一歩遅れたステップを踏み抜いて、粉砕骨折の痛みからか一瞬だけ"引く"動作が遅れた右腕を掴む。
おじさんにとって麩菓子くらい簡単に砕けちゃうそれを持ち上げて、刈り取るように回し蹴りを放つ。
右腕の橈骨と尺骨、中手骨と基節骨の一部。あと左足の大腿骨が粉砕骨折。
───どうあっても逃げられる怪我じゃないね。手を放すとチトセちゃんは悶絶しながら崩れ落ちた。
いやー、スッキリしたね!!
さっさとこうしておけばよかったって?それはそうかもしれないけど、結果的にストレス解消になったし......
「さて、何か言い遺すことはある?」
「え?私殺されるんですか?」
「いや今からアビドスで折檻するからさ。自由に喋れる今のうちに言い訳しておいた方が良いよ」
「何それこわい!!」
特に言い訳も無いみたいだし、そろそろ終わらせよっか。
「祈る時間は要る?」
「───いいえ。それよりもいいんですかホシノさん」
「......何が?」
「ほら、後ろ」
「そんな子供だましで、おじさんが───ッ!!」
後頭部に衝撃、しかもほとんど同時に二発。
一瞬だけ誤射やチトセちゃんの仲間による援護を疑ったけどこれは───
(間違いない、さっき撃った二発だ───ッ!!)
少しふらついて視線を上げるとそこには、無事な右足と左手で逃亡を図るチトセちゃんの姿が───いや、その手前に
「自爆っ!?」
「ははっ!!」
左手で目を覆い、右手で咄嗟に抜いた拳銃を構えて───
構えて、あれ......?
「
そう言い残してチトセちゃんは
今回の話で包囲戦が終わるって言ったんですけどもうちょっと続きます!!すいやせん!!
まあ実際包囲は抜け出したので嘘は吐いてないです(カスの言い訳)
追記
最後のとこを爆轟から爆燃に修正しておきました
爆轟だと普通に自分でトドメ刺してKOです(アホ)
次に書くかもしれないもの
-
アビドス編
-
アビドス(過去)編
-
エデン条約編の後