更新サボってたせいで半年かかってて草です
「ほら見ろよ見ろよ(メイド服)」
「ひぃっ!!」
「あはは、良い反応!!」
「何してるの、もう!!」
ついに迎えたるはミレニアムプライス当日。
さしもの私も朝食は茶碗一膳しか喉を通りませんでした......あとは味噌汁と卵焼きと沢庵しか......
「そういえばネルパイセンとの勝負はどうなったんです?」
「それがね......」
まあアリスちゃんの反応で既にお気付きの方が多いとは思いますが。
「───そんな感じでフルチャージのスーパーノヴァを簡単に避けられて......」
「そりゃまた難儀でしたなぁ......」
「なんぎ......?」
「大変だったねってコト。にしてもボコボコにされちゃったかぁ」
「うぅ───アリス、しばらくはメイド服を見たくありません......」
「スッゴイカワイソ」
もし私がアリスちゃんのフィジカルを持っていたら......まあとりあえずスーパーノヴァは装備するとしても、ネルパイセンへの主兵装には使わないですかね。
先制できる状況ならまだしも、中距離での高機動戦闘が前提になるネルパイセン相手だと僅かなデッドウェイトが命取り。
運よく一発撃ちこんだら次弾装填だけして隅っこに置いといて、サブアームとつよつよフィジカルを活かしてステゴロに......(アビドス脳)
とはいえアリスちゃんはスーパーノヴァを手放すという選択はしないでしょうし、少なくとも私とそれなりにやり合える程度の技量は必須なので条件を満たしてねえですけど。
「ほら、ミレニアムプライスの発表会始まるよ!!」
「き、緊張する......」
「......もし、受賞できなかったら───」
「......?」
ちらりと才羽姉妹が視線を向けるのは───ユズちゃんとアリスちゃん。
前者は寮内でのいじめを経験し、後者に至ってはゲーム開発部の部室以外に帰る場所を知りません。
この小さな、お世辞にも綺麗とは言えず時々雨漏りもする部屋。
───それでも、彼女たちにとって
部が解散したら二度と会えないなんてことはありません。また集まってゲームを作ることもできますし、正式な部でなくとも個人的な活動を行うことは可能です。
......可能ではありますが。
「お願い......っ!!」
「......っ!!」
(最善は尽くした。だけど───正解かどうかは分からない)
現実とは、あまりに膨大な選択肢が存在するセーブ&ロード不可のクソみたいなノベルゲーです。
ですが私は───いや、
ゲーム開発部の一件だって、傍観を決め込んでおけばよほど運が悪くない限り何とかなります。
長々と言い訳しましたがつまり......私は既に
エンジニア部、特にウタハさんとはミレニアム内で言えばネルパイセンの次に深く関わっています。
バタフライエフェクトかどうか知りませんが出品された発明品も"光学迷彩下着セット"から"光学迷彩シャツ"に変わっていました。どちらにせよ変態では?
そして私の拳銃やホシノさんの各種装備に用いられている"宇宙戦艦の装甲板"は新素材開発部の力を借りて加工しました。どちらも指名手配前とはいえ、ある程度の影響は与えてしまっている訳で。
無関係と言い張るつもりは元からありませんが、それはそれとして私も一人の大人として責任を取らねばならない立場にある。そういう話なんですね。
(廃墟での出会いからここまで数十日。戦闘から日常生活に至るまで些細な傷や疲労による効率の低下は限界まで抑えました。横から眺めていて偶然見つけた、という体で誤植やコードミスも早期で全て潰しましたし......)
完成度は間違いなく過去最高、そこは断言できます。
全員が最高のパフォーマンスを発揮できたことは私が保証します。
ですが───力及ばず、という可能性は常に頭の中をぐるぐる回って出口を探している訳で......
(そもそもミレニアムプライスにおいて求められるのは
忘れられがちですが、これもまた一つの奇跡なんですね。
何かを愛する気持ちが多くの人々の心を動かす。これを奇跡と呼ばないのであれば、この世界はあまりにも冷淡が過ぎる。
その心を忘れない限り、聳え立つ壁がどんなに高くとも関係ありません。
だって君たちは───
「───一位は新素材開発部───」
「───ッ!!」
涙目で銃を構えたモモイちゃんを制止。
......また一つ原作から外れてしまいますが───いや、言い訳はやめましょう。
私はただ、彼女たちに見届けてほしいんです。
「待って!!......待って、モモイちゃん」
「だってぇ!!だって私たちのゲームは......っ!!」
「まだだよ......まだ、授賞式は終わっていない」
「......え?」
君たちは───
「───しかし、今回の作品の中には新しい角度から"実用性"を感じさせてくれるものがありました」
「───え?」
名も知らない。あるいは超絶怒涛のクソゲーである前作をプレイしたことも無いであろう、その審査員の言葉。
───それこそ、彼女たちが起こした奇跡の証左。
「よって私達はこの度、特例として"特別賞"を設けます。
受賞作品は......ゲーム開発部の"テイルズ・サガ・クロニクル2"です」
「───ッッ!!」
「初めてゲームに触れた頃の思い出、新しい世界を旅して一つ一つ新たな絆を結びながら魔王を倒しに行く。
......そういった根本的な面白さを。夢中になった懐かしさを鮮明に思い出させてくれました」
「よって、今回ミレニアムプライス"特別賞"を授与します」
◇
「やった~!!」
「よっしゃぁぁぁっ!!」
"二人とも!!嬉しいのは分かるけどアリスがびっくりしちゃってるから!!"
勝利のガッツポーズが如くモモイちゃんを掲げてぐるぐるしてたら怒られてしまいました。しょぼんぬ(´・ω・`)
いやはや、ほんま最後までどうなるか分からへんでひやひやしたさかい......(ハンカチで汗を拭う)
ヌッ!?このふとももの足音......妖気っ!?
「モモイ!ミドリ!アリスちゃん!ユズ!」
「ユウカぁ!!」
感極まってしまいユウカに抱き着いていくゲーム開発部の面々......ちなみにアリスちゃんは現在フリーズ中です。さすがに展開が怒涛過ぎたンゴね......
ちなみに私は部屋の角に筋力で張り付いて気配を殺しています。
さてと......ここを訪れた段階で
まあ時間が無かったので一部の警備ロボを速攻で"お片付け"した時のまま解除し忘れてただけなんですけどね。私への警告......?数日前の話の内容なんて忘れちゃったほにゅ。
とりあえず凶悪指名手配犯はクールに去るぜ......
(
『じーっ』
(アロナさんや、ここは一つ見逃してくれやせんかへへへ......(揉み手)
『(仕方ないですね、という顔)』
(このお礼はいずれ......)
という訳でドロン!!サラダバー!!
◇
クールに去ると言ったな、あれは嘘だ。
「ごめん忘れ物したわ」
「あっチトセお姉さん!!お礼言おうとしたのに気付いたら居なくってびっくりしたんだよ!!」
"モモイが君のことをユウカに説明しようとして、慌てて全員で止めたんだよ......"
「乙ンゴ......(本当に大変でしたね、の意)」
まあ本当は忘れ物なんてないんですけどね。
「アリスちゃんは仲間と共に試練を乗り越えた。その報酬───心ばかりのプレゼントを用意したんだ!」
「!!クエストクリア報酬ですね!!」
「そゆこと。ささ、お姉さんに耳を貸してごらんよ」
「......?呪文のようなものなのでしょうか」
呪文。なるほど言い得て妙ですね。
「まあそんなとこです。一度しか言わないのでよーく聞いてくださいね」
この言葉はまさしく、アリスにとって───そして、Keyにとっても呪いの言葉でしょう。
Keyが自身のコピーを生成した際に設定したコード。
情報が不足している内部AIとは別に、外部から起動させることのできる音声鍵。
それこそが───
「
名も無き神々の王女。
───その従者たる修行者が今、機械仕掛けの瞼を開く。
これから一体、どうなっちまうんだ~!?
あと感想オナシャス(定期)
次に書くかもしれないもの
-
アビドス編
-
アビドス(過去)編
-
エデン条約編の後