アイエエエ!?センセイ!?センセイナンデ!?   作:湊咍人

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Q.前回の話でDivi:Sion登場したけど、原作と比べて登場早すぎない?
A.もともとDivi:Sionはリオ会長がC&Cに命じて排除していましたが直近のゴタゴタのせいで監視を潜り抜けた個体が確保されたという経緯です
 非活性状態の個体を目にするのは初だったので調べてみたところ想像以上にヤバい代物であったという......

あとこれからは投稿頻度が少し落ちる予定だったりします
二話書いて一話だけ投稿する形式で、時計仕掛けの花のパヴァーヌ編を書き切ったら定期更新に切り替える予定ですのでお待ちいただけると......(土下座)




前夜

 

「おや、そちらが例の───」

「そうそう!!いやーゲマトリアの皆さんが快く協力してくれたおかげで沢山集められたんですわこれが!!」

「クックック、それは何より」

 

 薄暗い部屋の片隅。そこで"仕上げ"を行う私と、データを整理しながら時折笑い声をあげる黒服さん。

 もうどこからどう見ても悪の秘密結社です対戦ありがとうございました。

 

「でもよかったんですかね?ここまで頂いてしまうと各々の研究に支障を来すんじゃ......」

「彼らが良いと言ったのであればそれ以上の意図を汲み取ろうとする必要はありませんよ。

 ......何より、あれらを不要とするほど研究を進めたのはあなたの功績でしょうに」

「それもそっか!!いやーほんと......」

 

 手元に視線を落とす。

 両手でも掬いきれないほどのそれらは───

 

「I.S.Cモジュール。あなたの存在なくして量産は......いえ、再現すら不可能であった事でしょう」

「これに関しちゃ偶然でしょ。特段私が優れていたって訳でもないし」

「そう謙遜されては、迂遠な方法で探っていた私たちの立場も無くなってしまいますよ」

「そうかな?じゃあ威張らせてもらおっと」

 

 ふふんと胸を張る。今まな板って言ったやつ死刑な。

 

「まあ一種の保険として作ったわけだけどさ」

「保険......ですか?」

「どうにも事態が想定より複雑化してるみたいでね......理由は明白なんだけど」

「その理由を伺っても?」

「どの口が言ってんだって話なんだけどね......」

 

 原作を大きく上回るエリドゥの建設速度。全く形式の異なる、要塞都市でありながら集約的な構造。

 そして───

 

(アリスちゃんとKeyに付けられた監視は消極的なもの。既存のシステムの流用であったり、彼女たちに不信感を与えず安全を確保する程度に留めているけど私は......)

 

 ミレニアム内部ではC&Cの面々が最低でも常時二名、一定の距離を保ちながら待機している。

 リオ会長直轄機甲部隊のAMASが数機、ミレニアム内外を問わず張り付いてる。"偏在"か黒服さんタクシーを使わないと逃れられないほど洗練されたその振る舞い。

 

「───おそらく、リオ会長たちは......」

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

「───おそらく、チトセは"私たちが気付いている"可能性に思い至っているでしょう」

「随分と信頼を寄せているのですね」

「ええ、ある意味で彼女はキヴォトスで最も信じられる存在よ」

 

 エリドゥの中央に聳え立つ尖塔の最上階。

 巨大なその空間の中央に控えるは───さながら、王女の権威を知らしめる玉座のような構造物。

 

「進捗はどうなっているの?」

「順調ですよ───こんなもの、使わないに越したことはありませんが」

「ならいいわ......私だって使いたくはないけれど」

 

 チトセの目的は不明。だけどアリスの中に眠る存在が目論む"それ"は理解している。

 

 共謀か、或いは利用か。

 そのどちらにせよ止めなければならない、それだけは確実に言える。

 

「ミレニアムを、キヴォトスを───そしてアリスを守る。

 その為なら私は......」

「ふん......」

 

 不満げに鼻を鳴らす彼女に視線を向けると、忌々し気に画面を睨みつけキーボードを叩きながら吐き捨てる姿があった。

 あまり負の感情を表に出さない彼女らしくも無い、その振る舞いに一抹の疑問を抱く。

 

「何か気に障るようなことでも言ったかしら」

「私が勝手に苛立ちを覚えているだけです」

「言語化してもらわないと理解できないわ。その感情を抱えるだけで対処しないのは非合理的よ」

「......よりにもよって、あなたにそれを言われるとは───」

 

 これ見よがしに吐いた溜息に続ける。 

 

「もし、"彼女"が居なければあなたはこんなリスクを抱えた選択をしなかったでしょう。

 ......確信を得た瞬間に押しかけて、一方的に説明して拒否されても強引に取り押さえて」

「否定はしないわ」

「ただ、気に食わないだけです。

 ───この超天才清楚系病弱美少女ハッカーの言葉に耳を貸そうともしなかった頑固者が、どこかの誰かの影響でコロッと対応を変えたのが」

 

 車椅子ごと顔を逸らすが、その特徴的な耳は仄かに朱く染まっていた。

 

「......あなた、嫉妬しているの?」

「はぁ!?全然違いますが!?」

「可愛らしいところもあるのね、ヒマリ」

「......これだから言いたくなかったんですよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




閑話なので短いです
次回の話から事態が動き始めますのでお楽しみに!!

次に書くかもしれないもの

  • アビドス編
  • アビドス(過去)編
  • エデン条約編の後
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