アイエエエ!?センセイ!?センセイナンデ!?   作:湊咍人

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スマブラしたり花見に行ったりFGOの解説動画上げたりしてたらこんなに更新を放置していました
これからは投稿頻度も(少しは)増えると思います


遠距離強めカズヤ系主人公です

 

 体重移動や身体操作、拳の侵入角も完璧。人体急所の1つである鳩尾を完璧に捉えた。

 並の生徒なら深刻な内臓破裂を引き起こしてもおかしくはない一撃でしたが───

 

「さて、どうだ......ッ!?」

「うへぇ、元気いっぱいだねぇ......」

 

 斜め後方。私たちの死角となる位置に生成された銃口の射線から飛びのくと、数瞬前まで立っていた位置は発破したかのように吹き飛ぶ。

 流石は名も無き神々の王女といったところでしょうか、強度と耐久性は尋常じゃないです。

 

『......損傷率52%、迅速に修復を───』

「なんか修復って聞こえたんだけど」

「あっ、言い忘れてたんですけどあの子は戦闘特化型のハイパースペックのロボっ娘なんすよね」

「先に言って?」

 

 道理で手ごたえが妙だったわけだよ......とぼやくホシノさんを尻目に周囲を警戒し───警戒、するとかいうレベルじゃなくない?

 

『───否、()()()()へ移行。アトラ・ハシースの箱舟を再度リソースへ変換します』

「......見ての通りなんですけど、ここからが本番ですからね」

「......ふーん」

 

 自由に動かせる超ハイスペックな身体。

 エリドゥ全域を消費して獲得したリソース。

 

「───そりゃ、一度引いて態勢を立て直しますよね」

「うへぇ、めんどくさいなぁ......」

 

 視界を埋め尽くす銃口、空を塗り潰す擲弾。

 それらが瞬くよりも早く───

 

「......ま、久しぶりにこういうのも悪くないかな」

「そうこなくっちゃ!!」

 

 寒気がするほど神秘が込められた散弾により生じた穴。

 間を置かず、"神秘開放"により強化された筋力をフル活用し盾を構え吶喊。

 

 ......いやはや、味方になるとやっぱ心強いのなんの。

 

『■■■■』

「無駄だよ」

 

 苦し紛れにKeyは拳銃を構えますが、ホシノさん相手にその程度では───ん?

 

(さっきまでは一瞬で終わっていた生成コードの実行が終わらない......いや、これは───!!)

 

 これまでの比じゃない()()が来る!!

 背後でも頭上でもない、この生成座標は───ッ!!

 

()()ッ!!」

「───そういうっ!!」

 

 床面を含む一部をより脆弱な構造へ再構築、意識外である地上からの()()()()

 箱舟そのものを盾とした予想外の一手によりホシノさんは上空へと放り出されますが───

 

「───Imitational-Protocol:ATRAHASIS」

「ナイスだよチトセ!!」

 

 咄嗟にワイヤーを生成。Keyほど高等な生成を瞬時に行うことは出来ませんが、単純な構造をコピー&ペーストで連鎖させる手法なら(黒服さんの力を借りて)かなりの速度で実行できます。

 

 ───再び箱舟に降り立ったホシノさんとKeyが相対する。

 双方の瞳には既に敵意などなく、寧ろどこか晴れ晴れとしているようにも見えますが......これ言ったら2人に怒られそうなので止めときますね(英断)

 

(さて、私の方も()()()は済ませましたし、そろそろ終わらせるとしますか......)

 

 ホシノさんは久々に全力を出せる相手と巡り会えたし、Keyも一方的な蹂躙とかいうスッキリしない結末を迎える事もなくてどこか一安心しているとこで申し訳ないんですけどね。

 

 ───私は私らしく、多少薄汚い方法であっても確実に目標を達成する必要があるので。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

「〆は私がやるので、()()をお願いします」

「随分と自信家だねぇ......いいよ、乗った」

『......修復完了。アトラ・ハシースの箱舟の30%を再度リソースへ変換』

 

 30%ですか、大したものですね。 

 

 見たとこ現状で消費しているのは全体の5%にも満たないデータ量。

 しかもその大半は身体の修復に用いたようですし、30%のリソースで飽和攻撃されたらたまったもんじゃないです。

 

 なので、()()()()()()()()()()()()()

 

「Key、私がなぜプロトコル:ATRAHASISの再現にここまで時間とリソースを割いたか分かる?」

『あなたの戦術と噛み合っているからでは?』

「それはそうなんだけど......2~3割はそれなんだけどさ......

 ま、今に分かるよ───ほら」

『......!?』

 

 どこぞのAUOの如く大量の()()がこちらに向けられますが───それら全てが、主の命を拒否するかのように自爆、あるいは沈黙を貫く。

 これがプロトコル:ATRAHASISに対する回答。私に打てる最適で最悪な反撃の一手。

 

プロトコル:ATRAHASISを、()()()()()───ッ!?

正ッ解!!

 

 Keyが構築したソースコードはもはや芸術の領域です。極限の効率化が施された指令(コマンド)に沿ってリソースは制御され、幾千万もの実行の果てに各種兵器は生成されアトラハシースの箱舟は運航している訳でして。

 こんなものと正面からぶつかり合うのは不可能。ですが盲点は存在します。

 

 

 プロトコル:ATRAHASISは、プロトコル:ATRAHASISそのものへの対策をしていないという点。

 

 

 例えば戦艦大和。その巨大さと46cm砲×9門という大火力が有名ですが防御面も優秀であり、20~30kmの交戦距離で自身の主砲が直撃しても貫徹できない装甲を有していました。

 それが必要な理由はシンプル。戦艦とは兵器である以上、相手も同等の兵器を運用している可能性が存在しているからです。

 

 ですがKeyは自分自身、つまりプロトコル:ATRAHASISに対する対策を持ちえません。()()()()()()からです。

 

 対戦車砲と戦車の装甲が半世紀もの間いたちごっこを続けていることからも分かりますが、強力な兵器への対策は強力な兵器そのものの製造よりも遥かにコストと難易度が高いものです。

 

 プロトコル:ATRAHASISもまた同様に、解析する能力を有し利用してくる敵であれば遥かに上回るテクノロジーを以て対策する他ありません。

 であればある程度割り切って、フィジカルや物量によるゴリ押しで攻める方が効率的と言うもの。

 

 故のハイスペックな身体と処理速度を有するわけですが────

 

「その数万、或いは数十万のソースコードに紛れ込んだ極小の(バグ)

 ────全て探し当ててステーブル(安定)版をリリースできるかな?」

『......ッ、非常にチトセらしい運用ですね』

「なんだろう、全然褒められた気がしないや」

 

 炸薬の組成式をちょっと書き換えたり、薬室にちっちゃな穴を開けたり、ライフリングを半分の位置で反転させたり。

 

 予め黒服さんとうんうん唸りながら考え出した100を超えるバリエーションに富んだ嫌がらせコードがランダムに紛れ込んでいます。ほんの数行に満たないそれらを見つけ出すにはもう一旦リソース化して再生成した方が早いでしょうね......

 

「じゃあ、終わらせるとしますか───」

『次は何を───?』

 

 生成するのは一振りの()

 銃撃戦では分が悪いですし、何より名も無き神々の想定を外れるにはおあつらえ向きの武器です。

 

 ......まあ刀っぽい見た目をしているだけの金属棒で、刃もついてないんですけどね()

 

「やっておしまいなさい、ホシノさん!!」

「うへぇ......おじさんを顎で使ったツケは後で払ってもらうからね?」

 

 ちなみに生成に介入してきたら逆ハッキングで更に嫌がらせをするつもりだったんですけど、察してか妨害せずに兵器の生成とバグ入り兵器のリソース化に専念してたんですね。

 いやーAIなのに勘が良いね......これ私の思考パターンを読まれてるだけ説あるか?

 

「なまくら幕府ぅ!!」

「よいしょっと!!」

 

 左下方からの逆袈裟切り、いわゆる抜刀というやつで姿勢を崩す。双方隙が生じますが後ろから飛び込んできたホシノさんの拳をガードしたことにより、より明確に体が泳ぎ重心が後ろにズレる。

 

 そこでようやく気付いたようですね......ニチャァ

 その焦りの表情、口に出さなくとも分かりますとも。

 

(別にバグを紛れ込ませたのは兵器だけじゃない。寧ろ()()()が本命よ───ッ!!)

 

 ()()()()()()()()()紛れ込ませたバグの数は496個。遅効性の毒のように、激しく負荷のかかる挙動が発生した際に致命的なエラーを生じさせるそれ。

 

 続いて右下方からの斬り上げ。鋭角に方向を切り替えた剣先が空中に軌跡を描き、ガードした腕をしたたかに打ち据える。

 ついにKeyの足が地面から離れ、十分な回避行動がとれなくなったところにホシノさんの追撃。無理矢理体を捻り衝撃を後方に受け流すことで私の間合いから抜け出す、そういう意図なのでしょうが───

 

 まあ、甘いんだけどなぁ!!

 

「くらいやがれぇ~!!」

『なっ!!』

 

 刀というか近接兵装を用いた戦闘なんて想定していないが故に、そしてプロトコル:ATRAHASISを差し向けられるという想定外の事態によりKeyは失念している。

 この刀に、()()()()()()()()()()()()()()()()ということに。

 

 刀身を再形成。ただ刀身を一気に数倍に伸ばしただけの、あまりにも頭の悪い行為。

 でもこれが今一番Keyが嫌がる行為でしょうしお寿司。

 

 大上段からの振り下ろし。

 

 Keyは壁を生成して防御を試みますが......うるせ~っ!!知らねぇ~!!

 生成開始直前に結晶構造やら合金の混合比率やらの項目をちょいちょいっと弄って嫌がらせします(冷静)

 

「うおりゃぁぁぁぁ!!!」

「隙あり、だね!!」

『ッあ......』

 

 振り下ろした刀はKeyを反撃困難な姿勢で床面に叩きつけ。

 ホシノさんが起き上がろうとする彼女の関節を極め。

 

 そうして、ようやく準備が整いまして。

 

「───ようやく、手が届く距離に来たね」

『まずっ......ッ』

「何がまずい?言ってみろ」

 

 ってまあKeyも分かってるからちょろちょろ逃げ回ってたんだろうけどさぁ......

 ホシノさんの拳を食らっても私の手が届く範囲には意地でも入ろうとしないの徹底しすぎでしょ。

 

 まあ、それだけ警戒してたってことかな。

 

恐怖再現(Terror Reproduce)、"施錠"」

 

 悠々と生み出すのは私が保有する攻撃手段のうち、ビナーくんのビーム【アツィルトの光】の次に総合火力の高い奥の手。

 その名は───一方的虐殺(平和的解決)くん。

 

「......さて、神に祈る時間は必要かな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  




 ステータス:西水チトセ(アトラ・ハシースの箱舟戦)

 ・EXスキル「恐怖露出」
  「I.S.Cモジュール」の所持数が0になると発動。ケイの近くに移動し気絶状態を付与(15秒間)
  武器を【平和的解決】(装弾数無制限、攻撃力の150%のダメージを与える)に変更。
  全ての攻撃を必中の確定会心に変更し、攻撃力と攻撃速度が200%上昇(15秒間)
  
 ・ノーマルスキル「恐怖滲出」
  戦闘開始時、コスト回復速度減少。攻撃力と攻撃速度を100%上昇。

 ・パッシブスキル「感興の瘋癲」
  味方生徒及び先生のスキル対象外となり、状態異常無効。

 ・サブスキル「Imitational-Protocol:ATRAHASIS」   
  戦闘開始時、「I.S.Cモジュール」を55個所持。3秒ごとに1つ消費し、攻撃力と攻撃速度を5%上昇。

次に書くかもしれないもの

  • アビドス編
  • アビドス(過去)編
  • エデン条約編の後
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