アイエエエ!?センセイ!?センセイナンデ!?   作:湊咍人

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深夜のお出かけはカットです(無慈悲)
バタフライエフェクト的なアレで大雨も降らないし停電もしなかったということで......
色々な理由から全員が焦らざるを得ない状況なので、出かける余裕なんて無いんですね

めっちゃメタい理由としては、ゲヘナで試験を受けないので美食研との伝手が不要っていう......()




改めて試験範囲三倍ってヤバくね?

 

「うーっすお疲れ様でーす」

「......今はトリニティに居ると聞いていたのだけれど」

「エデン条約前にゲヘナ側とも色々話し合うことがありましてね、先生の代役ってことです」

「げっ、西水チトセ......」

「出たなゲヘナヨコチチハミデヤンめ、公序良俗の対義語みてえな服着やがって!!」

「はぁ!?!?」

 

 せっかくゲヘナに来たのでついでに風紀委員会に顔を出しておきます。

 

 マコトさんが改心......いや別に改心ではないわ。"ヒナさんに権力欲がないならある程度支援した方が効率的"ということに気付いたのでそれなりに設備は整っています。

 こういう予算ってどうやってあのゲヘナで集めるんですかね......?マジで不思議。

 

「これトリニティで今話題のお菓子です。みんなで食べてもらって」

「あっ、どうも......」

「......それで、何か用事があったんじゃないの?」

「そっすね。まー簡潔に説明するとですね......エデン条約の調印式に横槍が入る可能性が高いです、それだけ伝えに来ました」

「横槍......」

 

 思惑が交錯しすぎている上にベアトリーチェがとる手段が確定していない以上、断言はできませんがね。

 調印式の日に何も起こらないと考えるのは、些か楽観的が過ぎるでしょう。

 

「......首謀者はマコト?」

()()()、それ以外に幾つか不穏な動きがあるのでお話だけでもと」

「あなたはどうするの?まあ聞くまでもない事だけれど」

「先生にはいい感じに動いてもらって、私は適宜私にしか解決できない事案を潰していきますかね。

 先生の能力じゃ私に付いてくることは不可能なので途中で置いていきます」

「......はぁ」

 

 また面倒な問題に首を突っ込んで......というぼやきが聞こえた気もしますが難聴系鈍感主人公なので聞こえないふりをします。

 アコさんが恨みがましい目でこっちをガン見していますが全然気付きません。いや~観葉植物っていいっすよね~!()

 

「......トリニティの件が片付いたらアビドスにも顔を出すのよ?」

「......っす」

「はぁ......」

 

 そんな溜息ばかりついてると幸せが逃げちゃいますよ!!溜息の原因はお前だろって?まあそれはそう()

 

「───無茶はしないこと。それだけ約束して」

「ちなみに無茶したら?」

「......残念よ。チトセを二度と無茶できない体にしないといけないなんて」

「はいすみません絶対に無茶しません」

 

 ホシノさんといいヒナさんといい私に対してお仕置きが容赦なさすぎませんかね!?

 

「次に会うのは調印式の日になるかしら」

「そっすね。まあヒナさんがどうしても会いたいって言うならいつでもトリニティから飛んできますけど」

「本当に飛んできそうだから遠慮しておくわ」

 

 ふふっ、と。

 

 一呼吸置くように、或いは───過ぎ去った過去に思いを馳せるように。

 ......ほんの数秒だけ目を伏せて。

 

「───調印式の日にまた会いましょう」

「ええ。それまでお元気で」

「全部終わったら......また()()でどこかに行きたいわね」

「いいっすね~柴関とかどうです?」

「ええ、考えておくわ」

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

「先生......発表をお願いします!」

"じゃあ......模試の結果を発表するよ"

「よし来た!」

 

 ついにやってきた第3次補習授業部模擬試験の結果発表。

 

"まずはチトセから......98点!!"

「と゛お゛し゛て゛た゛よ゛お゛お゛お゛!!」

「あ、あはは......」

「あんたって本当に毎度凡ミスで点を落とすわね......」

「チトセちゃんらしいというか、何というか......」

 

 ちなみに古代語の品詞でミスってました。

 いやこれマジでキレていいか?特異だから問題にするっていう過去問の意図は分かるけどよ......

 

「ま、まあその助詞以外は基本的に屈折しないので、それだけ覚えておけば......」

 

 そう、この古代語......なぜか元ネタと思われるヘブライ語やラテン語に存在しないキモキモ格変化が存在するのです。

 何が許せないって、助詞や接続詞全てが格変化するわけではなくこの助詞を含む一部のみが例外的に変化するのです。しかも使用頻度はめっちゃ少ない。

 

「『名詞が屈折する』ってのは、わかる......スゲーよく分かる。所有格なんかが多くの言語で用いられているからな。

 だが!!『助詞が屈折する』ってのはどういう事だああ~~~~っ!?」

 

 助詞が派生してんじゃねえぞクソがァ!!

 どういう事だ!助詞の格変化って、どういう事だ!ナメやがってクソッ!クソッ!

 

 なーにが古文の中に登場する古代の叙事詩にのみ用いられる表現だ!!古文の中の古文ってカスのマトリョーシカがよ!!

 

「ち、チトセちゃん......気持ちは分かりますが......」

「失礼、では引き続き皆さんの結果を発表してください」

"急に冷静になるじゃん......"

 

 まあ別に私の点数なんてどうでもいいんですよ。ただ皆さんが本番でこのクソクソクソ格変化に引っ掛からなければそれで......悪ぃ、やっぱキメェわ......(ロケランを構える)

 

"......じゃあ、みんなの点数を一気に読み上げるね"

「......え?」

 

 ハナコ───69点

 アズサ───76点

 コハル───63点

 ヒフミ───78点

 

「や、やったか!?」

「ほ、本当!?嘘ついてない!?」

「......!」

「あらあら♡」

 

 まあハナコさんの狙いすました完璧~()な点数はひとまず置いときましょう。この人が本気出したら余裕で100点連打できるでしょうし。

 劣悪極まりないアリウスという環境からここまで到達したアズサちゃんも、普通に点数低かったのにこの短期間で点数を一番伸ばしたコハルちゃんもめっちゃ凄い!!

 

 とはいえ、ねぇ......

 

(合格ラインと試験範囲の拡大はまだ二人に話していません。この数日で合格できるものではないですが......)

 

 試験範囲が拡大したのなら即座に次の範囲に移行した方が効率的なんですが、今回に限っては合格ラインも大幅に引き上げられています。

 現状の範囲もまた高い水準で理解しておかなければどちらにせよ合格は不可能な訳で......いや普通はこの時点で折れてもおかしくはないんですがね。

 

「......ヒフミ?」

「い、いえ......何でもありません。そ、それよりもついに皆さんが目標であった60点を超えたので───」

「あっ(忘れてた)」

「───約束通り、モモフレンズグッズの授与式を始めますっ!」

 

 ついにこの日が来てしまいましたか......

 

「......!!!」

「あはは......」

「......」

 

 まあ皆さんの表情を見れば分かる通り(若干一名を除いて)不評な訳ですが。

 ペロカス以外は割と可愛いと思うんですがね......まあコハルちゃんもハナコさんもこういったグッズよりも対象年齢が高......藪蛇な気がするので止めておきますか。

 

「さあ、どうぞ!みなさん好きな子を、欲しい子を自由に選んで良いんですよ!」

「なるほど、となると......むむ......!」

「えっと、私は謹んで遠慮しますね」

「わ、私も......」

「あ、あうぅ......そう、ですか......」

 

 コハルちゃんへのご褒美は......この前一際美味しそうに食べてくれていたハンバーグを追加で作っておきますかね。

 今日は元々、甘辛タレ系のそぼろ丼を作る予定でしたし。おまけにチーズでも入れておきますか。

 

 ハナコさんはよく分かんないので後で直接聞きます(バカ)

 彼女の望みを察して先回りできるほど対人スキルカンストしてねんだわ......

 

「ど、どうしよう......私は、私は......!ダメだ、この中から選ぶなんてそんな難しいこと......!

 私には、無理だ......頼むヒフミ、私の代わりに選んで欲しい......」

「わ、私ですか?えっと......スカルマン様とペロロ博士ですよね。強いて選ぶとすれば......」

 

 一瞬迷いながらも手に取ったのは皆さんの想像通り───

 

「......こちらのインテリなペロロ博士でどうでしょうか!」

「......よし、じゃあこの子だ!」

 

 選ばれたのはペロロ博士でした(予定調和)(知ってた)(安定のペロロ)

 じゃ、私からも一つ......

 

「アズサちゃん、手を出してみな」

「......こう?」

「そそ。それではマジックショーの始まり~」

 

 両手を開き、何もないことをアピールしてからアズサちゃんの手のひらに重ねて───当然インチキします。

 

(I.P.A発動───なんかこう、良い感じに......!)

 

 大きさは親指の先ほど。形状や色は多少工夫しますが二種類のみの材質と単純な構造故に生成はすぐに終わります。

 

「......っ、これは!」

「───スカルマン氏のミニラバーストラップです。金具を取り換えれば何にでも取り付けられますよ」

「す、すごいですチトセさん!!何よりこのグッズ......初めて見ました!!もしかして手作りですか!?」

「まあそんなとこです()」

"......え!?今のどうやったの!?"

 

 いやあんたはこれまでに何度も見てたろ......

 

「......二人とも、本当にありがとう。一生大事にする」

"よかったね、アズサ"

「あ、ありがたいのですが、そこまで言っていただけるとちょっとビックリしてしまいますね......」

「ま、アズサちゃんがここまで頑張った証ってことよ」

 

 ......こんな心温まる場面で考える事でもないんですが、こういった小物をその場でパッと作れるようになったら色々と悪用できそうですよね()

 芸は身を助けるとも言いますし、I.P.Aの扱いも今から練習しておくと役に立つかもしれませんね......

 

「うーん、趣味の世界は広いですねぇ......」

「......」

 

 ......第二次試験を明後日に控えて皆さんの意欲も高く。面接や幾度かの対話を行ったため試験前日のナギサさんによる呼び出しも無い。

 

 とはいえ試験範囲の拡大、合格ラインの引き上げにより合格は不可能。実質的に第三次試験が最初で最後のチャンスになります。

 

 ミカさんの計画が順調に実行されていれば第三次試験は───いえ、ひとまずは目の前の試験に集中すべきでしょうか。

 

(できれば丸く収まってほしいものですが───どうなることやら)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




このラバーストラップは後に筆箱へと付けられたとか......


次に書くかもしれないもの

  • アビドス編
  • アビドス(過去)編
  • エデン条約編の後
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