サムライガールの幼馴染みは王様を目指す   作:ボルメテウスさん

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ハイスクールD✕Dの新作と共に、何か新作を書けるかなぁと考えた結果、思わず書いた短編作品です。
連載に関しては、現状、まだ完結していない作品を優先したいので、少しだけ先ですが、それらが終わり次第に書いていきたいと考えています。
原作は、どちらかと言うとジュニアハイスクールD×Dを元に書きたいと思っています。
また、活動報告にて、様々な募集を行っていますので、皆様の応募、お待ちしています。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=313523&uid=45956


プロローグ
幼馴染みはサムライガール


 俺は中学生である太郎。どこにでもいる普通の中学生。

 

 幼馴染みであり同級生であり、今度同じ中学に転校する予定の宮本絶花と遊園地に遊びに行った時、怪しげな人物達に襲われてしまった。

 

 俺達を取り囲む怪しい集団。

 

 その集団の目的は。

 

「剣豪の末裔と聞いて、期待していたのだけど」

 

 俺ではなく、おそらくは。

 

「ここまで追い詰められても、表情を変えないのだけは流石と褒めてあげる」

 

 片膝をついて動けない絶花だろう。

 

 そんな絶花を蔑むように眼前の奴が見下ろす。

 

「でもどうして逃げてばかりなのかしら、神器を所持していることは知ってるのよ?」

 

 その女性は一回りぐらい年上らしく、大人の余裕で諭すように言ってくる。

 

「あの力は……使いません……」

 

 そう、絶花はよろめきながらも立ち上がる。

 

「へぇ、まだそんな生意気な眼で睨めるわけ」

 

「いや、こいつの目は生まれつきだぞ」

 

「余計な事は言わなくても良いよ、太郎」

 

 奴の言葉に反論するように、俺は絶花の代わりに言う。

 

「なぜだ? わざわざ間違っているから、言っただけだろう」

 

「そういう風に言って、周りから喧嘩をしているの、忘れたの?」

 

 言い出せなかった絶花の代わりに言うと、なぜか今度は絶花が俺の方に言う。

 

「勝手に言ってきただけだろう。何よりも絶花の目は別に悪くない」

 

「だから、そこで別に私を庇わなくても」

 

 そう、絶花は恥ずかしそうに顔を伏せる。

 

「何を言っている、お前は俺の大事な家来だからな」

 

「……太郎はそういう所があるから」

 

 俺が言うと、なぜか絶花はジト目で俺を見る。

 

 なぜだ、事実を言っただけなのに。

 

「お前達」

 

「「んっ?」」

 

 そう、俺と絶花が言っていると、声が聞こえた。

 

「こっちを無視して、イチャイチャするとは、良い度胸をしているじゃないの」

 

 なぜか、その女は俺達に向かって言った。

 

「いっイチャイチャって、まぁ、それは私も「そうだぞ、俺と絶花はただの幼馴染みだぞ」……」

 

 何か勘違いをしている奴に訂正するように、俺は言う。

 

 その際に、再度、絶花が何か言おうとしたが、無視した。

 

「まぁ良い、どちらにしても、こちらがやる事は変わらない」

 

 その言葉と共に集団のリーダーだと思われる人物が前に出る。

 

「どちらにしても、遊んであげる。ギリギリまで甚振ぶって殺してあげるわ」

 

 そう、前に出る。

 

「それとも、彼氏さんを前で屈辱する方が好みでしょうか」

 

「……太郎を」「あぁ」

 

 すると、絶花の雰囲気が一変する。

 

 先程まではどこか怠そうにしていた雰囲気が変わっていた。

 

 俺の危機を察して動いてくれたんだろう。

 

 さすがは、俺の幼馴染みで家臣で親友だ。

 

「絶花」

 

「なに」

 

「とりあえず、リーダー格を潰せ、その後は」

 

「分かっている。後は念話で」

 

「分かった」

 

 それと共に、絶花はその手に刀を持っていた。

 

「やっぱり噂通り、刀剣型神器……!」

 

 絶花は、自身の相棒である天聖を構えていた。

 

 何時、見ても、その姿勢は綺麗だ。

 

「二天一流、奥義三番──」

 

 同時に彼女は、刀を振りかざし、そのまま横一閃。

 

 一瞬だった。

 

「えっ」

 

 リーダー格で、さっきまで散々騒いでいた奴だろう。

 

「────落花狼藉」

 

 敵の胸元に横一閃、切り裂かれた漢服が花びらのように散っていく。

 

「……ど、どういうこと、かしら?」

 

 しかし彼女は倒れていなかった。血の一滴すら流れていないことに呆然としている。

 

「確かに斬られて……でも身体は無傷なんて……一体どういう……」

 

「勝負は、決まりました」

 

「は?」

 

「私の、勝ちです」

 

 静かに勝利宣言をすると、それを聞いたリーダー格の目元が更に引きつる。

 

「やっぱり舐めてるなこの小娘──!」

 

 まだ勝敗はついていないと、敵は怒りに任せて直進してくる。

 

『Dual!』

 

 ここで握った刀からシステマティックな音声が発せられた。

 

「──言ったはずです、勝負はついたと」

 

 すぐさま彼女の肉体に変化は起きた。

 

「あ、アタシの胸が縮む……それに力が抜けて……!?」

 

 リーダー格のおっぱいが光ったと思うと、それは急激に小さくなっていく。

 

『Evolution!!』

 

 すると今度は絶花のおっぱいが輝き、段々とそのサイズが大きくなっていった。

 

 そしてバストの成長と共に、天聖の放つオーラも増していくことになる。

 

「まさかアタシのおっぱいを、自分のものにしたっていうの……!?」

 

『オレは斬った相手の生命力、すなわち乳気を奪う』

 

「にゅうえな……なぜ、おっぱい……」

 

『愚問だな。おっぱいなくして人にあらず。おっぱいとは生命力そのものである』

 

「そん、な、馬鹿、な……」

 

 奴はそのまま意識を失い、地面へと倒れ込んでしまう。

 

「いつも思うんだが、それだったら、男の場合はどうなんだ?」

 

『ふっ、男はそれに牽かれる物だぞ』

 

「よく分からないけど」

 

「──また、大きくなってしまった」

 

 そう言っていると、絶花はまたその胸元を見て、ため息を吐く。

 

「とりあえず、動揺している奴らからやれ」

 

 動揺する絶花に対して、俺は叫ぶ。

 

「分かった」

 

 同時に、すぐに絶花は再度、構えた。

 

 先程まで気にしていた胸に構わず、未だにこちらに襲い掛かろうとした奴らに目を向ける。さすがに仲間がやられて、怒りを感じたのか、すぐに襲い掛かってきた。

 

 絶花に、だ。

 

 どうやら、さっきの攻撃は相当効いたらしい。

 

 まぁ、絶花がやったんだけどな。

 

 それでも、まだ俺の方には来ないって事は、まだ警戒しているみたいだ。

 

 いや、俺に対して脅威だとは感じていないだろう。

 

「……」

 

 そのまま、俺は周囲を見渡す。

 

 奴らの動きを。

 

 同時に、絶花に襲い掛かろうとした奴を、俺も狙った。

 

 最初に絶花が倒したリーダー格とは違って、雑魚の部類だと思われる。

 

 すぐに俺にそのまま突っ込む。

 

 だけど。

 

「見えている」

 

 絶花は、近くにある瓦礫をゴルフのボールのように投げる。

 

 それによって、奴は気絶した。

 

「なっ」

 

 周囲を取り囲み、視界がほとんど封じられているはずの絶花がその動きをした事に、奴らは驚いているだろう。

 

 そうしている間にも、気づけば奴らを全て倒しきった。

 

「うぅ」

 

 それと同時に、大きくなった自分の胸を見て、絶花は悩んでいる様子だ。

 

「全く、そんなのでどうするつもりだ、絶花」

 

「太郎には分からないよ、だって、また大きくなったんだから」

 

「そんなの、俺が知るか」

 

 男である俺に、そんな悩みを言われても、分からないだろう。

 

「まぁ、奴らからしたら、俺の存在なんて、別にどうでも良いだろうけどな」

 

 そうしながら、俺はその手にある駒を回す。

 

「太郎は相変わらず夢は」

 

「あぁ、王様になるさ」

 

 そう、俺の宣言に対して、絶花は呆れたように見つめる。

 

「……まぁ、別に、太郎が今更、そういうのは」

 

 それと共に、俺達はまた歩く。

 

「というよりも、入学準備は出来ているのか?」

 

「うぅ、それを今更言わないでよぉ」

 

 嘆くように、絶花と共に、俺達は、歩いて行く。




唯我太郎
本作の主人公であり、絶花の幼馴染みである。
唯我独尊という性格をしており、自分が正しいと思った事は貫く。
身体能力はほとんど普通の人間と変わりないが、その身に宿る神器『王国の駒』と共に、優れた戦略家の一面を持つ。

王国の駒
・チェスの駒を模した神器を相手に渡す事で、配下にする
現魔王の1人、アジュカ・ベルゼブブが悪魔の駒を開発する際に発見したとされる伝説の神器。
悪魔の駒とは異なる部分としては、渡した相手の種族は変わらない部分もあるが、それ以外にも多くの違う部分がある。
それは、渡した相手の能力を強化する事であり、兵士の駒でも、悪魔の駒で言う所の『王の駒』相当の力を与える事が出来、さらにはほとんどデメリットはない。
だが、悪魔の駒とは違い、相手が本心から忠義を誓っていなければ、配下にする事が出来ない。
『王の駒』
主人公が所有している神器。ただし、悪魔の駒とは違い、強化はない。
だが、その代わり、常に王の駒以外の場所を把握する事が出来、配下同士で念話を行う。さらには、本人の想像力次第では様々な力を発揮する事が出来るが、未だにそれは不明。

次回の王は

  • 妖怪王
  • 機械王
  • 怪獣王
  • 幻想王
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