サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
夜遅くでの出入り。
ここ最近では、制限は少し緩くなっている。
その理由としては。
「いやぁ、まさか、こうして黒歌が帰ってきてくれたおかげで、自由な出入りが出来るようになるとはなぁ」
「滅の奴も、こういう所は甘いにゃぁ」
そうしながら、今では、すっかりと元通りとなった俺の頭の上で黒歌は欠伸をしながら言う。
基本的に探知、逃げる時の霧など、護衛としては最も適している為。
そうして、俺と黒歌は、周囲に説得すると共に、とある場所に向かっている。
「それにしても、まさか黒歌がこういうのに興味があるとはな」
「太郎と一緒に行動して、今までは食べ物を食べれなかったからにゃ」
そうしながら、俺達が、歩いている時だった。
「んっ?」「にゃ?」
夜道、そこには4人の人影があった。
「あっ、兵藤先輩にヴァーリじゃないか」
「えっ、唯我っ」「ほぅ、まさか、君か」
見ると、そこにはどうやら依頼帰りの兵藤先輩に、ヴァーリ。
兵藤先輩の後ろには、塔城先輩、それに、ヴァーリの連れもいた。
「やっほぉ、赤龍帝、それにヴァーリも久し振り」
「姉様、もしかして、太郎が来る前は」
すると、塔城先輩はジト目で見ていた。
「まぁねぇ、にしても、ヴァーリは相変わらずだにゃぁ」
「知り合いなのか?」
「少しの間、チームを組んでいたにゃ」
「彼女から聞いたからね」
「あぁ」
その言葉と共に、ラーメン屋台での会話を思い出した。
そう考えたら、納得出来てしまう。
「いや、太郎、お前、余裕、ありすぎじゃないか?」
「そう言われても、殺気も敵意もない相手には警戒はあまりしませんよ。何よりも、今は戦う気はないでしょう」
心配そうにこちらに問いかける兵藤先輩。
聞けば、神器同士の関係でライバルという事で、その警戒する気持ちは分からなくもない。
だけど。
「君は、本当に面白いな、まぁその通りだけどな」
俺の言葉に対して、不敵な笑みを浮かべたヴァーリは、その答えを言った。
「なるほどな、そう言えば、先輩、これからやる事は?」
「えっ、いや、部室に帰るだけだが」
「だったら、少しばかりどうですか、美味い店、知っているので」
「美味い店って」
同時に、俺はヴァーリの方へと目を向ける。
「ほぅ、美味い店という事は」
「まぁな、9月とはいえ、まだ夏が残っているからな、せっかくだから紹介してやるよ、夏のおでんという奴をな」
そんな言葉を紡ぎながら、俺達が向かうのは、今回の目的地であるおでんの屋台。
本当だったら、果たせる事はなかった約束だが、せっかくだ。
聞きたい事も含めて、そこで話をするとしよう。
次回の王は
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