サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
おでんの屋台へと向かった。
今、この現代において、あまり見ないタイプの屋台。
昭和の時代ではよく見られるような屋台に、俺達6人は、そのまま椅子に座っている。
「おっちゃん、とりあえずおすすめのを頼むわ」
「あいよ」
それと同時に、俺は店主であるおっちゃんに話しかけると共に、そのまま注文を行った。
兵藤先輩は、何やら周囲を見て、どうすれば良いのか分からない状況だが。
「なんだ、先輩、屋台は初めてなのか?」
「いや、お前はお前で肝が据わりすぎるだろ」
そうしながらも、兵藤先輩は、周囲の状況を見ながら言う。
けど、俺としては、相変わらず関係ない。
「それに見てくださいよ、先輩」
「んっ?」
それと共に、俺は先輩にとある光景を見せるように促す。
「ふむ、これがおでんか、なかなかに興味深いな」
「まったくだ、にしても、この面子でまさか食べる事になるとはな」
ヴァーリとその連れの奴は互いに見た事のないおでんに対して興味深そうに見ていた。
ここでは王道のおでんは勿論の事、ロールキャベツなど変わり種も多くある。
「にゃぁはははあ、白音と一緒に食べられるなんて、最高だにゃぁ」
「…姉さま、酒臭いです」
そして、久しぶりの姉妹の再会であり、黒歌はいつの間にか注文していた日本酒を飲みながら、塔城先輩に絡んでいる。
その際に、黒歌をウザがっている様子だが、まぁ良いだろう。
「それにしても、夏のおでんか、確かにこれはこれで興味深いな。
だが、冬のおでんというのが本番なんだろ」
「あぁ、冬のおでんは絶品だ」
「ならば、君には生き残って貰わないといけないな、冬のおでんを紹介してもらう為にも」
そうして、ヴァーリはおでんをつまみながら。
「お前の事だ、既にあの家の事については調べているんだろう」
「あぁ、そうだな、しかし良いのか?一応は禍の団の一員だろ」
「混沌を求めている組織だ。仲間意識など薄く、しかも派閥が違えば平気で殺し合いもする。それを考えれば、仲間というにはあまりにも怪しすぎる」
そうして、はんぺんを食べながら。
「お前の所にいる奴らとはまるで違うからな」
「そうなのか」
「あぁ、そして、あの帝国の駒の奴もな」
すると、そこでその名が出てくるとは思わなかった。
「奴は、既にお前の方に情報が来ると考えている。そして、既に予測はしているだろう。お前がレーティングゲームに乗り込む事も」
「妨害か?」
「さぁな、そもそも、奴の目的自体、未だに分からない。まぁ、奴に関しては、俺が一番嫌いなタイプによく似ているからな」
「嫌いなタイプか」
そうしながらも、俺はおでんを食べる。
「奴は、極めて狡猾な悪の権化と言え、人の心の隙間に付け入るのに長けている。だからこそ、奴は裏で動いたのならば、どんな雑な事件も隠せる」
「なるほど、本当に面倒な奴だ」
未だに、直接会ったのは、あの時だ。
それでも、理解出来た。
「俺は、あいつが嫌いだって事が、よくわかった」
次回の王は
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