サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
『グオオオオォォ!』『ヒーホー!』
鎧の巨人と、雪達磨。
その奇妙な組み合わせの戦いが、そこで行われていた。
鎧の巨人の皮膚は、まさしく全身の皮膚が鎧と呼んでも可笑しくない程の硬さを誇っており、戦いを行っている間に地面を抉りながら、雪達磨であるジャアク・フロストに攻撃を仕掛ける。
その攻撃は、ジャアク・フロストに確かに届き、そして、ジャアク・フロストの身体を砕けていた。
だが。
『無駄だ、ヒーホー!』
ジャアク・フロストの身体は、雪で形成されている。
ジャアク・フロストは、自分自身の魔法で造り出した周囲の冷気によって、鎧の巨人の攻撃によって砕け散った身体を瞬時に再生。
同時に、その口から真っ直ぐと鎧の巨人に向けて、冷気を放った。
『グルルルッ』
その身体は凍られながらも、鎧の巨人は、瞬時に突撃する。
自ら、極寒の地獄に飛び込むように。
ジャアク・フロストは、それによって吹き飛ばされると共に、鎧の巨人はすぐに凍った部分を自分自身で砕け散る。
すると、そこから剥き出しになった肉。
生々しい肉は、剥き出しになるが、それは束の間。
すぐに鎧の巨人の怪我は、再生される。
『これは、なかなかに厄介だ、けど!』
そう、ジャアク・フロストは叫びながら、突っ込む。
先程と同じように。
だが、今度は、ジャアク・フロストの後ろから来たのは光。
それらは魔法であり、ジャアク・フロストの背中に隠れていたロスヴァイセが放った魔法だった。
『っ!』
それらの攻撃は、全て、鎧の巨人の目を狙った攻撃。
瞬時に再生出来るとはいえ、一瞬でも視界を奪われたら負ける。
故に、鎧の巨人は、その攻撃を避ける為に、後ろへと飛ぶ。
それらの一連の動作を見ていたロスヴァイセは。
「太郎君、あの鎧の巨人」
「あぁ、相当に鍛えられているな。ただの能力頼りの奴じゃなさそうだ」
これまでの一連の攻防を見ても、理解出来た。
鎧の巨人はある意味、究極の戦車と言うべき存在だろう。
シンプルに高い身体能力、再生能力、そして何よりも巨大。
それらのシンプルながらも、極めた鎧の巨人を倒すのは、難しい。
だけど、今やるべき事は、鎧の巨人を倒す事ではない。
「こいつらを、兵藤先輩達の所に向かわせない事」
ボンドルドは脅威かもしれない。
だが、移動手段があるようには見えない。
しかし、鎧の巨人は、その巨体で移動すれば、瞬く間に先輩達の所に辿り着く。
それを考えれば、鎧の巨人の足止めを、二人で行うのが適切だろう。
「なるほど、確かにそれは適切だろう」
そうしていると、ボンドルドが言峰との戦いの最中、こちらを見る。
「私達の目的に関して、疑問には思わなかったのかい?」
「何?」
その言葉に対して、俺は、思わずボンドルドに問いかけてしまう。
次回の王は
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