サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
「ねぇねぇ! ロスヴァイセさんが今日来るって本当なの!」
「あぁ、本当だぞぉ、というよりも、少しは落ち着け、雪」
その日、俺は待ち合わせ場所で雪と一緒に来ていた。
今回の待ち合わせにおいて、ロスヴァイセさんと合流して、例の宝石とベルトを受け取る予定である。
今後の戦いにおいて、重要になるのは、俺自身の戦闘能力というよりも、状況を正確に把握する能力が必要だと考えていた。
それを考えれば、これから受け取る予定の7つの宝石。
それらの宝石は、各々の能力は戦闘においてかなり役に立つ。
だが、それと同時に、今回は雪のお母さんが用事があった為、俺が面倒を見る事になった。
そうしていると。
「おっお待たせしましたぁ!!」
「あぁ、ロスヴァイセさんが来たぁ!!」
すると、こちらに慌てて走ってくるスーツ姿の女性。
こうして、現代に合わせた衣服を身に纏っている彼女を見るのはかなり新鮮ではあるが、再会出来たのは嬉しくある。
「久し振りって言う程じゃないな」
「はい、けど、また会えて、嬉しいです」
「雪は、とっても嬉しいよ!」
「あぁ、雪ちゃん、久し振り」
俺とロスヴァイセは、先日の出来事で僅かながら、共闘をした。
その後は、事後処理などで、すぐに別れてしまったので、こうしてのんびりと会話が出来るのは嬉しい限りだ。
そして、ロスヴァイセにとっても、雪は小さく、妹のような存在な為、再会出来て嬉しそうな様子だった。
「それで、こっちにオーディンの爺さんも来ているのか?」
「はい、これからアザゼル様と合流する予定ですので、というよりもなんでオーディン様がここにいないように言っているんですか?」
「えっ、だって、今、ロスヴァイセさんだけだよ」
「もぅ、何を言っているんですか、雪ちゃん。オーディン様は、ちゃんと後ろに」
俺達の言葉に対して、苦笑いを浮かべるロスヴァイセ。
そのまま、後ろを振り返ると、固まった様子が見られる。
これはあれだな。
「ロスヴァイセ、お前が目を離した隙に、どっか行ったみたいだな」
「あの人は、もぅぅ!!!」
それを伝えた瞬間、ロスヴァイセはかなり荒れた様子が見られる。
なるほど、向こうではかなりストレスが溜まっている様子が見られる。
「という事で、雪、出番だ」
「えぇ、けどお爺ちゃんでしょ、なんだか臭そう」
その為、この場で雪が頼りになる。
嗅覚に優れている雪がいれば、人捜しは比較的に簡単に行えるだろう。
だが、見知らぬお爺さんの臭いを嗅ぐのは、さすがに女の子として嫌なのか拒否している。
まぁ、気持ちは分からなくもない。
「お願いっ雪ちゃん! あとでお菓子を買ってあげるから!!」
「本当! 分かった! 雪、頑張る!! けど、何を嗅げば良いの?」
「ロスヴァイセが護衛をしていたんだったら、僅かだけどロスヴァイセの臭いがついている可能性がある。それを辿ってみれば良いんじゃないのか」
「……そう言えば、セクハラでお尻を触られましたね」
「分かった! 探してみる!」
ロスヴァイセの一言を聞いて、雪はすぐにすんすんとその場で嗅ぎ始めた。
だが、その際にロスヴァイセが僅かに目が死んでいるが、今は気にせず、探し始めよう。
そうして、俺達がオーディンの爺さんを探して数分程。
オーディンの爺さんの居場所はすぐに分かった。
分かったのだが。
「どうしたの太郎? そんなに目を隠して」
「これはまだ雪には早いと思ってな」「太郎さんも早いですけど」
そうして、俺達が見つめた先。
そこは、ラブホテル街。
俺はすぐに雪の目を隠した。
次回の王は
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