サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
太郎が名乗った暴太郎という名。
それは、どの神話でも聞いた事のない名だった。
ドンブラザーズという名も、また謎だったが、それ以上に謎に浮かんだのは暴太郎だった。
「なんだ、知りたいのか」
太郎は、まるでその様子を見ても、変わらず、睨んでいた。
それは、太郎と共に円のように回っており、各々が戦うべき相手を、ドンブラザーズの面々は見つめている。
「そうだな、さすがに疑問に思うからな」
「ふっ、良いだろう、教えてやろう」
その仮面の下に隠れている顔が、どのような表情をしているのか。
不敵な笑みを浮かべているのか。覚悟を決まった表情をしているのか。
仮面の奥で、その答えをどのように言うのか。
それは、ドンブラザーズ以外の面々は、興味があり、彼らまさしく、その答えに、耳を傾ける。
「その答えは」
そう、太郎がゆっくりと、その答えを言う。
それは。
『えぇぇぇぇぇ!?!』
まさかの返答に、困惑する一同。
だが、それは、まさしく決定的な隙となっていた。
「それじゃ、お仕事を始めますかぁ!!」
それと共に、最初に行動をしたのは、雉の戦士、キジブラザーに変身している高杉だった。
彼は、その背中から生えている翼で、天高く飛び、量産型のミドガルズオルム達へと向かって行く。
数では圧倒的な不利であるはずの状況の最中、キジブラザーは、空を飛びながら、羽をまき散らす。
「さてさて、神器ではこういう使い方も出来るんだよねぇ」
次の瞬間。
まき散らされた羽は、ミドガルズオルム達の身体に当たり、爆発していく。
その爆風は凄まじく、そして、連鎖するように行われる。
ミドガルズオルム達もすぐにキジブラザーへと攻撃を仕掛けようとするが、空に既に巻かれている無数の羽により、攻撃を行おうとした口の中に、羽の爆弾が入り込む。
制空権を完全に取られ、その巨体故に、息を吸う事さえもが、致命傷になる。
その状況を既に造り上げていた。
「お前らのボスに、雪はなる!!」
そして、それは、フェンリル達の親子に飛び込んできた雪も同じだった。
彼女が変身しているイヌシスターは、他の面々に比べても小柄であり、フェンリルとは、普通に戦いにならない程の差があるはずだった。
しかし、イヌシスターへと変身した影響なのか、雪の中にある人狼の、リュカオン家の力が最大まで高まっていた。
フェンリルとも対等に戦える程になっていたが、雪の中では彼らのボスになる事。
それを目的に戦いを行っていた。
「がぅ!」「うひゃぁあぁ!!」
元々、潜在能力の高さもあってか、フェンリル達と遊んでいる状況となっていた。
無邪気と言えるその状況の最中、オニシスターへと変身していたクリスは、手には自身の神器である音波の魔弓とドンブラスターを合わせていた。
二つの武器が合わさった事によって、それは、巨大なミサイルランチャーへと変わっていた。
「確かにその巨体は確かに脅威だし、防御力も確かに凄いね、けど」
ゲオマグスの僅かに動く。
その動作だけで、クリスは、既に関節部位が分かっていた。
「私に2度も同じ音を聞かせたのは、間違いだったね」
その引き金を引くと共に、放たれたミサイルは、真っ直ぐとゲオマグスの関節部位に当たっていく。
小さな爆発が1度、2度起きる。
同時にゲオマグスは、ゆっくりと地面に倒れる。
地面が倒れる最中、それによって起きる土嵐の中で、滅と童磨もまた戦っていた。
普段の滅が変身している仮面ライダーとしての姿とは違うサルブラザーは、その腕力に優れており、童磨でも一撃を食らえば、危険な威力を持っている。
「へぇ、君がドンブラザーズを造ったんだ、これ程厄介なのを造るとは、とんでもない人間だねぇ」
「……そうか」
童磨は、心底驚いたような表情で、滅に問いかける。
だが、それに対しての滅の答えは淡泊だった。
「えぇ、せっかく褒めているんだからさ、こういう会話はしないのかい?」
「無駄な事をするつもりはない」
「あら、会話が嫌いな感じかい?」
そう、童磨は問いかけるが。
「笑顔の仮面しか貼り付けず、善意も悪意もない感情のない貴様との会話に価値はない。それだけの話だ」
「……」
その一言は、童磨にとっては予想外の一言であった。
同時に彼の表情は、一瞬で消える。
「それが分かるという事は君も似たような感じなのかな」
「かもしれないな。だが、少なくとも、俺は」
そう、滅は、そのまま手に持ったドンブラスターを、真っ直ぐと童磨に向ける。
「貴様のような奴に、これ以上太郎に時間をかけさせるつもりはないだけだ」
「そうかい、だったら、死んだら」
次回の王は
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