サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
イギリスでの旅行。
それは、当時の俺達は、家臣を集める為に、様々な活動を行っていた。
その一つとして、日本だけに拘るのではなく、世界中でも様々な人々を見てみたい。
「いやぁ、それにしても滅がいて、本当に助かったよ」
「言語を覚える事には、特に苦労はしなかったからな」
そうしながら、滅の案内の元で、イギリスの旅を行う事になった。
滅は、普段から様々なツールの開発を行っており、その一つとして、ザイアスペックと呼ばれるアイテムも開発を行っていた。
これは、見た目は完全にワイファイイヤホンの形をしていながら、耳を通じて、目の前にいる人の言語を自動的に翻訳。
さらには、ザイアスペックから流れる音声を使い、脳に影響を与え、着用時のみだが、様々な言語を読む事が出来る。
それ以外にも、様々なサポートを行ってくれるアイテムである。
「というよりも、絶花は、いつもよりも激しいな」
そうしながら、俺の後ろに隠れている絶花に向けて、話しかける。
絶花は、それと共に、後ろに相変わらず隠れている。
「さて、とりあえず、滅。家臣を集める前に行くべき所は分かっているな」
「仕方ない。ついて来い」
その言葉と共に、滅の指示と共に、俺達は歩き出す。
「太郎、どこに行くつもりなの?」
「んっ、それは勿論、イギリスで最も有名な王、アーサー王の軌道を見るのさ」
「アーサー王か」
俺自身、未だに王にはまだまだ未熟な部分があり、それを補うには様々な王の事を知る必要がある。
そして、イギリスでも、その目的の一つで訪れたのだが、まず始めに向かった場所。
それが、アーサー王の歴史を知る事であった。
「そう言えば、滅。聞きたいのだけど、アーサー王って、実在したとしたら、やっぱり有名なエクスカリバーとかもあるのか?」
「おそらくはあるだろうな。最も、情報を聞いている限りでは複数はあると考える」
「複数?エクスカリバーって一本だけじゃないの?」
滅の言葉に対して、絶花は尋ねる。
それに対して、滅は。
「いや、複数ある事は有名な話だ。湖の貴婦人である。伝承ではエクスカリバーの影に隠れ多くを語られることはなかったエクスカリバーガラディーンなどを考えればな」
「なるほどな、そう考えれば、アーサー王が持っていた剣の名として、エクスカリバーが有名であって、別に複数存在しないとは誰も言っていない訳か」
「そんな事、あるのかなぁ?」
「所詮、推測に過ぎないからな、それよりもついたぞ」
そうして、俺達が辿り着いた場所。
そこは、アーサー王が、最初に、剣を抜いた場所。
つまりはアーサー王伝説として、有名な場所だった。
「ほぅ、ここが」
「なんというか、凄い整備されているね」
そう、俺達は周囲を見渡した。
見る限りでも、日頃、整備されているのが、一目で分かる。
「ここは、かつてアーサー王が生まれた場所として、管理している場所ですから」
「んっ?」
そうして、俺達が周囲を見ていると、話しかけた女性が一人。
足下まで伸びている銀髪にふわりとした雰囲気だ。
「すまないな、いきなり入って来て」
「いえいえ、それにしても、まさかここに入る人がいるなんて、珍しいですね」
「珍しいのか?」
「えぇ、ここはアーサー王がいた場所としては有名ですが、観光名所として訪れる人はあまりいないので」
「そうだったのか」
確かに、周囲を見れば、人はいない。
ただ、気になるのは、岩。
「あれって、岩に突き刺さった剣?」
「それって、確か」
「ふふっ、そうですよ、あれはアーサー王が引き抜いたとされる有名な剣、カリバーンです」
「カリバーン」
その名は確かに聞いた事がある。
「カリバーンって?」
「先程の説明の続きだが、アーサー王には二つの剣を持っていたとされる。その中で王となった選定の剣、それがカリバーンだ」
「このカリバーンは、1度は湖の巫女の元に返されました。ですが、再び現れるだろう王を願って、再びあそこに突き刺されたんです」
「触っても、大丈夫なんですか?その」
ふと、気になったのか、絶花が彼女に話しかける。
すると、笑みを浮かべて。
「自己紹介がまだでしたね、私は雪音クリス。ここの土地を管理している貴族の義娘かな」
「貴族か」
「えぇ、そうですね」
その際の彼女は、どこか暗かった気がする。
「とりあえず、触ってみるか」
「えっ、ちょっと、太郎!」
そう、俺は気にせずに、突き刺さったカリバーンを握る。
王の選定の剣。
果たして、カリバーンは俺を選ぶのか。
仮に違ったとしても、俺はそれでも王となるつもりだが。
「よっと、あれ、抜けた」「えっ、嘘!?」
それに対して、その場にいた全員が驚いた。
「嘘、カリバーンが抜けた。まさか、あなた、アーサー王の」
そう、雪音が呟いている間だった。
「んっ?」
カリバーンの様子が可笑しかった。
まるで、内部にあるエネルギーが溢れ出すように。
そして。
パキンッ
「「「「パキン?」」」」
その言葉と共に、俺の足下に落ちたのは、カリバーンの刀身。
そして、俺の手元には、刀身がぽっきりと折れたカリバーンがあった。
「折れた」「えっ、カリバーン!折ってしまったんですか!」
雪音は、思わず叫んでしまった。
「そう言われてもなぁ、どうする?とりあえず滅、ボンドあるか?」
「瞬間接着剤ならばあるぞ」
「いやいや、それで解決出来る訳ないでしょ!!」
そう、絶花は慌てた様子でいる。
「そう言われてもなぁ、そもそも、抜いた瞬間に折れるなんて、誰が予想出来るんだ?」
「それは、そうなんだけどぉ」
俺の言葉に、理解をしている雪音。
すると。
「雪音、そこにいるのは、誰かしら」
「おっ叔母様っ」
そうして、俺達が話していると、現れたのは、赤い髪の女性。
だが、どこか恐ろしい印象があった。
「ふぅん、なるほど。あなたが、カリバーンを折ったのね」
「違うの、叔母様、これは」
「関係ないわ、この土地を管理する貴族として、あなた方を捕らえるわ」
同時に、その女性の手には、何時の間にか槍を持っていた。
「神器」
「あら、神器を知っているという事は裏の関係者ね。ならば、問題ないわね」
そう、彼女はそのまま構える。
「この土地を管理する貴族、カーリー・ディゼルの名の下に、カリバーンを折ったあなた方を処刑するわ」
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王