サムライガールの幼馴染みは王様を目指す   作:ボルメテウスさん

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裏京都の誘い

 裏京都。

 

 その場所を、最初に聞いた際に、想像していた光景とは違った。

 

 江戸時代の町並みが、古い家屋が立ち並んでいる。

 

 そして、そんな家屋の扉から窓から通り道から、こちらを見つめる視線を感じる。

 

 まるでお化け屋敷を思わせる光景を見渡しながらも、俺は2人の方に目を向ける。

 

「……2人は、なんか知っている様子だな」

 

 俺はそう、絶花と高嶋の2人に問いかける。

 

 それに対して。

 

「うん、なんというか、知らないはずなのに、懐かしいような、そんな気がするの」

 

 それは、おそらくは絶花の中にある宮本武蔵の血の影響だろう。

 

「私も、その分からないけど、なんだか懐かしいような気がするの」

 

 高嶋もまた、自分の中にある妖怪の血からだろうか。

 

 周囲を見渡している。

 

 俺達がそう、構えている時だった。

 

 シャンシャン。

 

 そう、何かが聞こえる。

 

 見ると、眼前から何かがこちらに向かって来ている。

 

 それは、まるでドラマの中にある花魁の進行を思わせるように。

 

 その人物がこちらにゆっくりと歩いて来る。

 

 その人物は、着物を着た美しい女性だった。

 

 長い髪を揺らしながら、こちらに歩み寄ると、俺の前で立ち止まり。

 

 その女性は、頭を下げて言う。

 

「ようこそ、お客様達。まさか珍しい方がこんなにぎょうさんいるなんて、驚きどすな」

 

 それと共に、背中に見えたのは9本の尻尾。

 

 それを見るだけでも、その人物が何の妖怪が分かった。

 

「九尾か」

 

「えぇ、この地を京都を取りへきる妖怪たちの統領を務めます八坂どす」

 

「どうも、俺は唯我太郎で」

 

 すると、絶花は、八坂の胸元をガン見している。

 

「……絶花?」

 

「……おっぱいが大きくても着れる着物があるなんて」

 

「あぁ」

 

 それと共に、なぜ見ているのか、よく分かった。

 

「どうかしたんどすか?」

 

「こっちにいるのは宮本絶花。おっぱいが大きくて着物が着れなかった中学生だ」

 

「あら、そうどしたか。では、あたしの伝手で着物を用意しましょうか?」

 

「本当ですか!」

 

 それには、絶花は目を輝かせる。

 

「それにしても、宮本。まさか宮本武蔵の子孫どすか?」

 

「あっはい」

 

 絶花に対して、八坂は興味を持ったように見つめる。それに対して、絶花は少し照れながら、答える。

 

「ほんで、そこにいる子は、まぁ」

 

 すると、高嶋の方を見つめる。

 

「あの、私、自分が何の妖怪なのか、知りたくてここに来たんです! 何か知りませんか!」

 

 そう、八坂に高嶋が質問する。

 

「ふふっ、ではウチに。せっかくどすから奥で」

 

 それと共に、俺達は八坂の案内で奥に向かう。

次回の王は

  • 妖怪王
  • 機械王
  • 怪獣王
  • 幻想王
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