サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
あの場での離脱を行った後、京都の妖怪達と、どういう訳か京都にいた兵藤先輩達とアザゼル先生との会議を行う事になった。
その際に、理由を聞いたのだが。
「はぁ、修学旅行か、なんというかこちらとしてはタイミングは良かったかもしれないけど、先輩達としては、タイミングは最悪だった訳だな」
「それはまぁ、そうなんだけど、結局の所、現状って、かなりマズイんだよな」
「まぁな、という訳で、それらを含めて、彼らからも情報を聞かないとな」
そうして、部屋に入ってきた人物。
その人物を見て、兵藤先輩達は驚いた。
「えっ、姫島先輩じゃないよな」
「ある意味、合っているけど、間違っている。この人達は五大宗家に連なる姫島宗家の現当主を始めとした陰陽師の皆さんです」
「いや、それって、敵のボスを連れてきたという訳なのか!?」
「それは違うな、どちらかというと、味方だ」
そう、俺は先輩達は言う。
それと共に、彼らは、そのまま頭を、下げた。
「此度の1件、私達の元部下がご迷惑をかけました」
「という事は、やっぱりあいつらは離反したという事か」
そうアザゼル先生が尋ねると共に、彼らも頷く。
「以前から、妖怪達に対して、どこか差別的な目を向けていた者達がいました。それでも彼らもまた京都を守りたい心は同じだと思い、いずれ心を入れ替えると信じて、説得を続けましたが」
「最悪な形で、裏切られたという訳か。それで、結局の所はどうなんだ?」
「・・・それが、やはり奴らの現在の居場所は分からないのです」
「まぁ、それはそうだろうな。こうなった以上は敵の方がかなり有利だからな」
「そうなのか」
それと共に、俺は頷く。
「八坂さんの誘拐事件が発生した際、当初、俺は禍の団というよりも絶霧という神器使いとその仲間達の犯行だと考え、調査を行った。ところが、誘拐の際に、その手際の良さからも、内部からの裏切り者がいると考え、知り合いである彼らにも連絡をした。結果は、今の状況だな」
「だとしても、どうするんだよ。あの時にいた五月が相手は」
「それに関してだけど、アザゼル先生に確認したい事が」
「あぁ、奴の神器に関してだろ」
そうして、アザゼル先生は頷いた。
「俺の考えじゃ、百鬼夜行で間違いないだろうな」
「百鬼夜行って」
「人間以外の生物や魔物を取り込み、自在に操ることができる。体の構造が人外のそれだったり、人外の血をひく者でも取り込める。つまりは、俺達にとってはまさしく天敵のような存在だ」
「実際に、私達では」
そう、不安に思う声が出た。
「つまりは、あいつの相手は、人間であるこの俺という事か」
「なっ何を言っているんだ」
「朱雀さん達の力は、霊獣がいなければ、本領を発揮できない。先輩達は取り込まれたら、それこそアウト。つまりは俺だけという事だ」
「そっそれだったら、他の皆が来れば。お前だけじゃ」
「そんな時間、奴らが待ってくれると思いますか」
それに反論できる者は、その場にはいなかった。
「まぁ、だからこそ、頼んでいた物を、持ってきてくれましたか?」
「あぁ、それにしても、まさかこれらが君の元に集まるとはね」
そうして、俺の前に並んでいる物。
「これらって」
「まぁ、京都に預けていた物だ。さて」
これで勝てるかどうか、分からない。
それでも、賭けるしかないな。
次回の王は
-
妖怪王
-
機械王
-
怪獣王
-
幻想王