サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
京都での、反乱している陰陽師と英雄派達との戦いを備えていた。
そんな戦いに備えて、彼らに預かっていた物を、受け取っていた。
「それにしても、これが再び戦いに使われるとは、思いませんでした」
そうしながら、朱雀は、俺に預かっていた物をこちらに渡した。
それを見た木場先輩とゼノヴィア先輩は驚きを隠せずにいた。
「これは、まさか聖剣なのか?」「いや、刀だが、見た事ない」
そこにあったのは、片刃の大きな大刀。
その大きさは、通常の太刀と比べてもあまりにも巨大で、おそらくはゼノヴィア先輩が使うデュランダルと同じ大きさだろう。
「烈火の邪斬刀、天目一箇神を中心に、日本神話に属する有名な鍛冶師達と共同で打ち直した邪悪を断つ為の神霊剣です。それ故に、その力は巨大で、選ばれた人しか使えません」
「現状は、俺と俺の騎士だけしか使えない代物だけどな。現在は、京都の結界を維持するのに使っていたんだが」
「それって、ここで使っちゃって良いのか?」
そう、兵藤先輩は心配そうに言う。
だが。
「元々、八坂様を含めた妖怪の人達の協力がなければ、この力は制御出来ません。故に、八坂様を救助しなければ、どの道」
「あぁ、後は、これもな」
そうして、もう一つの代物は手裏剣。
「それって、手裏剣なのか」
「あぁ、とある忍の一族のな。この力に関しても、色々あったけど、今は」
「様々な力を使う相手に対して、忍術で対抗する。ある意味、日本での代表的な侍と忍者。二つの力を同時に使うという事だな」
「それは、太郎は」
「まぁ、無茶かもしれない。けど」
何が起きるか分からない現状で、どれ程の敵が現れるのか分からない。だからこそ、俺は。
「それもまた王の役割だからな」
俺は改めて、その言葉を紡ぐ。
そうしている間にも、俺達は京都での最後の戦いの準備を行った。
八坂さんの最終的な位置。
それを、今は遠くにいる滅を中心に捜索を行っている。
そうしていると。
「んっ、少年か」
「あっ、ドンモモタロウさん」
そこには、先日、一緒に最強のヒーローを考えた少年だ。
「どうしたんだ、また、迷子か?」
「その、少し聞きたい事がありまして」
その言葉と共に、どこか迷っていた様子だった。
「ドンモモタロウさんは、人外をどう思いますか」
「人外を?また、なんでだ?」
「その、人に害する存在だから」
「人に害するか」
その言葉に対して、俺は少し上を向く。
「ならば、反対の可能性はないか」
「えっ」
そう、俺は呟く。
「人もまた、人外を迫害をした。自分達に害を行うからという理由で」
「それは」
「だからこそ、俺が戦うのは、守る為だ。王として、種族なんて関係なく」
「種族とか関係なく」
「何よりも、俺は種族と関係なく手を取り合えるようにな。そうすれば、迫害する奴なんていなくなるさ」
少年は、そう俺の言葉を聞いた後だった。
「僕は」
「んっ」
「僕は、悪魔の奴らに両親を殺されました。その後は、奴隷のように。だから、悪魔を憎んでいました」
「少年」
「だからこそ、悪魔を倒せる力を持っていると聞いた時、悪魔に復讐する為に戦ってきた。他は何もいらない。そう、皆と同じように。けど」
すると、少年はなぜか涙を流していた。
「あの日、テレビで、ドンモモタロウさんが笑っていた。笑って、悪魔も人間も関係なく助けていた。何よりも格好良かった」
「・・・」
「悪魔を倒す為ならば、何をしても許されると思っていた。けど、誰かの大切な母を奪うのは、僕が憎んでいる悪魔と同じだった。僕は何を」
少年の言葉は、告白だろう。罪の告白。
それに近い。
故に少年の正体も分かる。
だから、俺は。
「言っただろ、お前のなりたいヒーローになれ」
「なりたいヒーローに」
「あぁ、そんな奴を、俺は知っている」
それと共に、空を見つめる。
「ヒーローへの憧れを勇気に変えてどんな恐怖にも立ち向かう、俺の自慢の家臣だ。だからこそ、少年、君がもしも迷っているんだったら、その憧れに恥じない姿を目指せ」
そう、俺は、言い、そのまま少年から離れた。
先程の話で、少年から情報は得られるかもしれない。
けど、迷っている少年に聞くのは間違っている。
「本当、俺もまだまだ未熟だな」
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王