サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
絶霧の結界の中に侵入する事に成功した。
それと共に、俺達が名乗りをあげると同時に、そのまま構えていると。
「ふむ、まさかここまですぐに侵入してくるとはな」
俺が名乗ると共に、その前に現れたのは、中華風の男性であった。
その手に持っているのは、俺がこれまで見てきた神器の中でもかなり強力な部類だろう。
「見る限りだと、あんたが英雄派のリーダーという事だな?」
「あぁ、紹介が遅れたな、俺は曹操だ、さて」
すると、曹操はこちらの方を見る。
「こんな場面だが、一つ聞く。唯我太郎、俺達の仲間にならないか」
「いきなり、何を言っているんだ」
その言葉に対して、俺は思わずため息を吐く。
「俺はわりと本気だぞ、なぜならば、君はただの人間であるはずなのに、それこそ、君の持つ神器は言ってしまえば、ただ仲間を作るだけ。
それでこれまでは不可能だった事を数多く成し遂げた。つまりは、君には英雄となれる素質がある」
「・・・英雄ねぇ、結局の所、お前達は何をしたくて、こんな事をしたんだ」
これまで、禍の団は、様々な目的で動いていた。
旧魔王派は、現状の魔王による政治が気に食わなかったから。
聞いた話だが、禍の団のボスであるオーフィスは、グレードレッドと呼ばれる存在を倒し、故郷に帰る事。
だが、英雄派の目的はまだ分からない。
「簡単な事だ、人間がどこまで行けるのかを知りたい。だから神や悪魔などといった超常の存在に挑む」
「・・・そうか、それを聞けて、安心した」
「何がだ?」
「心底、お前達は英雄じゃないという事が分かったからな」
それだけ言うと、曹操は、こちらを見る。
「なんだと」
それは、一気に、全員がこちらに殺気を向けるには十分だった。
「人間がどこまで行けるのかだと?超常の存在に挑むだと?ならば、お前達が今、持っているそれはなんだ?お前達は、神器なしで挑んだ事があるのか」
「何を言っているっ、そんなの自殺行為だぞ」
「自殺行為か、だとしたら、お前達は英雄なんかじゃねぇよ」
そう、俺は前に出る。
「悪いが、俺の知っている英雄はな、お前達のような小物じゃない」
それと共に、俺が思い出したのは、たった一人の英雄。
あの時、自分には神器を持っていないと分かっていながらも。
その身で鍛えた剣技で、俺を守ろうとしてくれた侍。
「例え力が無くても、大事な人の為に諦めず立ち向かうのが、俺の中の英雄だ。だが、お前達は、ただ人間じゃない。それだけの理由で非道を行った。
そんな奴らに英雄なんて、笑い話にもならない」
そうして、俺はその手に持つサングラソードを、向ける。
「そうか、実に残念だ。君が仲間になってくれたらと期待したがな」
「そうかよ、けど、こちらとしては、期待通りだったぜ」
「期待通り?」
そう、曹操を初めとした面々は首を傾げる。
「お前は俺の事を知っていると言っていたがな、俺に時間を与えすぎじゃないか」
「与え過ぎだと」
「第一、疑問に思わなかったのか、俺達が絶霧の奴を気絶させたのに、結界が維持された事に」
解除されるまでに時間がかかると思っていたのだろうけど、実際には違う。
そして。
「まさかっ」
その声と共に、既に突入している面々がいる事に気づく。
その間にも、俺は自分が相手すべき奴を探す。
「さぁ、楽しもうぜ!勝負勝負!」
次回の王は
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妖怪王
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怪獣王
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幻想王