サムライガールの幼馴染みは王様を目指す   作:ボルメテウスさん

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紡いできた力

「次郎だと、なんだその名前は」

「先程、宣言したばかりなのに、もう忘れたのか」

 

それと共に、俺は既にサングラソードの刃先を、五月に向ける。

この場において、まさか新たな家臣が現れるとは、さすがの俺も予想外ではあったが、心強くはある。

 

「そうか、そうか。だが、だからといって、何なんだ!!」

 

その宣言に合わせるように、その身体は肥大化させる。

身体には無数の魔物の特徴が合わさっており、それは神話の中に出て来るだろうキメラなどを連想させる。

だからといって、俺の中には恐怖はなかった。

 

「そうかよ、だったら、始めようじゃないか!!」

 

笑みを浮かべながら、俺達は一歩を踏み出した。

五月は、その身体から溢れ出る限りの魔物を生み合わせて、様々な腕をこちらに迫る。

その攻撃に対して、俺はサングラソードを構える。

俺自身の戦闘能力は、やはり高くない。

こちらに迫る攻撃に対して、俺自身のままだったら、対応は出来ない。

 

「だからこそ、お前の動きを借りる」

 

そう、呟き、一閃する。

王という役割である以上、俺の中で最も見て来た英雄。

宮本絶花を真似るように、放った斬撃は、それで眼前の五月が生み出した腕を切り落とす。

 

「っ」

 

そう、切り落としてもなお、その腕の断面。

その断面から生えたのは、触手。

それらは、俺の動きを止めようと、絡もうと伸びる。

だが。

 

「はぁ!!」

 

それらを、ドンドラゴクウと変身した次郎によって切り裂く。

手に持っている槍は、俺の持つサングラソードに比べたら、その攻撃範囲が広かった。

 

「ほぅ、次郎、お前は槍は得意だったのか」

「英雄派というのは、好きじゃなかった。けど、学ぶべき事は多かった」

「そうか、ならば、その技術、存分に俺に見せて見ろ!!」

「はい!!」

 

そうして、俺と次郎は、そのまま眼前にいる五月に向かって行く。

 

「ぐっ」

 

五月の持つ神器は、人間ではない存在に対してはまさしく天敵だろう。

だが、俺のように純粋な人間を吸収する事は出来ない。

それと同時に、どうやら次郎のように、その身体の中に、人外を、力の源にした場合は吸収できないようだ。

 

「確かに、お前達を相手には、難しいようだが、だが」

 

その姿は、人間だろう。

人間の、醜い部分が、その身体に詰め込まれたような存在。

そう、五月が、神器で、そう体現させた。

 

「例え、お前達が人間で吸収できなくても、これまでの努力が、俺に力を貸す」

「そうか、ならば、覚えておけ」

 

そうして、俺は、もう一つの隠し玉である刀を手に持つ。

それは、サングラソードに共鳴し、一体化すると共に、サングラソードのギアディスクには、恐竜が描かれたディスクが現れる。

それに合わせるように、サングラソードの刀身には恐竜が描かれ、赤い陣羽織が装着される。

 

「王は、一人では無力だとしても、多くの人々の力を借りて、戦う。それは今を生きる人だけじゃない、過去の人々が紡いできた力が合わさった。故に、今の俺は最強の、シンケン・ドンモモタロウだ!」

次回の王は

  • 妖怪王
  • 機械王
  • 怪獣王
  • 幻想王
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