サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
先日の決闘の1件もあり、リルベットの奴は、オカ剣へと無事に入部する事が決まった。
あの後、俺が正式に決闘する場を用意すると言った為、それでなんとか納得すると共に、取引の交換材料として、提示した。
「まぁ、とりあえず、これで一つ目の条件はクリアした事で良いな」
「そうだねぇ、実際、部員はこれで4人。条件はピッタリだしね、けど」
そうしながらも、絶花は未だに心配そうな様子をしていた。
おそらくは、リルベットとの決闘に関してだろう。
「まぁ、その辺は良いけど」
そうしながら、俺達は、既に帰り道を歩いていた。
現在、絶花は、俺の家で居候をしている。
元々、俺の家に関しては、滅の改造によって、見た目は普通の家だが、地下には蟻の巣を思わせるように部屋が大きく広がっている。
だから、部屋に関しては、あまり問題はない。
「けどさ、その太郎」
「なんだ?」
「太郎、今日は一日、結構不機嫌だよね」
「・・・俺が?」
そう、絶花に言われて、俺は思わず振り返って聞いてしまった。
「そんなに不機嫌だったのか?」
俺は思わず、聞いてしまうと、絶花は、そのまま頷いた。
「そのさ、もしもの話だよ、私がリルベットさんから、本当に告白されていたら、太郎は嬉しかった」
そう、絶花から言われ、俺は。
「それは」
素直に言おう。
いつも、そうしていた。
けれど。
「絶花は、それで幸せだったら」
「太郎の気持ちを聞きたい」
俺に、そう問いかけた。
「私の気持ちじゃなく、太郎の気持ちを」
「俺の気持ち」
そう言われ、俺は。
「正直に言うと、嫌だと、今、分かった」
考えてみれば、そうだった。
絶花だけだった。
これまでの多くの戦いにおいて、なんで俺は絶花をすぐに呼ぼうとしなかったのか。
一番に頼りになるはずだった彼女を、なぜ呼ばなかったのか。理由は簡単だった。
怖かったのだ。
もし、絶花を呼んだ際に、何かのきっかけで、絶花が誰かに取られるかもしれない。
そんな心が、俺は知らず知らずにあった。
「本当、自分の気持ちが理解出来ると、色々ととんでもないな、俺は」
「・・・それなら良かったよ」
「良かったって、何が?」
そう、絶花の言葉に、俺は思わず聞き返してしまう。
その時の絶花は、なぜか笑っていた気がする。
「その答えが分かった時に、教える。だから、それまでは、そんな心配しなくても大丈夫だよ」
「心配って、一体何を?」
そう言うと、絶花はこちらを見ようとしなかった。
ただ。
「私の王って、名乗るんだったら、きっとその答えを見つけられるはずだから」
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王