サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
兵藤先輩からの相談。
それは、以前から抱えていたトラウマが、いよいよ大きな問題になりかけていたという事。
「トラウマって、一体?」
事情を知らなかった絶花も疑問に思って、思わず質問した為、俺はある程度、簡単な説明をすると絶花はかなり複雑な表情をした。
「なっなるほど、何というか、気持ちは分かります。その、兵藤先輩もそうですけど、リアス先輩の気持ちも」
「それは、本当なのか、その教えてくれないか」
絶花の言葉に対して、兵藤先輩は藁にも縋る思いで聞いてしまう。
それに対して、絶花は。
「そのリアス先輩の方の気持ちを、私が勝手に言うのもあれですけど。兵藤先輩の気持ちは少なくとも分かります。だって、恋人だと思っていた人に裏切られるのは、嫌になりますよ。私も、もしも裏切られたら」
そうして、絶花は、俺の手を握り締めた。
それは、彼女がこれから言う言葉は、最強の侍である前に、一人の女性としての気持ち。
それを代弁する言葉であるが故に勇気がいるのだろう。
「だからこそ、リアス先輩の思いも考えて欲しいです。きっと、今のリアス先輩は兵藤先輩と同じ気持ちになっているから」
「・・・部長が、同じ気持ち」
「兵藤先輩が味わった時のような一方的な裏切りじゃないのは分かっています。だからこそ」
「・・・いや、ありがとう、それだけでも少し」
そう、絶花の言葉に苦笑いをする。
そうしていると。
「まぁ、この事に関しては、俺も絶花も人の事を言えないからな」
「言えないって、そうなのか?」
「俺達、本当に少し前に恋人同士になったけど、それまでの間、ずっと幼馴染みという関係でいたから」
「うん、私も、太郎の事が好きだって、自覚したのは、本当に遅かったから。だからこそ、関係が変わる恋人って、結構難しいんですよね」
俺も絶花も、無意識に恋人同士のような関係であった。
けれど、それは互いに幼馴染みだから。
そう思っていたから。
けど、本当の自分の思いは、想像以上にお互い好きで、お互いに大切に思っていた。
「兵藤先輩が自分を下げているようですけどね、どうせ分からないんだったら、笑ったら良いですよ」
「笑うって、お前なぁ」
「笑えば良いんですよ」
そう、俺は目を閉じた。
「虚勢でも良い。馬鹿だと言われても良い。けれど、自分が信じた道を笑って進める。王を目指すと決まった時から、俺はそう言い続けていた」
「お前、もしかして」
兵藤先輩は、俺に対して、どこか驚いたように目を向ける。
「そんな男が、ここまで来れたんです。兵藤先輩だって、それは出来るはずですよ」
「本当に、お前は変わった後輩だな、けれど」
すると、兵藤先輩は、頬を叩いた。
「そうだな、どうせだったら、やってやる!」
そこには、既に弱きな先輩の姿はなかった。
「とりあえず、先輩、アドバイスしたのだから、なんか奢ってください」
「お前なぁ」
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王