サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
オーフィスとの共同生活が始まって、数日が経った。
数日の間、様々な体験を得ながら、俺と絶花は、学校の屋上にいた。
普段ならば、オカルト剣究部と一緒に食べている。
だが、この日、俺は絶花と一緒にとある事を話したかった。
「「・・・」」
屋上に来てから、いつもだったら、雑談程度は行っている俺達だが、この日は違った。
その話題を行う事にどこか恐怖があった。
それでも、青空を見上げながら、俺は、今、思っている事を呟く。
「・・・なぁ、絶花」
「何、太郎」
俺が勇気を出して、その事を絶花に尋ねる。
「・・・よく考えたら、さすがに未来から娘が来た展開、なくないか」
「今更」
この数日間というよりも、俺はある意味、絶花と恋人同士となった事も影響で、頭がかなりテンションが高くなっていた。
それもあってか、普段は冷静な思考が出来なかった事もあり、混乱していた。
だが、さすがに数日が経過すれば、興奮していた思考は元に戻った。
同時に絶花もまた、同じ考えだった。
「だとしたら、あの子の正体って、何?」
「そう言われてもなぁ、結構話を聞き流していたからな」
そうしながらも、俺は頭を掻きながら答える。
けれど。
「まぁ、今となっては、本物だろうが、偽物だろうが関係ないけどな」
「どうして?」
「だって、あいつ本当に寂しそうだと、いや、寂しいという事自体が分からなかったんだと思うよ」
「あっ」
その言葉に絶花はまるで納得したように目を見開く。
オーフィスがここに来る前、どこか空虚な様子だった。
周囲への関心が薄く、自分が孤独だという事すら認識できていない。
それは、俺達とはある意味違った。
「俺も、お前も、互いにいたからこそ、それが寂しいってのは分かっていた。けれど、オーフィスにはきっとそれが分からないんだ」
「そうだね、どこか似ている感じがしたのは、それかもしれないよね」
絶花もまた、自分の体験を振り返って呟く。
「だから、俺は放っておけない。今はもぅ、オーフィスが何者かなんて、関係ない!俺と絶花の娘!それだけで十分だから!」
「・・・そうだね、それに、あの話を聞けば、ますます放っておけないから」
アザゼル先生からの話で禍の団が狙っているのは変わりない。
ならば、俺達が行ったオーフィスを守るという約束も変わらない。
「・・・それにしても、オーフィスがもしも私達よりも年上だった場合って、どうなるの」
ふと、絶花がそんな事を呟いた。
可能性としては、あり得るだろう。
俺は冷や汗を掻きながらも、
「・・・まぁ、その時はその時としか言えないな」
次回の王は
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