サムライガールの幼馴染みは王様を目指す   作:ボルメテウスさん

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彼女の初体験

 謎の猫又の誘いを受けてしまった絶花。

 

 彼女の言葉に従うように、俺の家に来ていた。

 

「はぁはぁ」

 

 荒い息を吐きながらも、この時の絶花は、緊張していた。

 

 その理由は──

 

(ど、どうしよう! 勢いで来たけど、これから、その太郎とやろうとしている)

 

 深夜。

 

 既に俺が寝ており、これから、その行為を行う為に

 

 絶花は、自身の気配を消しながら、そのまま家に入る。

 

 幼馴染みである俺の家の間取りを知っており、俺の部屋がどこにいるのか。

 

 そして、寝ている事も理解している。

 

 絶花にとって俺とは家族のように長い付き合いであり、 小さい頃からずっと一緒にいた仲だからな。

 

 だがしかし──そんな絶花でも緊張していた。

 

「うぅぅ」

 

 そう言いながら、ベッドに眠っている俺の元に近づいて行く。

 

「がぁぁぁぁ」

 

 いびきと共に、完全に熟睡している。

 

 その様子を、絶花は確認しながら、静かに寝床まで近づき ──そっと、ベッドの上で寝ている俺の隣へ横たわる。

 

「……」

 

 俺は気づかない。

 

 絶花は、そっと自身の右手を伸ばして──俺の手に触れようとする。

 

「……」

 

 触れる直前。少しだけ震えるが……すぐに思い直し。

 

 ゆっくりと手を近づけていく。

 

 そのまま、俺の手を握る。

 

「はぁふぅ、たろう」

 

 そのまま、俺の名前を告げる。

 

 荒い息をゆっくりと吐きながら。

 

 緊張している様子が伝わってくる。

 

 そして握った手をそのまま自身の胸元へと誘導させる。

 

 絶花にとっては、コンプレックスの塊である胸。

 

 それでも、自分の思いを伝えるように。

 

 むにゅりと柔らかな感触が、俺の手を埋める。

 

 だが、未だに眠りの世界から目覚めない。

 

「んっ」

 

 そんな最中で、絶花は、そのままゆっくりと寄り添う。

 

 俺の開いている口に顔を近づけ。

 

 そして。

 

「ちゅ」

 

 キスをする。その瞬間。

 

 ゆっくりと、キスを。

 

 確かめるように絶花は俺とキスをする。

 

 それと共に、まるで恋人同士が行うように、絶花は寝ている俺を抱き締める。「はぁ」

 

 興奮したような、熱い吐息。

 

 そして、その状態で。

 

「んん」

 

 ゆっくりと、絶花は離れる。

 

 同時に顔を赤くすると共に。

 

「あうぅ」

 

 そのまま、窓を開け、そのまま去って行った。

 

「……」

 

 それと共に、ドアの隙間から滅は、その様子を見ていた。

 

「ふむ、これがお前の言っていた初体験か」

 

 そう、隣にいる猫又の女性こと、黒歌に尋ねる。

 

「いや、そんな訳ないにゃ。えぇ?」

 

 黒歌は、その様子に困惑を隠せなかった。

 

「絶花だったら、結構激しめだと思ったんだけど、なんで初体験をキスだと思っているのよ」

 

 そう、黒歌は頭を抱えた。

 

「お前は、一つ、勘違いしている」

 

「何をにゃ?」

 

「あの絶花だぞ、最近まで、最強を目指して、日々、鍛錬に打ち込み続けた」

 

「……あっ」

 

 それと同時に、黒歌は気づいた。

 

「さらには、友達を作る為に普通の女の子に関して、調べているからな。その結果」

 

「そっそういうのは疎いっ、だから」

 

「さっきのキスが、絶花にとっての初体験と思ったんだろうな」

 

「いや、最近の中学生でも、それぐらいの知識はあるでしょ」

 

 そうしながらも、黒歌はため息を吐く。

 

「……離れる前に、あの子達をくっつけたかったんだけどにゃ」

 

「離れるのか」

 

「そうにゃ、正直に言うと、結構ギリギリだったのよ、けど」

 

 すると、太郎を見つめる。

 

「あの子が駒王街に行く以上、一緒にいられないから」

 

「……そうか、けど、お前も一緒にいたから分かっているはずだろ」

 

「何が?」

 

「さぁな」

 

「……まったく、機械なのに、変わったにゃ」

 

 それだけ言い、黒歌は姿を消した。

 

 それを、滅は見つめてていた。

 

「さて、どうなるのか」

次回の王は

  • 妖怪王
  • 機械王
  • 怪獣王
  • 幻想王
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