サムライガールの幼馴染みは王様を目指す   作:ボルメテウスさん

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えんができたな

夢を叶えるチャンスが、突然やってきた。

それをどうすれば良いのか。

俺は、その事を話した。

それに対して、彼は何も言わなかった。

 

「俺から言える事はただ一つ、それがお前の夢なのか」

「神になる気はない。俺はただ、王を目指していただけだから」

「なるほど、確かにお前の言う通り、それは神かもしれないな」

 

それに、俺は頷きながら、そのまま続ける。

 

「だが、同時に神と王に何の違いがあるんだ」

「・・・ふむ」

 

その言葉に、俺もまた腕を組んだ。

神と王の違い。

それは何なのか。

問われた事に対して、俺もまた疑問に思った。

 

「お前が目指す王というのは、果たして、その肩書きだけなのか?」

「最初は、目的の為の手段だった。しかし、何時かは、それが俺自身の目的となった」

「手段が目的に変わったのか。ではその目的は」

「今も変わらないよ。手段が目的に。そして、目的は未だに続けている」

「ならば、それで良いじゃないか」

 

そう、彼の言葉に俺は。

 

「確かにな。神と言われて、少し迷ったが、変わらない」

「ならば、そのまま進めば、良いだけだ」

 

そうして、彼もまたすぐに立ち上がる。

俺も、既に食べ終えると共に、悩みは吹き飛び、笑みを浮かべる。

 

「ありがとう」

「別に構わん。それに、お前にも1度は会ってみたかったからな」

 

そうして、彼は、俺を見る。

 

「俺は桃井タロウ、お前は」

「俺は、唯我太郎。王となった男だ」

「そうか、タロウ同士、縁があったら、また会おう」

 

その言葉を最期に、彼の前に扉が現れ、そのまま消えていった。

そして、俺もまた、絶花達に元へと戻った。

 

後の歴史研究者は、語る。

もしも、歴史の分岐点があるとしたら、どこか。

人類史の舵取りそのものを変えてしまうような出来事。

その内の一つとして、数えられるのが、この唯我太郎が新しく建国した国である。

その国には、差別はなかった。

多くの国家の問題を、解決していった。

だが、そのあまりにも大きすぎる力故に、様々な問題が起きた。

しかし、それもまた歴史が大きく証明していく。

だが、それはまだ、語られるべきではない。

 

「こうして、一つの物語は終わりを迎えた」

 

そうして、語られた歴史を読み終えるように、一つの本が置かれた。

それは、唯我太郎が刻んだ一つの歴史。

 

「そう、彼の一つの物語が終わりを迎えた。けれど、それは未だに物語は続いている。多くの分岐点がある。

故に、これから語られるのは、また異なった彼の王の物語」

 

それを語るのは、一体誰か。

そうして、もう一つの本を取る。

それもまた、IFの物語。

多くの可能性の中の一つ。

それが、また、語られ始める。




今回の話をもって、太郎の、ドンブラザーズとしての物語は、幕を閉じました。
次回からは、再構成。
新たな家臣達によって、太郎はどのような王になるのか。
それはまた、じかーいじかいのお話で。

次回の王は

  • 妖怪王
  • 機械王
  • 怪獣王
  • 幻想王
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