サムライガールの幼馴染みは王様を目指す   作:ボルメテウスさん

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犬猿の仲

「さて、ここが駒王街か」

 

俺は、新たな地へと辿り着いた。

以前の家とは少しだけ違う事。

何よりも、今まで一緒にいた絶花と黒歌がいない事。

それには寂しさがあった。

 

「黒歌は、本当にいなくなったのか」

「あぁ、奴は元々、野良猫だからな」

「・・・そうか」

 

滅は、それだけ言った。

黒歌に関しては、元々は飼い猫ではない。

自由な、野良猫だ。

それでのらりくらりと生きていたいのだろう。

 

「まだまだ、駒はあるからな。本当だったらなぁ」

 

そう、俺は未だに残っている駒を見る。

 

「残る駒は、僅かだな」

「あぁ、けど、まだまだ!さて、とりあえずは」

 

そうしながら、俺は外を見る。

そこには、バチバチと睨み合っている俺の家臣がいる。

 

「ヒヒィン」「ホッー!」

 

一匹は、炎蹄。

炎の鬣が特徴的な馬であり、少し街から離れているこの一軒家じゃないと変えない程の大きな馬である。

普段は、炎を納めており、普通の馬として過ごしている。

少し前、俺と絶花が偶然見つけた封印の札を取った事が影響で俺を狙った。

だが、結果的に言えば、現在は俺の家臣となった。

家臣となった炎蹄はその後は、色々な所に行く際にはとても助かっている。

 

そしてもう一体は、ジャアクフロスト。

冬に、俺と絶花が作った雪だるまに偶然宿った雪の精霊。

最強を目指して頑張る黒い雪だるまのような霜の精霊であり、絶花をライバル視をしている。

 

「今度は一体、何の騒ぎだ?」

「ホーホーホー!!」「ヒヒヒィィン!!」

「ふむふむ、分からない!」

 

相変わらず、喧嘩をしている間の二体の言葉はまるで分からない。

 

「滅!!滅!!!」

「ふむ、これだな」

 

それと共に、滅が取り出したのは、こんにゃく。

滅が、例の青狸の漫画を読んで、造りだした発明品の一つだ。

そして、俺は彼らの会話を聞く事にした。

 

『ここにおいらの家を造ろうとしたのに、こいつが邪魔をするんだ!』『我が主よ!ここは我の縄張りだ!なのに、この雪だるまは!』

 

どうやら、俺の家で寝る場所を互いに睨み合っている。

炎と氷。

2人の相性は、かなり悪いのだろう。

 

「それで、どうやって喧嘩を止めるつもりだ」

「そうだなぁ、おいジャアクフロスト」

『なんだ?』

「お前、外にいたら、そもそもアイスが溶けて、食べられないんじゃないのか」

『ほっ!そうだった!!』

 

ジャアクフロストは、そのまま俺の家に入っていく。

 

「なんというか、悪かったな炎蹄。今度、絶花と会いに行く時は頼むぞ」

『いいえ、ご無礼を』

 

炎蹄は、忠誠心が高い武士のような性格。反対にジャアクフロストは気まぐれな性格。

妖怪と精霊という種族は違いがある。

 

「それじゃ、さっさと転校の準備を行うか」

次回の王は

  • 妖怪王
  • 機械王
  • 怪獣王
  • 幻想王
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