サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
「さて、変身したのは良いけど、この姿で、何をすべきか」
そうしながら、俺は手元にある太鼓の鉢をくるりと回す。
この姿になった事で、まず感じたのは、全身から漲る力は分かる。
だが、それと同時に、この力でどうやってあの子達を救えるのか。
「…音楽、やってみるか」
「音楽を」
俺が考えていると、茅森が呟く。
「音楽ってね、昔から色々な事に使われていたの。それこそ、神様を沈めたり、讃美歌のようにね」
「なるほどな」
それが、どこまで出来るか分からない。
けれど、先程までの出来る気がするというのは、もしかしたら、その事かもしれない。
「だったら、やりますか!!」
俺は、その呟きと共に、走る。
眼前にいる蟹もまた、こちらに向かって、その手にある鋏を振るう。
振るわれた鋏に対して、俺はその場を跳び、乗る。
そのまま、鋏を橋変わりにしながら、ジクウドライバーに手を置く。
「茅森!セッションだ!」
「セッションって、私、ギターは置いてきたけど」
「なんか剣をギター変わりに出来ないのか」
「…剣をギターに」
俺の言葉を聞いて、茅森は一瞬だけ目を見開くが。
「良いねぇ、そういうの考えた事なかったけど、面白いじゃない!」
そうして、茅森は、その手に持っていた剣を投げ捨てる。
それと共に。
「だったら、盛り上がる為にやろうぜ!アロンダイト!!」
それと共に、出てきたのは、絶花が持っている天聖とは異なる剣。
それが、茅森の手元に現れると同時に。
「アロンダイトに、弦替わりの聖剣を使えば」
「準備は万端のようだなぁ!!」
「おうよ、少し寂しいが二人で演奏をやろうか!!」
その言葉を合図に、俺もまた、そのままジクウドライバーへと手を伸ばす。
『フィニッシュタイム!音撃タイムブレーク』
鳴り響く音声と共に、俺の両肩にある紋章が大きくなる。
その紋章は、そのまま炎のように燃え上がりながら、宙を舞いながら、そのまま蟹の真上にセットされる。
それに向かって、俺は飛び上がると共に、そのまま両手に持った鉢を。
「はぁぁぁ!!」
俺は、そのまま力強く叩く。
両手で、次々と打ち込んでいく。
それと共に、蟹は、そのまま地面に倒れ込む。
そのまま、茅森は、アロンダイトを蟹に突き刺す。
「ふぅ」
突き刺したアロンダイトと共に弦を弾き始める。
鳴り響くのは、太鼓の熱い音。そして、茅森の心地良い音。
その二つの音が重なっていく。
「はぁ!」「そりゃぁ!!」
太鼓とギター。
その二つのデュエットが、蟹の身体に叩き込んでいく。
叩き込まれる音楽と共に、蟹は苦しそうな声は一瞬した。
けれど、徐々に、音楽を聴き。
そのまままるで暴れるのを止めるように。
その演奏は、僅かに2分程度だっただろう。
だが、俺は、その手に持った太鼓の鉢を。
そのまま力強く、叩きつける。
「はぁぁぁぁ!!」
その最後の音と共に、蟹は、爆散する
それと共に、その硬い殻から解放されたように。
彼女達の魂が、解放されたのが見える。
蟹のシーンに関しては、仮面ライダーディケイドの、響鬼の世界でのあの演奏を想像して貰えれば、幸いです。
次回の王は
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