サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
「……ふむ、これは予想外だな」
現在、俺はこの駒王学園において、孤立していた。
転校早々に行った自己紹介によって、クラスメイトからほとんど話しかけられない。
「なぜだ? 結構自信があったんだがな」
そう言いながらも、既に放課後を迎えた。
「このままいても仕方ないな、とりあえず帰るとするか」
部活には入っていない事もあり、帰宅部である俺はすぐに家に帰る事にした。
「まぁ、未だにこの辺の事は知らないし、散歩も良いかもな」
その言葉と共に、俺は呟きながら、駒王街を歩き始める。
まだ、絶花がこっちに来る予定はないが、その内来るかもしれない。
ならば、来た時に案内出来るようにこの辺の事を少し調べておくかと思ったからだ。
そんな訳で今は一人だが散歩している。
駒王街という場所は、俺が住んでいた所と比べてればかなり都会だと分かる。
人通りが多い、店も多くて便利、色々な施設もあるらしい、電車だって通っている。
俺としては故郷に居た頃が懐かしくもあるが。
「色々と知らない事が多いな、絶花が来たらいろいろと案内してもらおう」
そう思いながらも、俺は適当に散歩を続けていた。
それにしても。
「なんで、見ているんだろうな?」
こちらを監視するような視線。
それが一体何者か、分からない。俺は今、通学路の散歩をしている。
すると、妙な視線を感じた。
だが、ただ見られるだけで害がないなら気にしない事にした。
まぁ、それでも。
気になるからな。
一応確認するだけしてみるか。
「さてっと」
俺はそのまま歩く。
なるべく、監視をしている奴にこちらの本意に気づかれないように。
だが、その監視は俺が止まると止まり、俺が歩くとまた動き始める。
俺が、その気配に気づいているのを気づかれないように。
この一年間で、そういう視線にも慣れている。
俺はやがて、近くの店に目を向ける。
「へぇ、面白そう」
そう、俺は店の中に入っていく。
「へぇ、面白そう」
俺はそう言いながら、店の中に入っていく。
向こうの監視も、こちらを見る。
同時に、俺はそのまま店の中で消えるように人混みの中に隠れる。
俺はそのまま、歩く。
ゆっくりと。
「なぁ、聞きたい事があるけど、俺に何の用だ?」
「っ」
見ると、そこに立っていたのは、白髪の少女。
制服を着ているようだけど。
「いつから」
「さっき、ふむ、ならば自己紹介をしておこうか」
なぜ、俺を追っているのか分からないが、自己紹介は大事だ。
俺は、そう頷くと。
「これでお前とも縁ができた! 俺の名前は唯我太郎! いずれ王になる男だ!」
そう眼前にいる少女に言う。
「……」
だが、なぜかジト目で見ている。
「なんだ、自己紹介も出来ないのか?」
そう、俺が聞くと。
「……塔城小猫、駒王学園1年生です」
「そうか、後輩か!」
だが、制服が違うようだが。
するとむっとしたのか。
「……いえ、私は高等部の一年です」
「……そうか、それは失礼した! 小猫先輩!」
「いきなり、下の名前で呼びますか?」
「そうなのか? すまん!」
俺はそう、笑みを浮かべる。
「まぁ、それはそれとして、なんで俺を追っていたのか、教えて欲しいな、先輩」
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王