サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
現在の歴史において、そこまで詳しくなかった。
しかし、沖田総司に続いて土方歳三の名前が出てきた時に俺が思い出したのは、戊辰戦争。
土方歳三の最期の戦いとして、有名な場所であり、それがこの場所であるのは、驚いた。
けれど。
「この亡霊達は一体」
「・・・この戦いで、散った者達の魂です」
「散った魂だと?」
その言葉に疑問に思った俺は、沖田に質問する。
「この戦争は、あの人を完全に狂わせるには十分過ぎた。土方さんは、突然、あの力を、亡霊を蘇らせる力を手に入れました」
「亡霊を?」
「父の主が言うには、土方さんには神器と呼ばれる力が宿っており、その力は死者の怨念を身に纏い、強くなるらしいです。そして、それが暴走した結果が」
「この亡霊達という訳か」
詳しい歴史は、多くは分からない。
しかし、その話が本当ならば。
「暴走が続いたら、どうなるんだ」
「・・・おそらくは、日の本は終わります。だからこそ、私は父に変わって、土方さんを止めなければなりません」
そう言った沖田の目は覚悟を。
「良いだろう、では俺も付き合おう」
「・・・いや、いきなり、何を言っているんですかあなたは」
俺の一言に対して、沖田は呆れたようにこちらに言う。
「先程の話を聞いた限りだと、この場所は偶然に来ただけだならば」
そうして、俺の話を本当だとした前提として、沖田は俺に問いかけた。
それに対しての答えは。
「そうかもしれないな、だけど、俺としては沖田、お前の言葉が気になった」
「私の」
沖田は、疑問を俺に投げかける。
「土方歳三を止める為に、なぜ一人だけ来た。さっきの話ならば、お前の親父さんやその主は止めに来ても可笑しくないんじゃないのか?」
「・・・父上達は、すぐに動く事が出来ません。彼らの立場を考えれば、それが難しい。だからこそ、私は」
それと共に刀の鞘を強く握り締めた。
その姿を見れば。
「だからこそ、その心意気、気に入った」
「気に入ったって、まさかあなたが協力する理由って」
「あぁお前が気に入ったからだ、さっさと行くぞ」
それと共に、俺は沖田の方に目を向ける。
「それだけの理由で」
「今の俺には、どこを向かって、どうすれば元の時代に帰れるのかも分からない。けれど、何も分からないで迷うよりも、気に入ったお前と共に戦う。それが理由だ」
「・・・はぁ、こんな主を持つ人達は苦労しますね」
「はははぁ、よく言われるぜ」
「いや、よく言われるって」
俺に対して、呆れながらも、沖田はそのまま見つめた先。
「あくまでも一緒に来るだけ。あなたと共闘するという訳ではありません」
「あぁ、勝手に俺が助けるだけだ、気にするな」
次回の王は
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