サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
戦いが終わった後、土方は、そのまま地面に転がっていた。
二人の攻撃を受けた後、その身に纏っていた怨みがまるで空に帰るように。
「…お前達は、一体、何をしに来た。特にお前は」
沖田へと向けていた視線。
だが、それは僅かであり、そのまま俺の方だった。
「別に、ただ沖田がお前を止めようとした。」「だが、お前は本当に無関係な人間なはずだ」
「無関係か、そうかもしれないな」
「ならば、なぜだ?」
「沖田が困っているのもある。けれど、ずっと戦い続けて、限界だろうお前を止める。それもまた理由の一つだ」
「俺が限界だと?」
そう、呟いた。
同時に見つめる。
その身体はボロボロだ。
そして、亡霊という言葉が気になっていた。
見ると、戦いが終わった後の影響だろうか。
土方の、その身体はうっすろ透けている。
「…俺は、死んでいたのか」
「それは俺にも分からない。もしかしたら生きているかもしれないし、死んでいたかもしれない。けれど、その神器が、どこまでも戦おうとするその思いが怨みで無理矢理戦わせている。だからこそ、それを終わらせるには、戦うしかなかった」
「…そうか」
俺の言葉を聞いて、少し納得したように、土方は、そのまま太陽を見つめる。
太陽を見つめていた土方さんは、少し笑みを浮かべる。
「そう言えば、太陽。こうしてゆっくりと見るのは」
それと共に呟くと共に見つめていた土方の目は穏やかな表情。
そして、その身体は、そのまま塵へと。
「土方さんっ」
「悲しむな、碧」
土方は、そのまま語りだす。
「俺はこの戦いで多くの仲間を失った。そして、お前達の声を無視した。その結果、ここで戦い続けた。本当に戦う為の目的も見失って、ただ暴れる。そうなるはずだった」
そして、沖田を見つめる。
「だからこそ、最後の一瞬。一瞬ではあったが、俺は、確かに負けた。そう感じれた。それと共に託す事が出来る」
それと共に土方は、そのまま最後の教えを伝えていく。
「新選組は、その誠を信じて、戦い抜いた。そして、今、お前の中にある誠を貫け。そして」
それと共に俺を見つめる。
「お前の誠を預ける奴の所に行け」
「っはい!」
その言葉を最後に、土方はその身体を砂にしていく。
そして、視線は、俺の方を見つめる。
それは、まさしく、俺に、沖田を預けるという無言の頼みだろう。
俺も、またそれを受け止めると共に、土方は、この世を去った。
「土方さん」
そんな、塵となった土方を悲しそうに見つめていた沖田を。
俺は隣でただ一緒にいる事しか出来ない。
次回の王は
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