サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
俺の問いかけ。
それに対して、彼女は驚いたように眼を見開く。
それは、自分の中に、これまで考えた事のない問いかけという意味だろう。
「手を取り合うって、馬鹿じゃないの。そんなの何度だってやろうとしたよ。けどね、発表した時に奴らが何を言ったのか分かっているの?」
「言っただろ、俺達は別の世界の住人であり、そんな事はここにいる誰も知らない」
「だからこそ、そんな事を言えるんだよ」
「あぁ、そうだな。けどな、同時に言える事がある。お前の夢に共感出来る奴だって絶対にいる事をな」
「そんなの」
そう、後ろに下がる。
「お前がなぜ宇宙を目指したのか分からない。けれど、宇宙を目指して見たい物がある。
それは、きっと天才だろうと馬鹿だろうと関係なくいるはずだ。
もしも、お前の目の前にお前と同じように宇宙を見たいという奴がいたら。
お前はそれを馬鹿にするのか、天才じゃないという理由で」
その問いかけに対して、彼女は黙る。
その口が開けるのを俺達は待つ。
「束さんは天才だから」
それは答えが変わらないのか。
「天才だから一人で出来るから」
孤独を選んだのか。
「だけど、天才だとしても一人じゃ寂しいよ。それは、天才だとしてもたった一人だから出来ない事だから」
そう、彼女は本音を語る。
「ISが兵器だとしても、何時かは一緒に宇宙へ行く人がいると考えていた。けれど、出て来るのはどいつもこいつも兵器だとかスポーツだとか全く関係ない事ばっかりっ!
だから、私は一人でも良いと思った。思うようにしていたのにっなんでそんな事を言うの」
まるで、子供の我儘だ。
自分が諦めていた答えを。
目の前で言ってくれた事。
それから出る寂しさに彼女は叫ぶ。
「やっと本音が出たか」
「五月蠅い!だいたい!お前の夢だって馬鹿みたいじゃないか!王様になるなんていう夢は!」
「それの何が悪い!俺は王になる!これは誰になんと言われようと変えるつもりはないし!それを邪魔する奴は倒す!」
「本当に、無茶苦茶な奴だよ!けど」
その言葉と共に。
「私の夢をここまで正面から聞いてくれるような奴の夢は、それぐらいないとね」
それは、肯定と言うべきだろう。
「そう言えば、王様と言うだけあるけど、家臣はいるの?」
「まぁ、家臣の証と言ったら、これだけど」
そう、俺は、そのまま駒を渡した。
すると、興味深そうに見ていると。
「ふぅん」
すると、彼女は、そのまま自らの身体に入れた。
「あっ」
「…これって、もしかして家臣になったの」
「そうなるな」
これまでで、一番の驚きで、俺は思わず答える。
すると。
『束!』
「んっ、これってちーちゃん?どうしたの?」
『お前を追って、軍が迫っているぞ!』
「えぇ!?」
すると、海の向こう側には、かなりの戦艦が迫っていたのが見えた。
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王