サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
「それで、暗殺されそうになっているって、一体何があったんだ」
その言葉と共に、俺は目の前にいるテラコマリから詳しい事情を聴こうとした。
けれど、その際の彼女はかなり怖がっている様子で震えている。
それ程に、俺からの印象がヤバいのだろうか。
「えっと、そのぉ、私個人はその、雑魚なんですよ」
「そうなのか?それって、さっき襲ってきた奴は名家なのか?」
「まっまぁ、その可能性はありますが」
「だとしたら、大して変わらないような気がするが」
「いや、それはあなたが規格外過ぎるからだろ」
俺の言葉に対して、元々の素が出たのか、テラコマリは思わず突っ込む。
しかし、すぐに口を閉ざして話を続ける。
「そのそれでも私の家系がかなり名家なんですよぉ。けれど吸血鬼は家にはかなり拘りがある状態で私のような雑魚は名家ではないと言い」
「なるほど、それでその証拠を消そうと」
俺はそう言うと。
「いやぁ、まぁ実際に弱いですし血を飲むのも嫌いですけどね」
「吸血鬼だけど、血は飲めないのか」
「まぁ、はい」
それを聴いて、俺は笑みを浮かべる。
「なぁ、テラコマリに聴きたいけど名家っていう事は色々と作法とかは知っているのか?」
「えっ、まぁ、一応は。それが何か」
「だったら、俺の家臣になれ」
「・・・んっ」
俺の一言に、一瞬だけ、猫が宇宙を見た時のような表情になった。
けれど、それも一瞬で。
「いや、なんでそうなるですか!?」
すぐに大声で叫びだした。
「いや、だって、吸血鬼なのに血を飲みたくないのは面白いし、名家っていう事は色々なマナーを知っていると思うから。そういう方面では王には必要な人材だと思うし」
「いやいや、でも、私には戦闘能力はないし」
「えぇ、別に俺、戦闘能力とか関係ないけど」
「いや、まぁジオウからしたらそうかもしれないけど」
頭を抱えているテラコマリを見ながら。
「それに、お前はここにいて、何かやりたい事があるのか?」
その言葉と共に尋ねる。
「・・・やりたい事は、ありますけど」
「それは」
「・・・笑いません」
「人を笑顔にする仕事だったら、俺は笑って手伝うが」
「・・・小説家」
すると、テラコマリはぼそりと呟く。
「吸血鬼だとかそんなの関係なく、色々な作品を書いてみたい。けれど、名家は、そういう仕事は出来ないから「だったら、なれ」えっ」
テラコマリの夢を聴いて、俺は笑みを浮かべる。
「自分がやりたい夢がある。それが分かって、今、その自分に鎖があるんだったら俺達が引き千切ってやるよ」
「・・・良いんですか、その役立たずですけど」
「俺は読んでみたいと思ったからな。お前みたいな面白い奴の小説をな」
そう、本音で俺は語る。
だからこそ。
「お前をここで殺されない為にも、お前を暗殺しようとしている奴を、まずはなんとかしないとな」
「はぁ、転移して、早々にこれって」
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王