サムライガールの幼馴染みは王様を目指す   作:ボルメテウスさん

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水筒の妖精

あれから、俺は兵藤先輩の記憶を探るように歩いていた。

当時の状況を振り返れば、兵藤先輩が求めている情報が分かるかもしれない。

そうして、兵藤先輩が行っていたデートコースを行っていたのだが。

 

「駄目だ、どこ行っても、誰も知らないって」

「というよりも、この光景を見られて、色々な勘違いされるのはかなり嫌ですけどね」

 

俺はそう呟きながらも、イヤホンから滅からの報告を聞く。

どうやら、少し前から、こちらを追いかけている影はいるらしい。

だが、その影は男。

 

「なんでだよ、覚えているはずなのに」

「・・・本当にね」

 

そうしながら、俺はそのまま後ろにいる男に目を向ける。

 

「兵藤先輩、とりあえずは走れますか?」

「はぁ、いきなり何を言っているですか?」

「なに、王様としての役割ですよ。民を守るのもね」

「ほぅ、こちらの事を気づいていたのか」

 

それと共に、現れたのは堕天使。

背中から生えている黒い翼を見る限りでも、レイレーナの仲間であるのは間違いないようだ。

 

「まぁな、にしても、変わらず人狩りか、賊が」

「ほぅ、賊と言うか人間。いや貴様、まさか一年前の」

 

すると、こちらの事を思い出したように構える。

 

「あぁ、そうだ、お前達の所の奴には会ったぞ。まさかと思って兵藤先輩に着いてきたが、当たりだとはな」

「当たりって、一体どういう事なんだよ」

 

そう兵藤先輩はこちらを見る。

 

「まぁ、詳しい事は後で、とりあえずこいつはここで気絶させるから」

「気絶だと?何もないお前に何が出来る」

「何がって、これを投げる程度だよ」

 

俺はその言葉と共に水筒を投げる。

水筒が投げられた事に対して、兵藤先輩も奴も首を傾げた。

 

「まさか、それが当たって、怯むとでも思っているの」

 

そう、奴がこちらが走りだそうとした時だった。

水筒の蓋は開かれ、その中には。

 

『ヒーホー!!』「っ!?」

 

中にいたジャアクフロストの氷の息によって、そのまま凍らせる。

そのまま、驚きの表情をしたまま固まった堕天使は、氷の中に閉じ込められた。

 

「なっ何が起きているんだよ」

 

そうしている間にも、赤い召喚陣が現れる。

 

「今度は一体」

 

そう言っている間にも、その召喚陣から現れたのはリアス先輩。

 

「あぁ、リアス先輩」

「あぁじゃないわよ、あなた、何をしているのかしら」

 

それは、この状況の事ではなく、おそらくは約束をしても、来なかった事だろう。

 

「いやぁ、実は向かったのは良かったんですけど、待ち合わせ場所も決めていなかったので。だから、とりあえずは悩んでいる兵藤先輩の助けようと思いましてね」

「そう、それは感謝するわ。そして、そこにいる堕天使は」

「まぁ、襲ってきたからね。あっ大丈夫ですよ、生きていますから」

「生きているって、言われても一体誰が『おいらだぞ』えっ?」

 

すると、水筒から這い出たジャアクフロストが言う。

 

「えっと、雪だるま?」

「この子、もしかしてジャックフロスト?珍しいわね」

 

その種族の名を知っているのか、リアス先輩は目を丸くした。

 

「はい、俺の自慢の家臣ですよ」

「そう、なら、明日こそ話しましょう。その時は彼と一緒にね」

「それじゃ、明日、兵藤先輩の所に行けば良いんですね、了解しました」

 

トントン拍子で話を進めていく間、兵藤先輩はただ呆然と立っていた。

次回の王は

  • 妖怪王
  • 機械王
  • 怪獣王
  • 幻想王
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