サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
鏡から出た俺はそのまま一息をつこうとした。しかし、その瞬間──
「──」
こちらを見る視線に気付いた俺は、すぐに問いかける。
「そこに居るのは誰だ?」
その声は静かでありながら、どこか鋭さを感じさせるものだった。周囲の空気が一瞬にして緊張し、俺の心臓もドクンと跳ねる。
「──ふむ」
声の主が姿を現す前に、その人物の存在感がさらに増す。俺はその人物に対して警戒心を高めたまま、その姿を待ち受けた。
「──よぅ、お前さんがオーマジオウで合っているんだな」
声の主がようやく姿を現すと、その男は特に気にした様子もなく微笑んでいた。男は浴衣を着ており、その上から漆黒の羽を広げた。
「堕天使か……」
彼の容姿に注目しながらも、俺はその人物について思い返す。金髪の男──彼が何者かを瞬時に理解した。
「まぁな」
俺は冷静さを保ちながら答える。その声にはわずかな皮肉が混じっていたが、それがこの場面に適切だと感じた。
「そうか、まぁ聞いていた話と特徴も合っているし、何よりもあの時とはまるで変わらないからな」
男の声には懐かしさが込められていた。その言葉から彼が過去に俺を知っていることを理解する。
「どっかで、会ったのか?」
俺は質問を投げかける。その声にはわずかな驚きと警戒が混じっていた。
「いいや、遠くで見ていただけだ。そうだな、自己紹介をしなきゃな」
男は軽く笑うと、その翼を大きく広げる。
それは、以前のコカビエルと同等の堕天使──強力な存在感を放つ存在だった。
その漆黒の羽が広げ、その存在感がさらに増す。
「俺の名前はアザゼル。俺の名前は知っているか?」
俺はその名前を聞きながら頷く。
「名前だけはな」
そう答えた瞬間、アザゼルは再び微笑む。
「そうか、ならば色々と聞きたい事が良いか?」
そうしながら、アザゼルはこちらを問いかけてきた。
「いや、俺、今日疲れているから、今度の会議で良いか」
そう俺は断る。すると。
「おっおぅ、なんというかリアクションが結構薄いな」
「・・・いや、正直に言うと俺がさっき襲われたばっかりだから疲れたから」
ジオウのあまりにもマイペースな態度に対して、アザゼルは少し驚きながらも面白い物を見るように話を続ける。
「あー、なるほどな。そういう事か。まぁ、それだったら仕方ないか」
「まぁな、今度の会議で話すつもりだし」
俺はそう言いながらも、その目には既に決意が宿っていた。アザゼルはその決意を感じ取り、興味深そうに俺を見る。
「なるほどな、お前さんには何か目的があるみたいだな。まぁ、それなら会議でじっくり話すとするか」
アザゼルの言葉に俺は頷きながら、すぐにディケイドライドウォッチを取り出し、そのまま眼前にオーロラカーテンを通り抜けていく。
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王