サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
「えっと、ここは一体」
「俺の家だ、まぁ狭いけど、入ってくれ、客人」
そうしながら、俺は保護したアーシアをそのまま家の中に入れた。
本来ならば、無事に保護した事を兵藤先輩に報告するべきだろう。
だけど、その前に、俺はアーシアに確認しなければならない事がある。
「アーシア先輩に聞きたいけど、アーシア先輩があそこに入ったのはいつからなんですか?」
「えっ、その、私は」
俺はその事を詳しく聞かなければならない。
一年前の出来事に関わっているのかどうか。
「いえ、その私があそこに入ったのは最近なんです」
「最近なんですか」
そこから、アーシアさんは、その過去を語ってくれた。
その際、滅からの言葉も加わりながら、その話を整理した。
幼い頃から教会で暮らしていた。
だが、生まれ持った力、つまりは神器がが、悪魔や堕天使まで回復出来てしまう特性から、都合の悪かった宗教により魔女の烙印を押され、追放されてしまう。
その後、堕天使に保護されるべく、ここに来た。故に。
「…そうか」
「あの」
俺はその話を聞いて、胸糞悪くなった。
本当に。
「宗教って、そういう所じゃないだろう」
「あの」
俺は思わず呟いた言葉に、アーシアさんは言う。
「滅」
「なんだ?」
「神って、いるのか?」
「いると言ったらどうなんだ?」
俺の問いかけに対して、滅はそのまま返答する。
「王になったらよ、殴っても良いのかなぁ」
「えっえぇ?!」
俺の言葉に対して、アーシアさんは思わず叫んでしまう。
「急にとんでもない事を言うな」
「かもしれないな、けど、俺としてはどうしても許せないんだよ」
幼馴染である絶花は友達が出来なかった。
その方法が分からなかったから。
最強になるしかないと思っていた。
俺は、ある意味、それを止められなかった。
「そういう意味では同じかもしれない、けどな」
アーシアさんと同じように友達が出来なかった原因は俺にある。
それでも、あえて言えば、俺は絶花を見捨てなかった。
それだけが違う。
「滅、とりあえずは」
「あぁ、了解した」
ならば、俺は、俺よりも多くの事が出来たはずなのに、何もしなかった教会の奴をぶん殴る。
もしも、それが出来るのが、王だけだったら、余計にやる気になった。
「それにしても、滅、いつの間にプログライズキーが増えたんだ?」
そう、問いかけてしまった。
「俺の強化プランの一つとして、開発した」
「強化プラン?」
それに首を傾げる。
「汎用性に優れた滅、特殊環境下での活動を想定した迅、特殊能力を扱う事に特化した雷、潜入・隠密に特化した亡。
現状では、この4つに分けて、プログライズキーを作った。
これは迅タイプだ」
「何時の間にそんなのを」
「お前達といたからな」
そうしながら、作業を終えた。
「それで、これからどうする?」
「決まっている、これからの方向性は決まった」
アーシアさんの護衛。
それが、現状、奴らをぶっ潰す近道だから。
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王