サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
疲労困憊の体に俺は深く息を吐いた。
「……終わったな」
オカルンが眼鏡を直しながら言う。
「本当に……今回は今まで以上に危険でしたね」
茅森は両手を伸ばして体をほぐしながら、「でも、なんか清々しい気分!」と笑顔を見せた。
英寿は俺たちから少し離れた場所に立ち、遠くを見つめていた。その背中には白いマントが風になびいている。
「さて、余計な存在である俺達は、この場から去るとしようか」
それと共に聞こえたのは、鐘の音。
それに合わせるように、俺達は、その場から姿を消していた。
目を開けると、そこは京都の町並み。
俺達が戦った場所から遠く離れた場所にいた。
「ここは?」
キンジが周囲を見回しながら尋ねる。
「おそらく……」
オカルンが眼鏡を直しながら言った。
「あのギーツの力ですけど」
「これまでの、どのライダーよりも規格外だろ」
そう、呟く。
「ありがとうな」
俺は英寿に感謝の言葉を伝えた。
「別にいいさ。君たちのおかげで目的は果たせたからな」
英寿は軽く肩をすくめた。
「俺が君に聞きたいことがある」
英寿は俺の目をじっと見つめながら言った。
「君の願いは本当に『王になること』なのか?」
俺はその言葉に一瞬言葉を詰まらせた。
「……それは」
「ただ王座に座りたいだけじゃないだろう?本当は何を望んでいるんだ?」
英寿の言葉に俺は考え込んだ。
確かに俺は王になりたいと思った。でも、それは単なる地位や権力が欲しいからではない。
「俺は……自分らしく生きられる国を作りたい。誰もが自由に生きられるような国を」
その言葉に英寿は微笑んだ。
「なるほど。それが君の本当の願いか」
英寿はポケットから何かを取り出し、俺に差し出した。
それは見慣れないライドウォッチだった。
「これは……?」
「ギーツライドウォッチだ。受け取ってくれ。君の願いを叶えるために」
俺は驚きながらもそのウォッチを受け取った。
「これで、新たな戦いに挑むことができる」
英寿はそう言い残すと、背を向けて歩き出した。
すると、英寿はふと、後ろに振り返る。
「もうすぐ、最期の試練が訪れる。その試練は世界の破壊者と新たな時代を創世した二人が来る。気をつけるんだ」
「最期の試練?」
俺は英寿の言葉に首を傾げた。
「世界の破壊者と新たな時代を創世した二人が来る……?」
英寿は微笑みを浮かべたまま俺たちを見つめている。
「それはこれから起こることだ。君たちがどう対応するかによって、運命が変わる」
「どういう意味ですか?」
オカルンが眼鏡の奥の目を細めながら尋ねた。
英寿は空を見上げた。
「君たちはすでに多くの試練を乗り越えてきた。だが、最後の試練は特別なものになるだろう。覚悟しておいた方がいい」
「最後の試練って何なの?」
茅森が不安そうに尋ねる。
「それは私からは言えない。ただ、君たちの力と知恵を結集すれば乗り越えられるだろう」
英寿は一瞬だけ真剣な表情を見せた。
「特に『世界の破壊者』には注意するといい。彼は全てを終わらせる力を持っているが、その力の使い方次第では……」
「世界そのものが危険に晒されるかもしれないというわけですか?」
キンジが低い声で言った。
英寿は静かに頷いた。
「その通りだ。だが同時に、『新たな時代を創世したライダー』も重要な役割を果たすだろう」
そうして、今度こそ、終わりを告げるだろう試練が。
もうすぐ迫る。
次回の王は
-
妖怪王
-
機械王
-
怪獣王
-
幻想王