サムライガールの幼馴染みは王様を目指す   作:ボルメテウスさん

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受け継ぐ力

時が止まった世界の中で、オーマジオウが俺の前に立っていた。その姿は威厳に満ち、まるで古代の王のような風格を漂わせている。

 

「お前はどのような王になる」

 

オーマジオウの問いはシンプルだった。だがその目は俺の内面を見透かしているかのようだ。

 

「……守るべき者を守る王に」

 

迷いなく答えた。それは俺がずっと目指してきた姿だった。

 

オーマジオウは微かに頷いた。

 

「力には責任が伴う。お前はその覚悟があるのか」

 

「あるぜ」

 

「ならば問おう。その力をいつか手放す覚悟もあるか」

 

この問いに俺は一瞬言葉を詰まらせた。だがすぐに決意を固めて答えた。

 

「この力が必要なくなったとき……あるいは誰かがこの力を受け継ぐべき時が来たなら。その時は喜んで手放します。大切なのは力そのものではなく、守りたいという意志なのだから」

 

オーマジオウの眼差しが和らいだ気がした。

 

「何よりも、俺は一人じゃない。仲間がいる限り、どんな困難も乗り越えられる」

 

そう言い切った瞬間、オーマジオウの周りに金色の光が溢れ始めた。その光はやがて俺に向かって流れ込んでくる。

 

「良い答えだ……そして必要な覚悟も持っている。ならば、手放すと良い」

 

それと共に、俺の持っていたグランドジオウライドウォッチは、砕け散った。

 

だが、それは、決して悲観的な意味ではない。

 

ジクウドライバーの白い部分が黄金に輝き始める。その輝きはやがて全体を覆い尽くし、「オーマ・ジクウドライバー」という荘厳な音声が響き渡った。

 

「っ……!」

 

突然の変化に体が震える。黄金のエネルギーが全身を駆け巡り、細胞の一つ一つが生まれ変わるような感覚に襲われた。

 

その瞬間──

 

世界が再び動き出した。

 

聖書の神の攻撃が眼前に迫る。

 

「消えろ!神を前にして無様な姿を晒すな!」

 

神の咆哮と共に放たれた黒い光の奔流が俺を飲み込もうとする。

 

だが──

 

「──俺はもう迷わない」

 

右手を前に突き出すと同時に、黄金の光の壁が出現した。

 

神の黒い光と衝突した瞬間、世界が真っ白に染まる。

 

轟音と共に光の奔流が弾け飛び、壁に亀裂が走った。

 

「なにぃっ!?神の力を拒絶するだと!」

 

聖書の神が驚愕の声を上げる。

 

グランドジオウライドウォッチの破片が宙に舞い上がり、一つ一つが元のライドウォッチへと戻っていく。

 

『クウガ』『アギト』『ファイズ』……歴代ライダーの力が宿った小さなライドウォッチたちが、まるで星屑のように空中を舞った。

 

そのうちの一つ――『鎧武』のライドウォッチが、絶花の手元へ吸い寄せられるように落ちてきた。

 

「え……?」

 

突然のことに戸惑う絶花の腰には、気づけばジクウドライバーが巻かれていた。

 

「な、何これ……?」

 

困惑する絶花が自分の腰に視線を落とす。その動きに合わせるように、周囲の空気が再び振動し始めた。

 

聖書の神は怒りに満ちた顔で俺を睨みつける。

 

「お前っ、絶対的な力を、自ら手放したのかっ」

 

「手放してなんてないさ。俺は、一人だけでは何も出来ない。多くのライダーや多くの仲間達の力があって、初めて王になれた。一人じゃ、王にはなれない」

 

それと共に、マーリンは笑みを浮かべていた。

 

「君らしいね、我が王」

 

すると、マーリンの腰にもまたジクウドライバーがあった。

 

その手元には、ウィザードライドウォッチもまたあった。

 

そして、マーリンが杖を叩く。

 

すると、その横にはゲートが開く。

 

開かれたゲートから出てきたのは。

 

「いきなり、これって、どういう状況なんだ」

 

「お前なぁ、絶花の出迎えのはずだったのに、これって」

 

そうしながら、現れたのは、オカルンとキンジ。

 

いつも通りのやり取りを行いながらも、俺は笑みを浮かべる。

 

「最終決戦だ」

 

「はぁ、いきなり」

 

「どんな戦いもいきなりだよ」

 

「相変わらずいきなりすぎるぜ」

 

オカルンが愚痴りながらも、その目は真剣だった。

 

キンジがため息をつく。

 

「お前といると、いつもこうだ。だが……慣れてる」

 

それぞれが自分のライドウォッチを握りしめる。

 

絶花が不安そうに鎧武ライドウォッチを見つめる。

 

「私、使えるの……?」

 

「大丈夫だ」俺は絶花の肩に手を置いた。

 

「お前も一緒に戦える」

 

全員の準備が整った。

 

オーマジクウドライバーが黄金に輝く。

 

『ジオウ!』

 

俺がジオウライドウォッチを起動させると同時に、他の仲間たちも各々のライドウォッチを起動させていく。

 

それぞれの声が重なり合う。

 

「「「「「変身!!」」」」」

 

光が戦場を包み込む。

 

そうして、各々がライドウォッチに刻み込まれた仮面ライダー達へと変身していく。

 

そして、俺もまた、ジオウへと変身していた。

 

それと同時に。

 

「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ!そして、ライダーの力を受け継ぎし者達を導く王!その名も仮面ライダージオウ!いざ、最期の戦の開幕!!」




仮面ライダージオウ(オーマジクウドライバー)
本作における唯我太郎のオーマジオウの力を受け継いだ力。オーマジオウ、オーマフォームとは異なり、歴代のライダー達の力を一つの器に収めるのではなく、家臣達と共に進む為の姿となっている。
その詳細な力は次回。
容姿はベルトを除けば、仮面ライダージオウと全く同じ外見。

次回の王は

  • 妖怪王
  • 機械王
  • 怪獣王
  • 幻想王
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