サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
レーティング・ゲームが終わり、数日。
「ふむ、量も値段もなかなかだったな、マスター」
「あぁ、にしても、俺を誘うなんて、珍しいな、セイバー」
俺は、現在、セイバーと共にとあるハンバーガーショップからの帰り道だ。
セイバー、その真名であるアルトリアは、俺とマシュが初めて戦った大きな敵であり、長い間、共に戦ってくれたサーヴァントの1人だ。
性格としては、かなり我が強く、よくアヴェンジャーことジャンヌ・オルタと喧嘩する事が多かった。
そんなアルトリアの機嫌を直す為に、俺は駒王街の近くにある有名なバーガーショップを紹介した。
それを聞いた彼女は有無を言わずに、俺をバイクに乗せて、真っ直ぐと目的地であるバーガーショップに向かい、現在は目的を果たした帰りだ。
そんなバーガーショップでの光景を思い出す。
彼女は大量にバーガーを食べており、満足そうに頷いていた。
今もその時の幸せそうな表情を崩さないままに歩いている。
だが、その表情が急に真面目になる。
それと共に周囲の空気が変わった。
その変化を俺は即座に感知する。
同時にセイバーも気づいているようだ。
次の瞬間。
「セイバー!」
「わかっている」
俺が声をかけるよりも早く反応したセイバーは既に臨戦体制に入っていた。
そして次の瞬間。
何かが飛んできた。それに対して、セイバーは避ける動作もせずに正面から受け止める。
だが、それに対してセイバーの表情が変わる事はない。そのまま剣を構えて踏み出す。
対する襲撃者は笑みを浮かべる。
「おいおい、俺を忘れるなんて、酷いじゃないのよぉ!!」
それと共に見せた人物。その人物に対して、俺は少し首を傾げる。
「・・・誰だっけ?」
「忘れちゃったのかぁな!というよりも、またあの黒い姉ちゃんとそっくりな美人さんがいるじゃないのぉ!」
「・・・セイバーと同じって、あぁ」
その事で、俺は思い出す。
セイバーの見た目と似ている。
それを聞いて、思い出した。
「あぁ、お前、堕天使の所にいたエクソシストか」
「ふむ、つまりは突撃女の後始末という訳か」
俺の言葉を聞いて、察したようにアルトリアも話す。その言葉に相手も怒ったように否定する。
「はぁ?アイツと一緒にすんなよ!この俺様はあの姉ちゃんと違って、聖剣使いのエクソシスト様よ!」
「・・・なるほど」
それと共に相手は手に持っている物を見せる。
その武器は、近くにあった鉄パイプ。
「おいおい、俺様ちゃんを舐めているのか!」
「舐めているかどうか、試してみるか」
アルトリアの、その一言がフリードの心に火をつけた。
その瞬間、彼の持つ剣の輝きが一段と増す。
その剣から溢れ出る光は、まさに雷の如く空気を切り裂いた。
刃が振るわれるたびに周囲の瓦礫が細かく砕け散っていく。
速すぎる剣捌き。普通なら視認すらできないだろう。だが。
「甘いぞ」
アルトリアの口元には薄い笑みが浮かんでいた。まるで挑発するかのような笑みだった。
そして彼女の手に握られた鉄パイプが一閃した。
キンッ──鋭い金属音が辺りに響く。
フリードの剣が弾かれたのだ。
「……なんだと?」
信じられないといった表情でフリードは目を見開いた。
「この速度を目で追えているっていうのか!?」
「無論だ」
淡々と答えるアルトリアにフリードは歯噛みする。
「ならもっと加速させてやるよ!」
再び聖剣が閃く。
今度は先ほどの倍以上の速度で斬りかかるフリードだったが、アルトリアの動きはそれを遥かに上回る速さで追いついてくる。
火花を散らしながら何度も打ち合う両者。
しかし徐々にだが押されていることにフリード自身気づき始めていた。
「どっどうなっていやがるんだぁ!?こっちはっエクスカリバーの力で速くなっているのに、追いついている!?しかも、鉄パイプでぇ!」
その一言にアルトリアは変わる。
「・・・エクスカリバーだと、それが」
「あっ」
それを聞くとアルトリアはかなり怒っているのが分かる。
「その程度、紛い物にすらならない」
同時に鉄パイプに魔力を纏う。
漆黒の魔力を見た瞬間、命の危機を感じたフリードは。
「やべぇ!撤退!」
逃亡を選択する。
それを見るとアルトリアは鉄パイプを軽く振るう。
だが、それよりも前に鉄パイプの方が耐えきれず、砕け散る。それによって、アルトリアは攻撃を中断する。
「・・・チッ」
その行動に不機嫌になりながらアルトリアは追撃をやめた。
それから俺達は歩いて帰宅することになった。途中でコンビニに寄ってアイスクリームを買ってあげるとご機嫌になる。
「・・・それにしても、あんな鉄パイプ、よく落ちていたな」
次回の王は
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幻想王