サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
「いらっしゃいませー!何名様でしょうかー?」
店員の陽気な声が店内に響き渡る中、俺たちはテーブル席でメニューを広げていた。アルトリアは「栄養学的に理想的なバランスを考えるべきだ」と真剣にサラダコーナーを凝視し、木場は無言でコーヒーだけ注文しようとしていた。
俺は「ハンバーグ定食大盛りで」と決めていた。
「おいおい待ってくれよ!?今そんな悠長にメシなんて食ってる場合か!?」
突然大声で割り込んできたのは――案の定、兵藤だった。
「あれ、お前達なんでここに?」
「いや、その、木場が心配でな……」
兵藤は照れ臭そうに頭を掻く。
その隣には当然のように小猫がちょこんと座っていた。
さらにその奥に立っている男性が一人。明らかに初対面の風貌だ。
「おい太郎!紹介しようぜ!生徒会の――」
「ちょっと待て兵藤!俺のことを勝手に――」
「匙元士郎!!」
兵藤が勝手に紹介する。
「・・・とりあえず、飯、食べるか?」
「あぁ」
そうして、その場にいる全員で食事を始める。その間にもアルトリアは周囲に警戒し続け、木場もまた緊張を緩めていない。
「それで、全員が共通の目的という事で良いんだな」
そう、兵藤達をアルトリアが問いかける。
その言葉と共に、全員が頷いてしまう。
「はっきり言うぞ、お前達程度で役に立つと思うのか」
「それは」
アルトリアから発する言葉に対して、全員が反論する事は出来ない。
アルトリアは実際に、この場にいる誰よりも強いからこその意見だ。
「・・・この事はリアス先輩は何か言っていたか」
「それは、そのぉ」
許可を貰っている様子はなかった。
これは確かに危険な事は理解出来る。
呆れた様子が見られる最中。
「はぁ……」
俺は深くため息をついた。アルトリアの容赦ない発言に皆が固まっている中で、唯一俺だけが場の空気を変えられる立場にいた。
「フリードが相手なら、まぁいいだろう」
「なっ!? マスター、どういうことだ!?」
アルトリアが猛然と反論する。
「いくら何でも危険すぎる! フリード相手でも!」
「冷静になれよアルトリア」
俺はテーブルに肘をつき、兵藤たちを順番に見る。
「彼らは"足手まといにならない範囲で"って条件なら動けるだろ」
ちらりと木場を見ると、彼は拳を握りしめて小さく頷いた。
「それに」
俺は声をひそめて付け加えた。
「コカビエル本人は僕とアルトリアが直接相手するってことで。皆には"万が一の支援"をお願いしたいんだ」
「万が一……ですか?」
匙が不思議そうな顔をする。俺は軽く笑って箸を置いた。
「そ。フリード対策は全員でやるけど、コカビエル戦は僕とアルトリアの専売特許ってこと。そういう契約だ」
「契約……」
小猫がぽつりと呟く。
「うん。だってそうでしょ?目的は聖剣ならば、それを持つフリードの対処をして貰った方が良いだろ」
「いや、それは」
正直に言えば、妥協点かもしれない。
「・・・はぁ、良いだろう」
そうして、アルトリアは納得してくれた。
「それで納得出来ないならば、私が全員を相手にするが」
それと共にアルトリアは思いっきり睨む。
次回の王は
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