サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
ファミレスでの作戦会議の後、俺たちは二手に分かれた。
アルトリアと俺は廃工場エリアへ。
兵藤達は、森の方へ。そこが一番可能性が高いと言われた場所だ。
「マスター、妙だ」
工場跡地の入り口で、アルトリアが唐突に呟いた。
「何が?」
「……敵意だ。だが相手はフリードではない」
彼女の目が細まる。
「もっと厄介なものが近づいてきている」
その言葉の直後だった。
ズズン……!
地面が軽く揺れ、空気が重くなる。
まるで巨大な質量が空中から降りてきたような感覚。
俺は咄嗟にアルトリアの背中に庇われる。
「マスター!伏せろ!」
アルトリアが叫ぶ。その瞬間——
ドゴォン!!
頭上で轟音。
建物の屋根部分が粉々に吹き飛び、瓦礫が雨のように降ってくる。
砂埃の中から姿を現したのは——漆黒の翼を広げた巨漢。
「ほう?これが噂のマスターとやらか」
低い声が響く。
コカビエル、そう直感で理解する。
「不意打ちとは随分と卑怯なやり方だな」
アルトリアが呟く。。
「卑怯?何を言う。戦場では常に最も有利な方法を選ぶべきだろう?」
コカビエルは楽しげに嗤う。
「我はコカビエル。堕天使の戦士なり」
堂々たる自己紹介。
「貴様らが聖剣を追いかけているのは知っている。だがな」
彼はゆっくりと腕を組み替える。
「お前達とは、まだ戦わない」
「何?」
「この街を破壊して、戦争が起こる状況を作る。そのために必要なのはフリードだ」
コカビエルは嘲笑うように告げる。
「だから、貴様らに時間を与える。精々生き延びることだ」
「待て!どこへ転移させると―」
俺の叫びを遮るように、足元に黒い魔法陣が展開された。
空間が歪み、意識が引っ張られる感覚。
次の瞬間――俺たちは廃工場ではなく、何もない荒野に立っていた。
乾いた風が肌を刺す。遠くには溶岩の海。背後には無数の赤い瞳。
「……これは」
アルトリアが剣を抜く。
目の前に広がるのは――
「ケルベロスの軍団……か」
地獄の番犬たちが百匹以上、牙を剥いてこちらを睨んでいた。
「おいおい、ちょっと多すぎないか?」
俺は額に汗を感じながら呟く。
「マスター!集中しろ!来るぞ!」
一斉に吼え声を上げて突進してくるケルベロス達。
「ふむ、さて、どうするマスター」
そうして、俺は考える。
考えた結果。
「アルトリア、無茶は出来るか?」
その言葉と共に、俺は令呪を見せる。
「ふむ、何やら無茶な事を言うつもりだろうが、良いだろう」
その言葉と共に、俺は令呪を見せる。
「ふむ、何やら無茶な事を言うつもりだろうが、良いだろう」
アルトリアも、その言葉に頷いていくれる。
次回の王は
-
妖怪王
-
機械王
-
怪獣王
-
幻想王