サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
聖剣の1件から、数日後。俺は普段通りの学生生活に戻っていた。授業を受けて友人と話し、放課後には適当に過ごす。特段大きな変化もなく平和そのものだ。
ただし一つだけ問題がある。最近、背後に視線を感じるのだ。
「……またか」
校舎裏に回った瞬間、気配が強まる。振り返ると予想通りの人物が立っていた。
「よお、お前が噂の太郎って事で良いんだな」
そう、気さくに話しかけてくる男。
「・・・一応聞きたいがあんたは?」
「おっと、自己紹介が遅れたな。俺はアザゼル。まあ所謂堕天使ってやつだ」
アザゼルは軽薄な笑みを浮かべながら片手を挙げた。意外とフレンドリーだ。
「堕天使が一般人に何の用だよ」
「ははっ!一般人ねぇ。お前さんが本当に一般人だったらこんなに面白くないだろうに」
意味ありげな言葉と共に近づいてくるアザゼル。距離を詰められるとプレッシャーが増す。この男、見た目はチャラいが中身はかなり危険な匂いがする。
「コカビエルの一件でお前のことは把握している。それに加えて見た事のない神器を使いこなす腕前――実に興味深い」
「なるほど。つまり俺をスカウトに来たってわけか?」
「まぁそうとも言えるな。どうだ?俺のところに来ないか?待遇は保証するぜ?」
アザゼルの提案に少しだけ逡巡する。確かに魅力的な話ではあるが……
「悪いけど俺は今の生活が気に入ってるんだ」
「そうか。残念だ」
アザゼルは肩をすくめる。
「まぁ、近いうちに、お前の所に来ると思うぜ」
「ほぅ、我のマスターに、鴉が誘うか」
それと共に振り返ると、そこにはわりと派手なスーツを身に纏っていた金髪の男。
もとい、キャスターがいた。
「・・・おいおい、確かにアーサー王がいるとは聞いていたが、お前までいるとはな、ギルガメッシュ」
「鴉如きでも我を理解しているようだな」
そうして、ギルガメッシュが前に出る。それと同時に俺を背中に隠すように。
「それにしてはお前、マスターに興味を示しているようだな」
「まぁな。俺としては是非欲しい人材さ。何せあんな大それた力を持ちながらも使いこなす実力者だ。仲間にしたいと思うのは当然だろう?」
「ふんっ」
アザゼルの言葉にギルガメッシュが鼻で笑う。
「マスターというのは色々と気になる所だな。だが、聞いている限りだと、お前と太郎は主従関係を結んでいるようだな」
それと共に、俺とギルガメッシュの関係が気になる様子。
「さぁな、気まぐれに過ぎん。何よりも、我がマスターと契約しているのは、言うなればマスターが行った数々の所業の先を見る為だ」
「所業だと?」
その言葉に、アザゼルは気になったように見る。
だが。
「貴様如きに教えると思うか?まぁ、マスターが話す気になった場合に限るが」
「別に、話す程の事じゃないし、自慢する程じゃないぞ」
「貴様のやった事を考えれば謙虚を通り越して愚昧な程だろう」
そんな様子を見ていたアザゼルは何か思うところがあった様子だった。
「なるほど、あのギルガメッシュが気に入る何かをしたと言う事か」
「その程度で、十分だ、今はな」
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王