サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
駒王学園の時間が停止した――それはまるで世界全体が固まったかのような異常事態だ。
俺はその場で固まったまま周囲を見回す。教室の中の椅子も机も、窓の外の雲までもがピタリと静止している。
だがギルガメッシュは平然と王座に腰かけていた。
「ほう……これはまた面白い茶番劇を仕掛けてきたものだな」
「ギルガメッシュ王?これはどういうことだ?」
俺の問いに王は悠然と答えた。
「貴様にも理解できぬか? 時が止まっておるのだ。いや、正確には“認識”が停止している。つまりは――」
突然ギルガメッシュの指が一点を指す。旧校舎の方角だ。
「旧校舎にいる“雑種”――あのちっぽけな小僧の仕業よ」
俺は息を呑んだ。ギャスパー・ヴラディのことか?
「あの子の神器が暴走したというのか?」
「いや、故意的に行われた。貴様らが話し合う場を狙った襲撃だ。名付けるなら……」
ギルガメッシュは唇の端を吊り上げた。
「『禍の団』――三勢力いずれにも属さぬ狂犬どもよ。三大勢力の結束を阻止するために刺客を送り込んだのだろう」
俺は胸が締め付けられる思いだった。こんな平和な会議ですら狙われるなんて――
「どうすればギャスパーを救い出せる?」
「簡単だ。奴を止めればよい。だが……」
ギルガメッシュは蔑むように吐き捨てた。
「我は手を貸すつもりはない。向こうの雑種を救いたければ、貴様らが勝手にしていろ」
「どうして」
そうして、リアス先輩達は言うが。
「ここまでつまらない話に付き合って、身体がなまった。故に、外で運動をしてくる」
「運動って、何を」
そうして、見つめると、校庭には禍の団の団員達がいた。
「なんだ、貴様らは」
「ふっ、我を知らないとは、本当に愚かな雑種共だな、良いだろうエレシュキガルがいる冥界へと葬ってくれる」
そうして、その一言と共に、ギルガメッシュ王の背中には黄金の門が開く。
駆けつけた禍の団の戦闘員たちが叫び声を上げる。
「来たぞ!」「相手はたった一人だ!」
しかし彼らの希望は一瞬で消えた。ギルガメッシュが宝物庫から引き抜いたのは、先端に巨大な宝玉が輝く魔杖。
「まずは土産だ」
杖を掲げると、虚空に巨大な魔法陣が形成される。それは現代の魔術師が見れば卒倒するほどの複雑な紋様――神代の遺物そのものだった。
《■■■■■・■■■■》
古代シュメール語と思しき詠唱が響く。
次の瞬間、戦場に降り注いだのは黄金の雨。
否――それは無数の光の矢だった。
「ぎゃああああ!」「避けられない!」「魔力障壁が―――!」
哀れな侵略者たちが地面に叩きつけられる。彼らの肉体は焼かれることなく消滅していた。これが神代の魔術か――生命そのものを分解する光線。
ギルガメッシュは鼻で笑った。
「たかが近代の雑種ごときに耐えられる道理があるか?」
次回の王は
-
妖怪王
-
機械王
-
怪獣王
-
幻想王