サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
小猫が卑弥呼の弟子となった。
その事により、俺はしばらくやる事はなくなった。
「まぁ、どちらにしても、俺がここから離れなければ、卑弥呼は危機を察してくれるだろうな」
そうして、俺は基本的に事件の詳細についてを調べる事にした。
この場において、危険が何時迫るか分からない。
その事もあって、俺はグレモリー邸から離れる事は出来ない。
なのだが。
「それで、俺に一体何の用だ?」
そう、感じた気配と共に見つめる。
これまで、気配を消して接近する事の多いアサシン達。
さらには、カルデアでは、部屋の中に何時の間にか潜伏していた者達がいた為、近くに誰かが接近すれば、気づく程度にはなった。
そして、俺の言葉を聞いたのか、その正体が露わになった。
「へぇ、私に気づくなんて、結構やるじゃないかにゃん」
飄々とした態度と共に、こちらに話しかけたのは、黒い着物を身に纏った女性。
頭には猫耳が生えており、まるで花魁を思わせる格好。
だが、そんな事よりも気になったのは。
「・・・お前、俺とどこかで会った事があるか」
「にゃっ」
感じた懐かしさから思わず質問してしまう。
その質問をした時、眼前にいる彼女は、どこか戸惑った様子がした。
「にゃんで、そう思うかにゃぁ」
「・・・」
俺は、じっと見つめる。
「……にゃあ」
女性の口元が緩んだ。それは苦笑というより、どこか切ない表情だった。
「その『にゃ』っていう口癖。それとその尻尾の動き方……俺が少し前飼っていた黒猫とそっくりだ」
「……」
女性の尻尾がぴくりと震えた。
「その反応、まさか」
「いやぁ、なにを言ってひにゃぁ!!!!」
俺は、そのまま女性の頭を撫でる。
飼っていた頃、その猫が一番に撫でられて気持ちよさそうにしていた場所。その場所と同じ所を撫でている。
「んにゃあぁ」
女性は目を細めながら気持ち良さそうに身を任せている。
「まさか、本当にあいつか!?」
「ち、違うにゃん!私はあの時の黒猫じゃにゃいっ!」
必死に否定しているが、明らかに態度と声色が違う。
俺は確信した。この女性こそが以前俺が飼っていた野良猫に違いない。
「そんなに否定するなよ。可愛いじゃないか」
「なっ!?」
彼女の顔が赤くなった。普段見慣れている女性陣とは違った反応が面白い。
「いやいや違うにゃっ!私はそのような単純な性格では……あっ……」
「・・・」
どうやら、間違いないようだ。
「久し振りだな、何時の間にかいなくなって寂しかったぞ」
「・・・悪かったにゃ、太郎。けれど、こっちにも事情があったんだにゃ」
それで、彼女も観念したように言う。
それと共に、俺は尋ねる。
「それで、ここにいるという事は、だいたいの所、お前、小猫の姉だろ」
「にゃぁ、なんで分かったにゃ!」
「直感」
「直感って、まぁ間違っていないのが悔しいけどにゃ」
すると、彼女もまた、観念したように言う。
「・・・これから話す事はあんまり広げないで欲しいにゃ」
次回の王は
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