サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
「さて、特訓はあいつらに任せて、こっちはこっちでなんとかしますか」
そうしながら、やる事のない俺は、その手にある資料を見回す。
この山の訓練を行う前に、事前に集めていた情報。
それは、これから戦う相手であるライザー・フェニックス。
その眷属の戦闘データ。
「あのぉ、この数を1人でやるんですか」
「まぁ、これまでの事を比べたら、まだ簡単だからな」
俺は、そう言いながら、滅が用意してくれたパソコンを通して、全試合を観ていく。
ライザー・フェニックスが主に取る戦術。
その際に行う眷属の連携。
それらを見極めていく。
直接、戦う事はない俺にとって、行える事はそれぐらい。
俺程度で、どれぐらいの事が出来るか分からないが。
「というよりも、アーシア先輩はどうしてここに?」
「実は、私も特訓に付き合いたいのですが、その、何をしたら良いのか」
「あぁ」
アーシア先輩は基本的に回復役。
全体的に見ても、瞬時に回復を行う事が出来るアーシア先輩は敵側からしたら厄介な存在だろう。
「それにしても、これらを全て見るんですか」
「戦術の基本は情報だからな。知らないよりも知っている方が戦えるからな」
俺はパソコンから目を離さないで答えた。
基本的に、ライザーはレーティングゲームではほとんど無敗。
ライザー自身、フェニックスの再生能力を上手く利用し、常に無傷で勝利を収めている。
更に、自身の特性上、炎を自在に操る事が出来る。
つまり、炎を使った多彩な戦法を得意としている。
さらには、ライザーは眷属の数は多い。
駒の数の上限である15人を最大限に利用した犠牲戦法で相手を確実に倒す。
「気に入らないな」
そう、眷属の使い方に対して、俺は怒りを覚えながらも、データを見ていく。
「眷属達が犠牲を行うとしても、大抵は兵士を重点的に行う。さらには数的に有利な場合は複数で戦う」
これは、相手の弱点を突くという意味合いでは正しい事だ。
けど。
「なるほど、そこに弱点がある」
俺は同時に、対戦相手がどう行動するか予想を立てていく。
そして、幾つかの戦略を思いつく。
「そして、ライザー対策も出来たな。まぁ、あとはこれが本当に通じるかどうかだな」
フェニックスの再生能力が、どのような感じなのか。
確認する術はない。
けど。
「何も策もない状態はマシか。その場合だと、それを行う準備をしておかないと」
「えっと、準備って一体?」
「まぁね、無策で挑むよりは、ある程度、こっちも手を打てば、ライザー・フェニックスも少しは楽になるかもしれない」
まぁ、それでも油断は出来ない。
あいつの実力を考えると、下手な小細工は逆に邪魔になる可能性も考えられる。
「まぁ、とりあえず、ライザー・フェニックスの事を考えよう」
あいつを倒す方法を色々と考えないと。
次回の王は
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