サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
「新世代の英雄のためだと?」
曹操と呼ばれた男の宣言に俺は失笑するしかなかった。
「おいおいマスター。アイツら頭おかしいんじゃねぇか?」
バーサーカーが鼻で笑う。
「今のあいつらが英雄になれると本気で信じてるなんて」
アサシンも扇子で口元を隠しながらクスクス笑っている。
「まぁまぁ落ち着いて。とりあえずこいつら片付けたらゆっくり考えよう」
そう告げると同時に──英雄派の面々が一斉に動いた!
十数人の黒装束が一斉に奇声をあげる。各々の手から放たれるは神器だ。
金時の周囲を取り囲んだ六人が同時に襲いかかる!
「甘ェよ!」
金色の影が爆発したように拡散した。
「うおおおおっ!」
金色の旋風が吹き荒れる。
最初に飛び込んだ男の振りかざした鋼の棍棒は、金時の右肘で粉砕された。
「ぐあっ!?」
「テメェの攻撃なんざ豆鉄砲以下だぜ!」
金時の左拳が男の腹部を吹き飛ばす。
バーサーカー自身、眼前にいる彼らを殺すつもりはない。
その証拠に、先程の男だけではなく、その後に襲い掛かる奴らも気絶程度に済ませている。
「・・・圧倒的な実力差だから出来る業か」
それを見た曹操は呟く。その表情は悔しさより感心しているように見えた。
「さぁて次ぃ!」
「くそっ!あんな武器を!」
続けて五つの閃光が四方八方から繰り出される。しかし──
「うるせぇ!」
金時が片手だけで斬り払い、そのまま回転した!
金色の竜巻となった巨躯が群がる敵をまとめて薙ぎ払う。
「ぐああっ!」
「ぎゃあっ!」
呻き声とともに六人の黒装束が宙を舞い地面に叩きつけられた。
「どうしたぁ!英雄サマたちよぉ!」
金時は豪快に笑いながら地面を踏み鳴らす。そのたびにコンクリートが砕け散る。
「お……おい……アイツ……」
「バケモンじゃねぇか……」
残った敵は震えて後ずさる。
「バーサーカーさん相手に神器ありきなんて所詮は三流ね」
アサシンが扇子で顔を隠しながら呟く。
「なっ!」
「そんな……」
英雄派の幹部達が声を出す。
「所詮、自分の力ではないモノに頼るなぞ、三流もいい所だねぇ」
「神器という力を借りて強くなっているのに」
「英雄の名が泣きますぞ」
アサシンの言葉に英雄派の面々は怒りの表情を浮かべる。
その時だ。曹操が前へと出てきたのだ。
「なるほど。どうやら彼女達の言葉は間違いではなさそうだ」
その言葉にアサシンは目を細める。
「あれれ? あなたは違いますよねぇ? 」
「ふっ……まぁな」
「それで? 何をしに来たのですか?」
「そうだな。私は……」
曹操は一歩前に出ると腕を伸ばした。
「……ッ!?」
突如空間が歪み始めた!
「マスター!」
俺とアサシンは咄嗟に距離を取る。
しかしその瞬間にはもう遅かった─
霧が俺達を包み込んだ。
「あなた達をこのまま相手すれば、こちらの戦力が減ってしまうからね。だからこそ、ここで閉じ籠もって貰いましょう」
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王