サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
「それで、これからどうするの?」
そうしながら、俺は青子に情報を聞く。
「まぁ、未来から来る奴らに関しては、こっちではある程度は知っているから」
青子の方も既に情報がある程度、知っているのか、目の前にあるお茶を飲みながら、それを渡してきた。
俺も、そのタブレットを受け取りながら、情報を確認する。
「・・・なるほどね、見た感じだと、ギリシャのゼウス達と同じ機械の神と似た感じだな」
「そっ、この時代の奴らが使う魔法ではまるで太刀打ち出来ないのよね」
俺が資料を読み進めていると、画面には詳細なデータが表示されていた。
"機械神"。その破壊力や防御性能は桁違いで、通常の魔法では傷一つ与えられないらしい。
「確かに……このスペックを見ると魔法が通用しないのも納得だな」
「でしょ?だから私たちが直接出向かないといけなくなったってわけ」
蒼崎はため息混じりに言った。
その時だった。
(……何だ?)
微かに窓の外で気配を感じる。普段なら気にならないはずの静けさだが、今は違う。
俺は手元のタブレットから視線を上げて窓辺を見つめた。
「……青子」
「私も感じたわ」
蒼崎もすでに立ち上がっていた。その表情には先ほどまでの緩みが消え去り、鋭い眼光が宿っている。
「何かが近づいてる」
「でしょうね……この気配……ただの人間じゃないな」
「というよりも」
「うわっ!マジかよ!?」
窓ガラスが激しい音を立てて割れた瞬間、俺は咄嗟に机の下に飛び込んだ。その刹那——
「シュルルルッ!!」
異様な音と共に、銀色の影が部屋に侵入してくる。それは明らかに人間じゃなかった。
**キィィーン……!**
目の前で火花が散った。
「チッ……面倒なヤツが来たわね」
青子の靴先が床を削る音。彼女は既に臨戦態勢に入っていた。その掌には魔術の光が渦巻いている。
「あれが機械生命体か……」
俺は机の陰から慎重に様子を窺った。
想像以上のインパクトだった。
そいつはまるで宇宙から来たエイリアンそのもの。銀色の装甲に覆われた昆虫のようなフォルム。複眼に似た赤いセンサーが忙しなく動き、背中からは針金のような触手が八本も蠢いている。
なによりも——
**ギシギシィィッ!**
両腕の先端が異様に長く伸びた“刃”になっている。 まさにSF映画のエイリアンだ。
「おいおい……こんなのと戦う羽目になるとは」
「文句言う暇あったら援護しなさい!マスター!」
青子の叱咤が飛ぶ。その声と共に——
魔術の閃光が走った。青子の掌から放たれたのは濃紺の光弾。それらは機械生命体を正確に捉えた。
それによって、貫かれた。けれど。
「やはり、数が厄介だね」
「青子!」
「わかってる!サポートは任せなさい!」
そう言いながらも青子は既に動いていた。魔術を展開する準備を始めているようだ。それなら問題無いだろう。というわけで俺も準備を始めることにした。
魔術回路を起動させる。それと同時に体内の魔力が高まっていくのを感じた。
「さて……行くか」
その瞬間だった。 目の前に居る機械生命体が動いたのだ。
ギギギギ…… 背中の触手を動かしながら此方に接近してきたのである。
そのスピードはかなり速い。常人なら避けられないだろう。だが——
「遅いぞ?」
俺は余裕を持って回避した。その直後——
「喰らえぇ!!」
青子の放った魔術弾が命中する。そのまま爆発し黒煙が立ち込めた。
「よしっ!」
思わずガッツポーズをしてしまう。これで1体片付いた訳だからな。だが——安心するのはまだ早いみたいだ。何故なら——
「まだ終わりじゃないわよ!」
青子の叫び声と共に新たな敵が姿を見せたからである。
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王