サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
「・・・・・・」
あまりに突然の変化に、誰もが言葉を失っていた。
目の前の人物は、間違いなく青子だ。さっきまで普通の女性だった青子だ。
なのに今——
「髪の色変わっているだけなのか??」
一誠が顎を落とす。その言葉通り、青子の髪は根元から毛先まで完全な赤に染まっていた。まるで炎そのものが具現化したかのような鮮烈な色彩。
「しかも・・・・・・気配が違う」
ゼノヴィアが剣を握る手に力を込める。隣でイリナもわずかに身構えた。
青子の放つ圧は、さっきまでとは明らかに次元が違った。
「先程まで感じていた強さが感じないけど、これは一体」
「分からない、だが、最新の魔法とは一体」
そうして疑問の声を出していながら。
「ふっ、魔力はあまり感じないな。ならば、そう変わらないだろう」
「それじゃ、試してみるかしら?」
ロキに対して、不敵な笑みを浮かべる青子。
それと同時に。
最初に動いたのは、ロキだった。
ロキ自身、トリックスターという異名を持っている通り、既に無数の魔法を発動させる準備を行っていた。
彼の周囲には既に魔方陣が幾つも展開しており、全てが万全だった。
僅かな時間でそれを行えた事も考えて、とんでもないと言える。
ただし。
「もう破壊したんだけどね」
「なっ」
青子のその一言を告げると共に展開されたばかりの魔方陣を全て撃ち抜いていた。
それは、青子が得意としている魔弾であり、破壊に特化したその攻撃はロキの魔法を全て破壊するのに、一瞬だった。
破壊された事に対して、ロキは驚いたが、それ以上の驚きを、アザゼル先生が代弁してくれる形で呟く。
「攻撃する気配すらなかったのに、なんだ、この数は」
そう、ロキの魔方陣を破壊した魔弾だけではない。
既にロキには、光のカーテンを思わせる程の魔弾の雨が降り注ごうとした。
その一つ、一つが神の魔法を簡単に破壊するだけの威力があるとすれば、それが数千から数万にも届く数を前にロキの顔色は青ざめる。
「カルナの時は悔しいが納得した。奴は神と人間の間に生まれた存在だ」
そうしている間にも、ロキが身に纏っていたフェンリルの鎧が徐々に剥がれる。
「だが、今、目の前にいる奴は、過去に記憶した英雄達の子孫でもない!何よりも、このような魔法!見た事ない!」
それと共に眼を剥き出しにした。
「一体、何者だ!そして、お前は一体何者だ!唯我太郎!」
その言葉に対しての答えは、既に決まっている。
「かつて、人類の最期のマスターだった男と」「最新の魔法使いよ」
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王