サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
まさしく、時を超えた戦い。
その戦いを終えた後、俺達は何をしているのかって言うと。
「・・・お父さんって、前からとんでもないと思っていたけど、まさかこの時からとんでもなかったんだね」
「より正確に言うと、俺じゃなくて、俺の家臣達だけどね」
戦いが終わった後、未来から来た朱音達は再び未来へと帰る事になった。
どうやら、朱音だけではなく、兵藤達の子供達までもが、こちらに来ていたらしい。
その辺の事情に関して、気になった所だが、その問題に関して、実は青子が解決した。
より正確に言えば、『呪いにかかる前の状態へと戻した』。
それを聞いた時の全員の顔はどう表現したら良いのか分からなかった。
「まぁ、未来に帰っても、変わらな、いや、この出来事もあって、未来が変わる可能性は十分にあるのか」
夕暮れの浜辺で砂を蹴りながら、朱音が遠慮がちに言う。
「でも……本当にこれでよかったのかな。私たちが干渉したことで、未来が変わって……」
彼女の声にはいつもの自信がない。着物の裾を握る指が震えている。
俺は膝をついて視線を合わせた。
「変わらないさ」
砂に落書きしながら続ける。
「お前たちがいたおかげで助かった。俺はいつもそうだ。周りのおかげだよ、家族とか友達とか」
「……家族」
朱音の瞳が潤む。慌てて涙をぬぐう仕草が母親そっくりで笑いを堪えた。
「全く、そういう風に泣いているのは、お前のお母さんそっくりだなぁ」
俺は思わず頭を撫でる。不思議そうな顔を上げた朱音に笑みを浮かべる。
「さてと」
立ち上がると青子が呼びに来た。
「未来が待ってるぜ」
青子が光るゲートを展開する。皆が名残惜しそうに手を振る中、朱音だけがじっとこちらを見ていた。
「お父さん」
小さな声で言った。
「必ず生き抜いてね。私に会うために」
光に飲み込まれながら微笑んだ彼女の顔。俺は大きく手を振った。
「当然だろ!絶花似の可愛い娘を待ってるぞー!」
次の瞬間には何もかもが光に消えていた。俺はまだ温かい掌を見つめた。
それと共に、俺は三人並んで座る。潮風が肌を撫でる感触が心地よい。
「それにしても、先輩の子供ですか」
「・・・あぁ、今の俺じゃ考えられないけど」
「でも、とっても可愛かったですよ」
「やっぱり、そうだよな、少し歳が下程度だけど、それでも娘だと思ったらね」
俺は、そうしながら話していると。
「あぁ、その、マスターにマシュ」
ふと、青子が何やら苦笑いをしていた。
「どうしたんだ、青子さん?何かあったんですか」
「それがねぇ、私、少しだけ未来を見たけどさ」
「未来を?」
「・・・あんた、結構ヤバい事になっていたよ」
「・・・そうなのか」
それを聞いて、俺は少しだけ腕を組んだ。
「そっそれは、一体、どうなっているんですか」
すると、青子は。
「いやぁ、サーヴァントが結構な数で召喚していて、その実体を得たからね」
「・・・未来はまだ、分からないよな」
俺は、それ以上は踏み込む事はしないように注意する。
もしも未来を知ってしまった場合はかなり危険だ。
その上での今回の件はかなり危険だと判断したのなら尚更だ。
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王