サムライガールの幼馴染みは王様を目指す   作:ボルメテウスさん

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龍同士の繋がり Ⅸ

「……なんだ……あれは」

 

曹操の声が震えていた。彼の視線は倒れ伏したサマエルの巨体と、悠然と佇むテュフォンに釘付けになっている。

 

「馬鹿な……龍殺しのサマエルが……」

 

信じられない、といった表情で膝を折る曹操。彼は両手を地面につき、唇を噛みしめた。

 

「ありえない……龍の最大の天敵を……同じ龍であるテュフォンが倒すなど……」

 

周りの騎士たちも言葉を失っている。一部は跪き、一部は呆然と空を見上げていた。彼らの信仰と常識が根底から崩された瞬間だった。

 

「どうやら……俺の勝ちみたいだな」

 

俺は肩をすくめて言った。

 

「マスター!」

 

テュフォンが喜びの声を上げて飛んでくる。彼女の全身から勝利のオーラが迸っていた。

 

「ふふん! 私だってやるときはやるんだから!」

 

胸を張るエファメロスとイプシロン。二人とも汗一つかいていない。

 

「……だが……一体どうやって?」

 

曹操が顔を上げた。その目には純粋な好奇心と敬意が宿っている。

 

「どうやって? ふん……」

 

俺は笑みを浮かべて答えた。

 

「ちょっとした裏技だよ」

 

テュフォンが嬉しそうに俺に抱きついた。その瞬間、彼女の髪が舞い上がり、周囲の空気が甘く香った。

 

曹操はしばらく沈黙していた。

 

「認めない……認められるものかッ!!」

 

曹操の絶叫が響き渡る。

 

「お前は偶然に過ぎない! この勝利は奇跡でしかないんだ!」

 

彼は血走った目で俺を睨みつけた。

 

「そんなことは断じて……」

 

「あっれ~? なんか面白くなってるじゃん♪」

 

突然、甲高い声が空から降ってきた。

 

「あっれ~? なんか面白くなってるじゃん♪」

 

空から降ってきたのは、銀色の髪を肩まで伸ばした中年男性だった。陽気な笑顔を浮かべているが、その目は全く笑っていない。

 

「リ、リゼヴィム!?」

 

曹操が青ざめて跪く。ヴァーリも珍しく驚愕の表情を浮かべている。

 

男――リゼヴィム・リヴァン・ルシファーは空中でくるりと回転した。黒いスーツが風になびく。

 

「太郎くんって言ったっけ? サマエルちゃんを倒したの? すごいすごーい! 拍手しちゃおう!」

 

ぱちぱちと乾いた拍手の音が響く。

 

「……誰だよおっさん」

 

俺は眉をひそめた。何だこのチャラいおじさんは。

 

「俺の祖父であり、殺すべき存在だ」

 

「…それで、そんな奴が俺に何の用だ」

 

「いやねぇ、最初はどういうのかなぁって見学するつもりだったんだよぉ。けどさぁ、ここまで盛り上がっちゃうのを見るとさぁ」

 

それと共に、リゼヴィムは、その手の甲を見せる。

 

同時に俺は眼を見開く。

 

「こっちも遊びたくなってきちゃったんだよねぇ」

 

そこに刻まれていたのは、令呪。

 

「あれは、太郎の手の平にある奴と同じだけど、なんで?」

 

「令呪っていう奴?最初に聞いた時には驚いたけど、本当にとんでもない奴なんだねぇ。さすがは7つの世界を滅ぼした王様はねぇ」

 

「はぁ、何を言って「それをどこで聞いたんだ」えっ」

 

それを知っているのは、俺とサーヴァント達と絶花だけ。

 

それをなぜ知っているのか。

 

「ふふっ、それはねぇ、君に会いたかったって言うのがいるからねぇ!」

 

「っ!」

 

それと共に、直感だった。

 

オーフィスの方へと眼を向ける。

 

同時に俺は既に走り出し、オーフィスを抱えた。

 

そして、オーフィスが先程までいた場所に巨大な蛇が地面を貫く。

 

「うっ」

 

「オーフィスっ」

 

見ると、オーフィスの腕が無くなっていた。

 

おそらくは、先程の蛇によって食われたのだろう。

 

そして、その蛇には見覚えがあった。

 

「…半信半疑だし、正直に言うと直感だったが、まさかお前がいるとはな、ザッハーク」

 

「はぁ、本当にお前はいつも邪魔するようだな」

次回の王は

  • 妖怪王
  • 機械王
  • 怪獣王
  • 幻想王
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