サムライガールの幼馴染みは王様を目指す   作:ボルメテウスさん

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世界の常識の違い Ⅰ

「・・・奴の背後にいるのは一体」

 

今回、ザッハークが現れた事に対して、俺は強い警戒心を持った。

 

ザッハークとの過去の戦いにおいて、奴はかなり強い警戒心を持っていた。

 

慎重さや計算高さも持ち主であるザッハークが、姿を現した。

 

リゼヴィムは、ザッハークを従えたのかと言うと疑問にある。

 

だからこそ、俺はリゼヴィムの背後にいる

 

「マスター、大丈夫ですか?」

 

そんな俺を心配そうに声をかけた人物。

 

その人物に対して、俺は振り返る。

 

「大丈夫、大丈夫、なんとか」

 

水色の長い髪を風になびかせ、山羊のような角を光らせた少女——ティアマトが部屋に入ってきた。

 

彼女は、俺の契約しているサーヴァントの中でもある意味、特殊な部類だ。

 

本来ならば、一つのクラスに1人のサーヴァントではあるが、彼女のクラスはビースト。

 

聖杯としての役割を担っているドラコーもまたビーストだが、それとは別枠の純粋なビーストとして呼び出されている。

 

「母は、心配です。他の子と喧嘩、していませんか?」

 

「喧嘩はしていないよ。まぁ、少し俺の方で話していない事が多かったから、少し」

 

これまで隠しているつもりはなかった。

 

だが、話していない事が長い間続いた結果、タイミングを逃した。

 

何よりも、今回の1件を考えれば、こちらの事情を話して、納得出来るか分からない。その不安があった。

 

「それにしても、俺が無理をしているのか」

 

「あなたの目をずっと見てきました。あの時から変わっていないですよ」

 

淡々とした声だが、どこか優しさが含まれていた。

 

「太郎さんが私たちを大切に思うのも分かります。ですが……」

 

ティアマトの言葉が途切れる。仏頂面を保とうとするが、その目だけは真剣だった。

 

「今は、あなたが全てを背負って戦う必要はありません。あの時とは違い、たった1人のマスターだからこその責任でしょ」

 

「それは分かっているんだけどね」

 

俺は苦笑した。確かに前世の記憶を持つ者は他にいないかもしれない。

 

「私が思うに……あなたは"親孝行"が足りていないのです」

 

唐突な話題転換に俺は面食らう。

 

「親孝行?」

 

「そうです。もっと母を頼ってくれるべきなのです」

 

ティアマトが腕を組んでぷくっと頬を膨らませる。威厳ある創世神が台無しだ。

 

「母が作った料理で栄養をつけないと"成長期"に支障が出ますよ。背が低いままなんて可哀想すぎます」

 

「今さら成長期とか言われても……」

 

俺の抗議を聞き入れず、ティアマトは冷蔵庫を開けて食材を取り出す。

 

「待ってて、すぐ作ります」

 

料理をする母性溢れる背中に言葉をかけるべきか迷い、結局俺は黙った。あの時の約束を果たせたのかもしれないと思った。

 

「何か悩みがあれば、いつでも母に話してくれれば良いのです」

 

「ああ、ありがとう」

 

ティアマトは再び料理に専念する。俺は彼女の背中を見つめながら考えた。

次回の王は

  • 妖怪王
  • 機械王
  • 怪獣王
  • 幻想王
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